日経アーキテクチュア Special

【事例】こだわりの「白」を長く保つには?

北海道の噴火湾を一望の下に見下ろす「噴火湾パノラマパーク オートリゾート八雲」。ロッジの外壁を彩る「白」は、あえて清潔感を追求した結果の選択という。夏は霧、冬は雪、という気象条件に置かれるなか、カビによって次第に黒ずんでいくその「白」をよみがえらせたのが、水性で造膜タイプの高耐久性木材保護塗料「キシラデコールコンゾラン」だ。

 「白」へのこだわりを捨てざるを得なかったかもしれない。北海道がPFI方式で整備した「噴火湾パノラマパーク オートリゾート八雲」のロッジ外壁は、清潔感を求めてあえて白を採用していたが、カビを原因とする黒ずみに悩まされていた。

 「その『白』を他の色に見直すことまで検討しました」。PFI方式での施設整備にあたった噴火湾パノラマパークPFI総務部長の杉下豊隆氏は打ち明ける。オープンは2006年6月。4年後には最初の塗り替えを実施したものの、問題は一向に収まらなかったという。

「白」を保てる塗料求め
北面に候補2つ塗り比べ

 それからさらに5年。「当初は黒ずみを洗浄で落とせないかという相談を受けました」。そう話すのは、特殊工業代表取締役の永井久徳氏だ。洗浄してはみたものの、見た目にきれいになるのと同時に塗膜も剥がれ落ちてしまうため、木材保護の観点から好ましくない。そこで、「キシラデコールコンゾラン」を用いた塗り替えが決まった。塗料選びの決め手は、暴露試験の結果だったという。

満天の星を望めることから、「おひつじ」「おうし」……と、1棟ごとに12星座の名を割り振ったロッジ。外壁はキシラデコールコンゾランの「ワイス」で、建具はアクセントとして「レッド」を加えた
ロッジの外壁は塗り替え前、塗膜の剥がれが見られた(写真左)。塗り替えによって清潔感のある「白」がよみがえった(写真右)
(写真提供/特殊工業株式会社)

 外壁を白のまま保てる塗料を探し求めていた施設運営者側は、塗り替えに向けて屋外木部用の塗料2種類を候補に暴露試験を実施。センターハウスの外壁北面に約1m2ずつ塗り分け、約2年にわたって経過を観察した。いずれも表面に塗膜をつくる造膜型の塗料である。

センターハウス。噴火湾パノラマパークの宿泊ゾーン「オートリゾート八雲」の管理棟にあたる。外壁はキシラデコールコンゾランの「シルバグレイ」で、建具はアクセントとして「レッド」を加えた

暴露試験の結果に衝撃
コンゾランだけ色が残る

 運営企業の一つである小学館集英社プロダクションマネージャーの菅原伸二氏は、暴露試験の結果には衝撃を受けたという。「他の候補は色が落ちたり黒ずんだりするなかで、『キシラデコールコンゾラン』だけは『白』の色がしっかり残っていました」。

 「キシラデコールコンゾラン」の塗膜は、柔軟性、通気性、密着性に優れていることから剥がれにくく、長い間、下地を守り続ける。造膜型とはいえ下地の木質感を残しつつ、仕上がりは独特の光沢感を持つ。「函館市内では歴史的建造物の屋外木部に使われています」。ナカヤマペイント代表取締役の中山学氏はそう解説する。

特殊工業株式会社
代表取締役
永井 久徳 氏
元は清掃業などを手掛ける会社の一部門。焼き付け塗装から建築塗装まで領域は幅広い
株式会社馬場工業
工事部長
金沢 康之 氏
現在は管理職ながら、戸建て住宅など建築塗装の分野で約30年にわたって現場作業に従事
有限会社ナカヤマペイント
代表取締役
中山 学 氏
塗装材料の卸売業を営む。幅広い塗料を知るなかで「キシラデコールコンゾラン」を候補に

 塗り替えは下地調整から特殊工業と馬場工業の2社が担当した。

 「塗装面が汚れないように、外壁材のヤニを食い止めたりカビを洗浄・除菌したりしてから、塗り替え工事に入っています」。永井氏は、塗り替えに入るまでの入念さを強調する。

 馬場工業工事部長の金沢康之氏は現場経験の長い専門家らしい自負を見せる。「下地材から取り替える必要があった箇所は仕上がりがその周囲と変わらないように、重ね塗りの回数を増やしています」。

 仕上がりには施設運営者側も満足だ。菅原氏は「美しい白が遠くからでもくっきり目立ちます。リピーターのお客様もきれいになりましたねと喜ばれています」と評価する。暴露試験の結果を踏まえ、杉下氏は「今回の仕上がりは長持ちしそう」と、外壁の「白」がこの先も長く保たれることに期待を掛けている。

北海道立噴火湾パノラマパーク オートリゾート八雲
北海道立噴火湾パノラマパーク オートリゾート八雲
所在地/北海道二海郡八雲町浜松368-1
敷地面積/約8.2ha
構造・階数/木造・地上2階建て
完成時期/2006年4月
塗り替え工事期間/2015年6月~7月
北海道がPFI方式で整備した公園施設の宿泊ゾーン。キャンピングカーや設営したテントでの宿泊も可能
木材保護のトータルソリューションパートナー 大阪ガスケミカル株式会社

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