日経アーキテクチュア Special

木の風合いを残す仕上げとは?

日本エンバイロケミカルズ株式会社は、2015年4月1日付けで、大阪ガスケミカル株式会社と合併し、社名を大阪ガスケミカル株式会社に変更しました。
今後は、両社の主要事業を組み合わせた総合機能性材料メーカーとして、お客さまのあらゆるニーズにお応えし、価値あるソリューションをご提供してまいります。

従来の片廊下形式でもオープンスクールでもない、「ハーフオープン」に挑戦した学校建築がある。つくばエクスプレスみらい平駅の近くに2015年4月に開校したつくばみらい市立陽光台小学校である。その形式から合理的に導き出されたという木造の空間を、屋内木部用ステイン「キシラデコールインテリアファイン」で仕上げた。

OSBボード張りの三角形の壁で廊下との間を緩やかに仕切って、教室の「ハーフオープン」化を実現した。壁の中にはグラスウールを充てんし、音を吸収しやすくしている。集中が必要と言われる黒板側ほど閉じた造りに(写真/株式会社新建築社)
洗面台を配置した2階ウエットコーナー。左右は普通教室。正面は中庭に面したテラス。集成材の梁は現しに(写真/株式会社新建築社)

 中廊下をはさんで上下互い違いの三角形(斜壁)が教室を構成する。教室の内外はその斜壁に隔てられながらも、視線は緩やかにつながる造り。穴の開いたOSBボード張りの壁の中にはグラスウールが充てんされていて、良好な音環境を生み出している。その壁に日差しが跳ね返り、中廊下ながら十分な明るさを得られるのも特徴だ。

従来型とオープンの間を狙い
木造で「ハーフオープン」化

梓設計 設計室
田村スタジオ
主任
山田 修爾 氏
社内では学校建築だけでなく幅広い用途の建築物を担当する。「チャンスがあればこれからも木質空間を提案していきたいですね」と話す

 「日本一の学校を造って欲しい」――地元つくばみらい市長のその願いに、指名プロポーザルで設計業務を受託した建築設計共同企業体(JV)が、「ハーフオープン」化という斬新な試みで応じた。

 「ハーフオープン」とは、従来の片廊下形式とオープンスクールの中間に位置付けられる空間構成だ。設計JVの1社、梓設計で設計を担当した山田修爾氏はこう話す。

 「オープンスクールは従来型にはないアクティビティの高さを生み出せるが、視線や音が気になって集中しにくいとも言われます。それに、使い方は先生によっても差が出ます。これらの課題をハード面の工夫で乗り越えられないかと考えました」

 たどり着いたのが、冒頭のような造りだ。「並行してそれをどのような構造で実現するのが合理的なのかを総合的に判断し、木造の採用を決めました」(山田氏)。

 厳密に言えば、木造部分の所々に鉄筋コンクリート(RC)造の構造物をはさみ込んだ混構造で、地震力はそこで負担する。木造部分は、上下階で計8カ所の教室で構成する一団の区画に分割されている。その床面積を1000m2未満に抑えることで、木軸に求められる断面を大きくせずに済んでいる。

木の風合いと色の出方を評価
水性塗料で臭いも気にならず

 木部の仕上げは、「木の風合いを残し、色はできるだけ載せない」(山田氏)との方針から、木材内部に浸み込む含浸型の塗料を採用した。カラーは透明や白色系を選んだ。

 屋外木部のスギ下見板張り部分に用いた塗料は、屋外UVカット白木用木材保護塗料「キシラデコールやすらぎ」だ。「屋外木部では当たり前のように用いられるので安心感がありました」と、山田氏は評価する。その延長線上で、屋内木部の構造用集成材やOSBボードには、シリーズ商品とも言える屋内木部用ステイン「キシラデコールインテリアファイン」のワイス色を用いた。

 発売開始以来40年以上の実績を持つ「キシラデコール」は、木材内部に浸み込み、内部から防腐・防カビ・防虫効果を発揮する。「キシラデコールインテリアファイン」は水性塗料で臭いが気にならず、安全性を示す内外の基準・規格を満たし、学校でも安心して利用できる。作業性、着色性、耐光性にも優れる。これらの塗料は同系の色をそろえるので、建物の内外で統一感を出せるのも特徴だ。

 塗料を実際に使用してみた感想はどうか――。

 「木の風合いを残せるし、色の出方もいい。屋内は木の香りが満ちていることもあって、塗料の臭いは少しも気になりません。今後も機会があれば、使用していきたいですね」

 「ハーフオープン」化の成功もあって、空間づくりから仕上がりに至るまで山田氏は出来栄えに大いに満足している。

つくばみらい市立陽光台小学校
つくばみらい市立陽光台小学校
所在地/茨城県つくばみらい市陽光台3丁目1番地
敷地面積/2万5000.97m2
延べ床面積/8955.57m2(校舎棟)
構造・階数/木造一部鉄筋コンクリート造・地上2階建て(校舎棟)
工事期間/2013年9月~15年2月(校舎棟)
開校は2015年4月。児童数は800人以上。普通教室や特別教室などが2つの中庭を8の字を描くように囲む
木材保護のトータルソリューションパートナー 大阪ガスケミカル株式会社

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