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MS、サーバー診断サービスを無料で実施

2016年4月、「Microsoft SQL Server 2005(以下、SQL Server 2005)」のサポートが終了する。以降はセキュリティ更新プログラムの提供も行われないため、セキュリティリスクは一気に高まる。しかし、SQL Server 2005の中には会計パッケージソフトなどに組み込まれているものも多く、それを見つけるのは難しい。こうした状況を踏まえ、日本マイクロソフトではシステム全体を棚卸しする「サーバー診断サービス」を無料で実施(※)。企業のサーバー移行計画を支援する。
※応募数が規定数を超えた場合は抽選となります。

SQL Server 2005のサポート切れを
システム全体の棚卸しを行う機会に

 日本マイクロソフトの調査によると、SQL Server 2005は国内で約12万台が稼働していると推定され、そのうちの約7万台は会計パッケージソフトなどに組み込まれているという。つまり、会計システムなどの裏側では、SQL Server 2005が今も稼働し続けているのである。

 これらのSQL Server 2005が導入されていることに気づかないままだと、4月のサポート切れ以降はセキュリティリスクが高まり、危険な状況になる。データの消失やシステムの破壊、情報漏えいなど、深刻な被害を招きかねない。しかも、会計システムなどのアプリケーションの裏側に入っているSQL Serverは見つけること自体が難しい。

 こうした状況もあり、日本マイクロソフトは顧客の要望に応える支援策として、サーバー診断サービスを無料で実施する(※)。SQL Server 2005のサポート切れを機にシステム全体の棚卸しを行い、システムの裏側にあるセキュリティリスクを取り除くと同時に、効率の良いシステムに移行してTCOを削減する、というものだ。
※応募数が規定数を超えた場合は抽選となります。

日本マイクロソフト株式会社
クラウド&ソリューションビジネス統括本部
データセンター&Azure営業本部
クラウドインフラストラクチャ営業部
ソリューションスペシャリスト
西森 万晃

 日本マイクロソフトでクラウドインフラのソリューションスペシャリストとして多くの移行事例に携わってきた西森万晃氏は「単にSQL Serverを最新版にリプレースするだけでなく、システムインフラ全体の見直しを並行して行うことがポイント」と棚卸しをきっかけにシステム全体を最適化することを推奨する。

 最新版のSQL Server 2014はオンプレミスとクラウドの両方に対応し、ハイブリッド環境でも運用できる。その強みを生かしてシステム全体を再構築することで、高いセキュリティレベルを確保しながら、変化への適応力を持ったシステムインフラを実現することが可能だ。サーバー診断サービスによってサーバーの現状を把握し、クラウドも含めたシステム全体のイメージを構築しておくことが、効果的な次の一手につながるのである。

セキュリティ機能の強化と
柔軟なシステムインフラ構築を並立させる

 SQL Server 2014では、暗号化や監査機能などセキュリティ機能が大幅に強化されているが、さらにAzureと連携させることで、システム障害時の復旧時間の短縮、圧縮および暗号化されたバックアップなど、オンプレミスのバックアップに加えた、高度なデータ保護が実現できる。また、すでにSQL Server 2016のパブリック・プレビューも公開されているが、SQL Server 2016はハイブリッドクラウドに対して完全なデータベースプラットフォームを提供し、ユーザーはオンプレミスとクラウドにまたがるソリューションを容易に構築、展開、管理できるという。

 こうしたクラウドと連携させたシステムの理想的な姿を描くうえでもサーバー診断サービスは効果を発揮する。サーバー診断サービスを受けることで、クラウド移行の大きな障害であるコストの問題を解決できる可能性が高まるからだ。西森氏は「クラウド移行にあたって重要なのは、システムインフラにどれくらいの負荷がかかっているのかという点。それを正確に把握することが適正な移行につながります」と語る。

 これまでのシステムインフラの考え方では、アプリケーションごとにサーバーを用意してきた。特定のアプリケーションを動かすために、専用のサーバーが提供されている。「しかし、今あるサーバーの中では稼働率が高くないものも多く、中にはすでに役目を終えてしまっているサーバーもあるはずです」と西森氏。

 こうした非効率的な状況のままでクラウドに移行すると、多くの無駄な部分も同時に移行してしまうことになる。BCPのためのディザスタリカバリー環境を構築している場合はダブルで無駄が発生する。サーバー診断サービスによって、現在のシステム全体におけるCPUの稼働率、メモリの消費状況、ディスクへの読み書き、ネットワークトラフィックなどを正確に把握することで、クラウドに移行した場合の適正なサイジングが行えるのである。

 システムインフラの現状把握のために、日本マイクロソフトが無償で提供しているのが、「Microsoft Assessment and Planning Toolkit(以下、MAPツール)」だ。サーバー診断サービスでもこのツールが活用されている。「システムインフラの移行を考えるためには、5年、10年先のIT環境のロードマップが必要。そこからどれくらいのコスト削減が可能なのかも見えてきます。クラウド移行にあたっての説得力を強化するためにも、MAPツールを活用してもらいたい」と西森氏は語る。

MAPツールで手軽に現状を把握し、
最適なサイジングプランを手に入れる

 MAPツールを使用した診断によってシステムインフラのコストの見え方がどう変わるのだろうか。西森氏は「9割方のケースではコスト削減が可能です。特にサーバーが100台以上あったり、BCPのためにディザスタリカバリーサイトを設けているような場合には、クラウド移行によって高い効果が期待できることがわかります」とMAPツールの利用価値を語る。

 西森氏が手がけたあるケースでは、サーバー100台規模の企業の5年間のトータルのランニングコストを1億円以上削減できるという。「サーバーとPCの維持費、東日本地区と西日本地区でのデータセンターを利用したディザスタリカバリー体制の構築・運用費を考えると当然の結果です」と西森氏は話す。

 さらに情報システム部門にとってうれしいのは、現在のシステムインフラに負荷をかけることなく、エージェントをインストールするといった作業なしでMAPツールを利用できる点だろう。必要なのは、空いているPCサーバー1台だ。そこにMAPツールをセットアップするだけで、あとはMAPツールが各機器のログ情報を自動的に収集してくれる。

 ポイントは「最大値」だけでなく「平均値」と「全体の95%のカバー率でのシステムの利用率」までわかる点だ。西森氏は「ピーク時に合わせて計画を立てるとオーバースペックになる可能性もありますが、MAPツールの診断によって最適なサイジングが可能になります」と3通りの指標を持つメリットを強調する。多くのケースでは月末月初などシステムの稼働率が高い時期に3日から1週間程度の期間で測定しているという。

 「自社でMAPツールを利用することもできますが、どこまでの情報を収集するのか、情報をどう判断するのか、結果をどう移行計画に反映させるのかといった点ではノウハウが必要になります。経験豊富な当社のパートナー企業と一緒に取り組むことをお勧めします」と西森氏はサーバー診断サービスの利用を勧める。

 「システムインフラの現状を把握することは、オンプレミスのクラウドを構築する場合も有効です。すべてをクラウドに移行することが難しい場合でも判断材料になります。SQL Server 2005のサポート切れに不安のある方は、気軽にサーバー診断サービスを受けていただきたいですね」(西森氏)。

 サポート切れに伴う不安を払しょくするだけでなく、システム全体の機能強化を図るためにも、一刻も早くシステムインフラの現状を把握することが、情報システム部門の変革を加速する鍵となる。今回の無料のサーバー診断サービスは大きなチャンスといえるだろう。

(図1)Azureに移行した場合の最適なサイジングを自動で提示
[画像のクリックで拡大表示]
(図2)クラウドに移行した場合のサイジング例
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