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IoTで顧客接点を強化し「ことづくり」へ

■ セールスフォース・ドットコム
IoTで顧客接点を強化し、「ことづくり」を創出

セールスフォース・ドットコム
先進技術ソリューション本部長
常務執行役員
関 孝則氏

 世界の名だたる企業がIoTを活用して「ものづくり」から「ことづくり」へと軸足を移し始めている。価値ある顧客体験の創出を目指し、オープンイノべーションや新しい手法に基づくビシジネス展開が進行中だ。セールスフォース・ドットコムの関孝則氏は、「IoTは顧客接点を強化する最強のツール」と言い、顧客体験を創出するためにフル活用すべき技術と強調する。

 セールスフォースが支援してきた企業の事例から、新しい顧客体験、新しいサービスの創出に成功した企業を4社紹介。いずれも新しい視点からの「ことづくり」に成功している。

 産業用プリンターメーカーのサトーホールディングスは、顧客へのきめ細かな保守サービスをさらに強化するツールとしてIoTを活用した。

 同社の「SATO Online Service」では、ラベルプリンターの状況を24時間、365日リアルタイムに把握し、世界中の顧客の現場に「バーチャル・カスタマーエンジニア」が常駐する状態をつくり出した。関氏は「壊れにくい製品を作ることも大切ですが、きめ細かい保守が質の高い顧客体験となります」と語る。

 スイスに本社を置くABB社は、人間と共存して働く産業用双腕ロボット「YuMi」の効果的な活用に向けて、IoTを活用して顧客の利用状況を常に把握し、効果的な活用法をアドバイスする。

IoCへと昇華させることが成功のカギ

 米ハネウェルは、自社製の住宅用サーモスタットで取得した住環境のデータを分析し、工務店などと家主のつながりを強化するサービスを提供する。

 米ゼネラル・モーターズ(GM)の子会社OnStarは、テレマティックスなどIoTを活用。ドライバーの嗜好に合わせて食事スポットやショッピング情報などをタイムリーに提供する。

 こうした価値の高い顧客体験やサービスの創出では、「最初からサービスやシステムの形を定めることはできません。本質を見極めてイノべーションを創出するデザイン思考、改善を繰り返してのリーン開発(試行錯誤し学習しながらの開発)を実践しながら、市場と顧客の見えにくいニーズや変化に寄り添う必要があります」と関氏は言う。

 IoTシステムは、市場や顧客に合わせて柔軟に形を変え、「IoC(Internet of Customer)」へと昇華させていくことこそが「ことづくり」の成功のカキギを握っている(図)。

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 セールスフォースは、価値ある体験とサービスを柔軟かつ迅速に作り込むための、「ことづくり」を支えるクラウドサービスを提供していく。

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