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IoTビジネス変革はパートナーシップがカギ

■ 日本アイ・ビー・エム
IoTによるビジネス変革はパートナーシップがカギに

日本アイ・ビー・エム株式会社
Watson IoT事業部 事業部長
林 健一郎氏

 日本IBMの林健一郎氏は「コグニティブIoTソリューションが実現する世界」と題して講演。経費を年間36億円削減した欧州航空機メーカーや、ダウンタイムを最小化した建機メーカーなどIoTを活用した製造業の先進事例と、それを支援するIBMのソリューションを紹介。IoTによるビジネス変革はパートナーシップが重要であることを強調した。

 林氏はIoTの潜在的な成長性や日本国内の現状などについて触れた後、製造業におけるIoT活用の先進事例を紹介した。例えば、欧州航空機メーカーの事例では、3億点にも上る航空機の部品をセンサーで監視。データを常時収集し、この膨大なデータを分析することで事前に修理が必要となる箇所を特定する「予知保全」を実現。IoT活用でビジネスモデルを変革した。

 さらにこの航空機メーカーではIoTと基幹システムをつなぎ、保守要員の配置や保全マニュアル、部品在庫などを一元的に管理し、業務連携を図ることでビジネス自体を変革した。林氏は「ここで活用されているのが、Watson IoT Platformです。様々なシーンでWatsonを役立てることができます」と、IBM WatsonとIoTを組み合わせることにより、製造業に新たな価値を提供できることを強調した。

IBMのプラットフォームが
IoTの実装を加速させる

 「Watson IoT Platformはクラウドサービスとして提供され、各種のセンサーやデバイスからデータを収集するとともに、人工知能であるWatson、端末側で処理を行うエッジコンピューティング、セキュリティを確保するためのフブロックチェーン、気象予測などのウェザーデータの各機能を取り込むことができる。さらに基幹システムとの接続インターフェースも用意され、それぞれのシステム連携が可能になる(図)。

 「Watson IoT Platformを利用することにより、機械から稼働情報やセンサー情報をWatson IoT Platformに集めて、それを設備の自動診断や故障予測をするシステムで分析。異常が検知されたら資産管理システムを通して保守作業員に必要な作業内容を指示し、同時に管理者に通知するといった予知保全の仕組みを容易に実現することができます」(林氏)。そこでは、IBMの予知保全ソリューションなど、これまでIBMが提供してきたソリューションとの連動が図られている。

 IoTを活用したスマートファクトリーの実現を目指す三菱電機では、物理的な制御の部分は社内で対応し、ITの部分はIBMの技術協力を求めるという協業形態をとる。林氏は「IoTは1社では完結できません。パートナーシップによって新しいビジネス価値を創出できます」とWatson IoT活用によるイノベーション創出を広く呼びかけた。

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