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監視映像による純国産のセキュリティ対策

  • 第1回 印刷の内容を抽出し検閲・監査を実施 認証印刷では防ぎきれない情報漏洩を抑止
  • 第2回 各種センサーと連携して映像を配信 情報伝達の基盤となる統合監視映像システム

リスク対策の一環として、監視映像システムに着目する企業は多い。しかしながら、画質や性能面で大規模なシステムでは使えないといった声も聞かれる。こうした課題を解決するのが日本テクノ・ラボの統合映像監視システム「Fire Dipper」だ。遠隔地の監視映像を独自開発のソフトウエアで一元管理し、鮮明な映像をリアルタイムに監視端末や録画機器へ配信する。各種センサーと組み合わせて、安全な入退室や食品の品質管理、重要施設のセキュリティに役立てられている。

様々なカメラとコーデックに対応する純国産の監視映像ソフト

日本テクノ・ラボ株式会社
システムインテグレーションユニット
エンジニア
薄井 祐二

 機密情報を取り扱う本社や研究所、工場などのセキュリティ対策として監視カメラを既に導入したり、導入を検討したりする企業は少なくないだろう。ここで気をつけたいのが、監視映像システムと一口に言っても様々なタイプがあることだ。

 国内の監視映像サーバーの中には、IPカメラと監視端末を直接つなぎ、IPカメラのWebサーバーにアクセスする方式を採用したタイプもある。だが、この方式ではカメラや監視端末の増加とともに画質の劣化やフレーム数が低下し、大規模なシステムでは使えないといった課題もある。

 一方、セキュリティの観点からIPカメラが普及する欧米では、専用サーバーでIPカメラの監視映像を一元管理し、監視端末や他の録画サーバーに配信する方式を採用するケースが多い。この方式だと、IPカメラの台数が増えても画像の劣化が抑えられ、鮮明な監視映像を見ることができる。「当社では、セキュリティ需要の多い海外で主流となっているサーバー・クライアント方式の統合映像監視システム『Fire Dipper』を独自に開発しました」と日本テクノ・ラボの薄井祐二氏は話す。

 特徴の一つは、様々なメーカーのカメラやコーデック(映像形式)に対応し、混在利用が可能なことだ。例えば工場を監視する場合、古い工場はA社のアナログカメラ、新しい工場はB社のIPカメラというように、導入時期の違いによって異機種のカメラとコーデックが使われることもある。複数システムを運用する結果、監視体制やリスク管理が複雑になる問題も指摘されている。

 それに対し、Fire Dipperは様々なメーカーのIPカメラはもちろん、昔の産業用アナログカメラ、温度を検知するサーモカメラなど特殊カメラにも対応。また、コーデックは最新のH.264のほか、以前使われていたMPEG2やMPEG4にも対応する。アナログカメラ、IPカメラ、映像形式を変換するトランスコーダーを統合して監視映像をサーバーで一元管理し、監視端末や録画機器へ高品質な映像が配信できる。「開発は全て自社で行い、外注委託もしていません。そのため、柔軟なソフトウエア開発が行え、将来新たに登場する画像形式への対応や、万一のシステム障害にも迅速に対応できます」(薄井氏)。

総合監視映像システム Fire Dipper
既設アナログカメラと新規IPカメラのシームレスな融合が可能
[画像のクリックで拡大表示]

各種センサーと連携して監視映像の配信やアラートを通知

 Fire Dipperは監視映像をリアルタイムに見る、録画した映像を再生するといった一般的な使い方に留まらない。「各種センサーと連携し、事案を未然に防ぐための情報伝達インフラとして採用されていることが、大きな特徴です」と薄井氏は強調する。火災報知機やフェンスの赤外線センサー、河川の水位計、温度変化を感知するサーモカメラ、暗闇でも異常を検知する赤外線サーマルカメラなどにも対応する。

 例えば工場などで敷地周辺を監視する場合、赤外線センサーで異常を検知するとPTZ(パン・チルト・ズーム)機能を備えた監視カメラが場所を特定して自動的に撮影を開始するようにする。その監視映像をFire Dipperでリアルタイムに監視センターなどへ配信したり、責任者にアラームを通知したりすることで、対応策を判断する手立てとなる。

 セキュリティ強化の観点から、本社・支社のオフィスや研究所などで入退室管理を行う企業は多い。入退室センサーとFire Dipperを組み合わせ、センサーが人の動きを検知するとカメラが撮影を開始するといった運用も可能だ。

 また、食の安全・安心が求められる中、フードディフェンス(食品防御)の観点から、品質管理にFire Dipperを活用する例もある。ある食品メーカーでは工場に品質カメラを導入後、従業員の手洗いや作業服の粘着ローラー掛けなどのルールが徹底されているかどうか容易に確認できるようになったという。「その結果従業員の意識が高まり、手洗いの洗剤や粘着ローラーの使用量が増えたと聞いています。また、フードディフェンスの観点では、納入業者を含め工場内、施設内の入退室の履歴管理に万全を期せるようになりました」と薄井氏は説明する。

 こうした映像監視システムの構築はほとんどがカスタマイズ対応になるが、そうした相談も日本テクノ・ラボでは迅速に社内対応できるのが強みだ。

総合監視映像システム Fire Dipper
多様なカスタマイズ対応でユーザーニーズに合致したシステム構築
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高度なセキュリティが求められるプラント工場などで導入

 Fire Dipperは1台の映像監視サーバーで128台までのカメラを接続でき、サーバー200台/最大1万2800台のカメラの統合管理が可能だ。リアルタイムの監視映像のほか、映像をそのまま録画サーバーに保存できる。

 保存した映像データの検索も容易だ。日時を指定することで、その時間に撮影された複数のカメラの映像がリストアップされる。複数の映像を同時に再生することもできるので、その時刻に何が起きたのか把握しやすい。

Fire Dipperによる再生例
日時や撮影したカメラで条件検索できるので該当の映像を探しやすい

 「監視映像によるセキュリティでは機能面のみならず、性能面が重要です。Fire Dipperは大量の映像情報の伝達に必要な性能を備え、導入企業や官公庁などから高い評価を得ています」(薄井氏)。高度なセキュリティが要求される発電所やプラント工場などの火災予防(温度異常検知)や、空港や港湾など重要施設の不正侵入検知、食品工場の品質管理など様々な分野で既に導入されている。

 また、中規模の統合映像監視システム構築に最適化されたアプライアンスサーバー「Fire REC」も用意。「サーバー1台で100台規模のフルHDカメラに対応し、ライブ映像配信と録画が行え、フードディフェンスや施設の場内監視などに適しています」と薄井氏は説明する。

アプライアンスサーバー「Fire REC」
これ1台で100台規模のフルHDカメラに対応

 小規模から大規模な施設まで、監視映像によるセキュリティ面の強化に加え、問題発生時に映像で状況を確認し、原因を特定して速やかに社会に公表するなど、コンプライアンス面でも映像監視の役割が大きくなっている。Fire Dipperを活用するシーンは、今後ますます増えそうだ。

 なお、同社は第23回Interop Tokyo(2016年6月8日~10日・幕張メッセ)に出展予定だ。そこで、このFire DipperやSPSEなど同社のセキュリティソリューションのデモを見ることができる。

第1回 印刷の内容を抽出し検閲・監査を実施 認証印刷では防ぎきれない情報漏洩を抑止
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