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オムニチャネル戦略のスタートラインとは?

 顧客のニーズが変化することは常識である。しかし、2015年の小売業が直面する「顧客のニーズの変化と多様化」は、かつてないほど振れ幅が大きく、また変化のスピードが一層速くなっている。第一に、お客様の人種・国籍の幅が急激に広がっている。今までは、日本人のお客様への接客マニュアルで大半の店舗は対応できた。しかし2020年の東京五輪に向けて、ますますお客様の人種・国籍の幅は広がるものと予想される。第二に、モノ消費からコト消費への流れが加速している。成熟社会でモノ(商品)のコモディティ化は進んでおり、モノ(商品)だけで差別化は図れない。顧客のニーズに合致したコト(サービス)を生み出し、コト消費から高い収益力を生み出さなければ差別化が難しい。

 このように「顧客の変化、スピード」が増す流通業界では、今まで以上にその変化を素早く察知し、1人ひとりの顧客のニーズを把握し、適切なタイミングで提案することが求められる。それを実践している店舗とはどのような店舗なのか、またそのように変革する手段はあるのか。多くの売り場を活性化させてきたヌマタデザイン・アソシエイツの沼田明美氏と、日本IBMで流通業・小売業のIT活用を支援している清宮淳氏へのインタビューから「店舗での顧客体験から創りだすオムニチャネル戦略」について考えてみたい。

オムニチャネル戦略の成否は顧客接点の強化にある ヌマタデザイン・アソシエイツ 沼田明美氏インタビュー より正確な顧客理解が、オムニチャネル戦略のスタートライン この顧客の「大変化」は、もはや経験と勘だけでは把握不可能