IoT Next Special powered by ITpro & 日経テクノロジーオンライン
ITpro 日経テクノロジーオンライン

データを分析しビジネス力の向上に役立てる

[基調講演] アイ・ティ・アール

IoTで集めた事実データを分析し
ビジネス力の向上に役立てるべき

株式会社アイ・ティ・アール
プリンシパル・アナリスト
甲元 宏明

 コンサルティング・調査会社のアイ・ティ・アールが行った最新のIT投資動向調査では、IoT(Internet of Things)を実施済みの国内企業は全体の20%以下と多くない。しかし、「IoTはバズワードではなく、ビジネスにイノベーションをもたらす存在になる」と、同社の甲元宏明氏は見る。というのも、「事実データ」こそビジネス力を高めるための鍵となるからだ。何が起きたのかを明らかにする「見える化」を超えて、「なぜ起こったか」「これから何が起こるか」「企業は何をすべきか」を知るには、モノから得られた事実データの分析が不可欠。併せて、分析結果に基づいてビジネスプロセスを見直す改善サイクルを高速化する必要もある、と甲元氏は指摘する。

 また、IoTでビジネスイノベーションを引き起こすには、小さく始めて、アイデアを素早く具現化することが重要だ。「たくさんあるIoTの要素技術の中から自社の業務に役立つものを選び出す際は、得られる価値のユニークさを判断基準とすべきです」と甲元氏は指摘した。

[特別講演] 東急建設

建設現場で発生するデータを基に
効率化や経費縮減等の価値を獲得

東急建設株式会社
土木本部、環境技術部
課長
高倉 望

 建設業界では、今、ICTの利活用によって生産性と安全性を高める「i-Construction」が提唱されている。中堅ゼネコンの東急建設の高倉望氏は、「建設現場で発生するビッグデータを測量以降のすべての工程の計画に反映させることをi-Constructionの目標として設定しています」と話す。すでに、建設機械ナビシステム、TcPass就労履歴管理システム、安全・環境・品質管理システムなどにIoTを活用している。

 例えば建設機械ナビシステムでは、GPSとモバイル通信装置(SIM)を内蔵した小さなボックスを建機に取り付けて位置と稼働時間のデータをリアルタイムに収集・分析。その成果を、高倉氏は「作業日報の自動作成によって業務を効率化でき、重機の稼働データを基に配置場所やレンタル期間の見直しができるようになりました」と報告した。建設機械ナビとTcPass就労履歴管理の両システムのデータを統合することによって、歩掛り(作業単価)の自動算出も可能になっているという。