日経アーキテクチュア Special

カビや紫外線から木造建築物を守るには?

日本エンバイロケミカルズ株式会社は、2015年4月1日付けで、大阪ガスケミカル株式会社と合併し、社名を大阪ガスケミカル株式会社に変更しました。
今後は、両社の主要事業を組み合わせた総合機能性材料メーカーとして、お客さまのあらゆるニーズにお応えし、価値あるソリューションをご提供してまいります。

塗装工事で問題になりがちなのが、塗料の臭いだ。人が集まる施設で改修工事を実施する場合、臭いをできるだけ感じさせないものを選ぶ必要がある。年間20万人を迎える佐賀県立佐賀城本丸歴史館では、開館から10年を前に屋外木部の改修工事を実施。屋外木部用高性能木材保護塗料「キシラデコールフォレステージ」を採用した。

 「来館者からは苦情が出ることもなく、塗り替え工事を終えることができました」。こう胸をなで下ろすのは、佐賀県立佐賀城本丸歴史館企画担当係長の真崎達也氏だ。

佐賀城本丸歴史館では2012年度に作成した施設全体の改修計画に基づき、12~14年度の3年度にわたって設計・工事を進めてきた。写真は、改修工事終了後の建物南面。カビの発生が最も目立っていたという
(ハレノヒ 柳町フォトスタジオ)
改修工事前の建物南面。屋外木部の中でも建具は傷みが目立っていたという
建物南面の一部。建具は新しいものに取り替えた。塗料は同じ「ピニー」を用いたものの腰板との間で仕上がりに差が見られるのは、そのため
(ハレノヒ 柳町フォトスタジオ)

 県は2012年度に立てた施設全体の改修計画に基づいて、この建物の屋外木部を12~14年度にわたって段階的に改修し、塗り替えていく工事を実施した。工事期間中も原則として閉館しない方針だったため、塗料の臭いが来館者らに疎まれることはないのか、案じられたのである。

求められた低臭性
防カビや風合い維持も

 何しろ、歴史館には年間20万人を超える人が訪れるという。しかも、建物の2階には職員の事務所が置かれ、建物の東側には小学校が並ぶ。たとえ工事期間中は一時閉館しても、建物内外で人が活動しているという環境に変わりはなかった。

 そのため塗り替えに用いる塗料には、木材保護塗料としての性能の高さはもちろん、中に含まれる溶剤の臭いが抑えられていることも求められた。忠実な復元をうたう木造の建物という事情もあって、木材の風合いを損ねない仕上がり感も欠かせなかったという。

 計画立案から工事監理まで、塗り替えに至る一連の業務を受託してきた小島一級建築士事務所代表取締役の小島啓氏はこう振り返る。「建物南面でカビが目立ったこともあって、木材保護塗料には防カビ効果を期待しました。一方で、経年変化によって表面が次第に黒ずんでいくような木材の風合いも維持したいと考えていました」。

臭いを体感し絞り込み
仕上りに高い満足感

小島一級建築士事務所
代表取締役
小島 啓 氏
屋外木部には高性能木材保護塗料「キシラデコール」を使用してきた。ただ、佐賀城本丸歴史館ほど広い面積にわたってキシラデコール・シリーズの木材保護塗料を使用したことはこれまでなかったという

 最大の課題とも言える臭いに関しては、発注者である県側の担当者と小島氏らが取り寄せた塗料の臭いを実際に体感したという。「その段階で候補に挙げていた木材保護塗料は4種類。臭いを実際にかいでみて、どの塗料を用いるのがいいか、絞り込みました」(小島氏)。

 そうして選ばれたのが、屋外木部用高性能木材保護塗料「キシラデコールフォレステージ」である。姉妹品にあたる「キシラデコール」の性能は保 ったまま、中に含まれる溶剤の臭いを抑え込んだのが特徴だ。

 木材保護塗料としての有効成分が塗布した木材の内部に浸透していく「含浸型」と呼ばれるもので、内部から防腐・防カビ・防虫効果を発揮する。一方で、塗料に含まれる顔料が表面に残って木材を紫外線などの影響から守るため、耐候性を向上させることもできる。

 冒頭で紹介したように、仕上がりへの満足度は高い。工事監理者として3年間にわたって現場に通った小島氏も、「塗り替えが臭いの面で迷惑にならずに済みました。木材の風合いを保つこともできたし、防カビ効果も確認できました。この現場経験を通じて木材の持たせ方を学んだように思います」と評価する。

 佐賀城本丸歴史館は入館料無料の代わりに、寄付金を募る。「金額は増えていて、いまは年間500万円近くに達します。塗り替えや畳替えなど定期的なメンテナンスの費用に充てています」と真崎氏。貴重な財源だけに、次の塗り替え時期も慎重に見極めたいという。

佐賀県立佐賀城本丸歴史館
佐賀県立佐賀城本丸歴史館
所在地/佐賀市城内2-18-1
敷地面積/約3万5000m2
延べ床面積/約2500m2
構造・階数/木造・平屋建て一部2階建て
完成時期/2004年3月
改修設計・工事期間/2012~14年度
天保期に再建された佐賀城本丸御殿の発掘調査や図面・写真を基にその一部を木造で忠実に復元した
木材保護のトータルソリューションパートナー 大阪ガスケミカル株式会社

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