建設活況の今こそ着手しておきたい 設計業務を“効率化”するための具体策

大きな初期投資不要! 導入が手軽になった世界標準のCADツール

こうした悩みを解消するには、高度な設計機能・図面共有機能などを、コストを抑えて利用できるCADツールを選定することが大切になる。そのための有効な選択肢として挙げられるのが、フリーのCADツールの代わりに「Autodesk AutoCAD」(以下、AutoCAD)、「Autodesk AutoCAD LT」(以下、AutoCAD LT)を導入する方法だ。

AutoCAD/AutoCAD LTは、オートデスクが開発・販売する業務用CADであり、幅広い分野で活用されている製品だ。建築設計の分野でも、世界的なデファクトスタンダードのポジションを確立している。

まずAutoCADは、2次元での設計はもちろん、プレゼンテーションにそのまま使えるパースなどを作成可能な3次元ツール、作成した3次元モデルから施工図を自動的に作成する機能などを実装。設計内容の把握が容易な3次元モデルで設計イメージの確認を行い、施主ときめ細かいコミュニケーションを行った上で、詳細設計に入ることができる点などが高く評価されている(図1)。また、「AutoLISP」というAPIを使ったカスタマイズ、Microsoft Office製品にも搭載されている汎用的なプログラミング言語「VBA(Visual Basic for Applications)」を使ったカスタマイズも可能になっており、幅広い活用ニーズに応える製品となっている。

図1:AutoCADで作成したパースの例

図1:AutoCADで作成したパースの例

精度の高い設計と、豊かな表現が可能になり、施主とのコミュニケーションをとる上でも大きなアドバンテージとなる

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一方のAutoCAD LTは、AutoCADの2次元機能を切り出した製品となっており、日本の設計現場においても高いシェアを持っている。そのため取引先との設計データの共有・交換が容易だというメリットがあるのが強みだ。またフリーのCADに比べて精度の高い設計が行えるため、図面を納品した時に高く評価されるケースが多い。

特に最近では3次元CADが持つ可能性に注目が集まっていることを受け、AutoCADを導入したいと考える企業も増えているだろう。しかし「高価なので、そう簡単には導入できない」と悩んでいる経営者や担当者も多いのではないだろうか。

そのようなユーザーの懸念を解決する方法として、オートデスクでは、数年前から「サブスクリプションモデル」という方法での製品提供を行っている。

サブスクリプションモデルとは、製品を「永久ライセンス」として購入するのではなく、あらかじめ決めた期間だけ利用権を購入する、新しいソフトウエアの利用方法。永久ライセンスに比べて大幅に初期コストを削減できるのが特徴だ。契約期間は1カ月、3カ月、1年〜複数年といった単位で選択可能で、プロジェクト規模や、派遣スタッフの契約期間などに応じて、短期から長期まで柔軟に利用することができる。また、サブスクリプション料金の中には、技術サポートや、1人あたり25GBの容量を与えられたクラウドストレージも含まれる。30日間の体験版も利用可能になっており、実際に使ってみた上で導入検討できるのは大きな魅力といえるだろう。


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図面共有が可能なクラウド機能でチーム設計を強力に支援

このように、以前より導入しやすくなったAutoCAD/AutoCAD LTだが、2016年3月には、それぞれの最新バージョンである「Autodesk AutoCAD 2017」「Autodesk AutoCAD LT 2017」がリリースされ、さらなる機能強化が行われている点も見逃せない。

まず1つめのポイントとして、チーム設計をさらに支援する機能が強化され、レビュープロセスの大幅な効率化が期待できるようになっている。これを可能にするのが「Autodesk A360」というクラウド機能である。

AutoCAD 2017/AutoCAD LT 2017では、作成した図面や3次元モデルのデザインビューを、ワンクリックでAutodesk A360へとアップロードすることができ、その際、アップロード先のリンクも自動生成される。このリンクを伝えれば、遠隔地のメンバーとも容易にデザインビューを共有できるようになるのである。リンクを受け取ったユーザー側でも、URLをクリックするだけで、ログインのためのID/PASSなどを入力することなくデザインビューを表示できるのも魅力だ。ChromeやFirefox、Internet Explorerといった主要なWebブラウザに対応していることも、利用しやすさにつながるだろう。

図2:Autodesk A360の設計フィード機能

図2:Autodesk A360の設計フィード機能

離れたところにいるチームメンバー同士が、図面や3次元モデルを共有し、コメントなどを追記することができる。リアルタイムなやり取りを行うことで、レビュープロセスの大幅な効率化が実現する

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またAutodesk A360には、設計図面にコメントや画像を追記することができる「設計フィード」という機能も用意されている。この機能を使えば、離れた場所にいるチームメンバー同士で、図面や3次元モデルを使ったリアルタイムなコミュニケーションが実現可能。設計内容に不備はないか、改善すべき点はないかといったレビューも容易かつ迅速に行えるようになり、設計プロセスの大幅な効率化が望める(図2)。

さらにAutoCAD 2017/AutoCAD LT 2017は、施主や、施工現場のスタッフとのコミュニケーション円滑化にも貢献する。

具体的には、サブスクリプション契約をしていれば iOS/Androidに対応したAutoCAD公式のモバイルアプリ「AutoCAD 360 Pro」を追加のApp内課金なしで利用可能。Autodesk A360にアップロードされた図面や3次元モデルを、多様なモバイルデバイスで表示・編集することができるのである。

このAutoCAD 360 Proによって、工事が設計内容通りに進んでいるかどうか、タブレットを使ってすぐに現場でチェックするといったことが可能になる。施主の要望を、オフィスに戻ることなく、その場で図面に反映するといったこともでき、さらに変更した図面はワンクリックでメンバーに共有が可能だ。これによって、施主やメンバーとのイメージ共有や意思疎通がさらに進み、手戻りや業務遅延なども回避できる。


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作図作業をスピードアップするための機能強化も

AutoCAD 2017/AutoCAD LT 2017の機能強化点はこれだけではない。図面作成自体を効率化する機能も強化されている。

その1つが「PDFインポート」機能だ。これはPDF形式の図面をAutoCADのジオメトリに変換して読み込み、編集可能な状態にするというもの。PDFのトレース作業を行ったことがあれば、このような機能の存在がいかにありがたいものか、理解できるはずだ。また、中心線に関連するオブジェクトを移動した場合には、中心線が自動で更新される新機能も実装。柱や壁の中心線作成の手間が軽減され、作業効率の向上が期待できる。

加えて、AutoCAD 2017/AutoCAD LT 2017ともに、GPU機能を活用することで、表示速度の高速化、イメージ表示の詳細化を実現。特にAutoCAD 2017では、環境の光源をシミュレートする「IBL(イメージベースライティング)」を使用し、より臨場感のある3次元アニメーションを容易に作成できるようになっている。施主へのプレゼンテーションなどで、これらの機能強化は効果を発揮するはずだ。

他にも、ソフトウエアに関する各種情報や、操作方法の自習コンテンツなどへアクセスするための入口を1つにまとめた「Autodesk デスクトップ アプリ」機能が、AutoCAD 2017/AutoCAD LT 2017ともに追加されている。AutoCADを初めて使うユーザーでも、スムーズに使いはじめることができるだろう。

このようにAutoCAD 2017/AutoCAD LT 2017は、図面作成はもちろん、チーム設計に必要な幅広いプロセスを、大きな初期投資不要で支援するツールとなっている。設計業務の効率化に悩んでいるならば、強い味方になるはずだ。


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