冷静に考えてみると、今や電話は数あるコミュニケーションツールの一つにすぎない。実際のビジネスパーソンはメールやチャット、SNS、オンライン会議といった様々なコミュニケーション手段を使い分けているが、それぞれの基盤は個別に最適化されており、統合されていないのが現状だ。このことがユーザーの使い勝手を悪化させ、管理の面でも複雑さを招いている。

電話は、働き方改革の足かせともなりかねない。固定席に縛られた環境で改革を実現するのは至難というものだ。固定電話すなわちPBX(構内交換機)をインターネット上に用意された機能(サービス)として利用する、つまりクラウド化することにより、場所を取らず工事も必要ない、フレキシブルな環境を用意することで、「固定席からの解放」を実現できる。「いつでもどこでも」必要な時に必要な人とコミュニケーション、コラボレーション可能なインフラが、働き方を変え、生産性向上を実現する。

電話の分野は、総務部門やシステム部門など複数部門が関連するケースが多い。改革を主導する人間が不在で結果として「現状維持」とならざるを得ないこともあるだろう。財務の観点から見ても、高止まりしている電話関連のコストをこれ以上看過するわけにはいかない。「電話」にメスを入れてみる価値は十二分にあるのではないだろうか。

コミュニケーション基盤全体にも目を向けよう

デジタルトランスフォーメーションによってビジネスのあり方が大きく変化する過程を勝ち抜くためには、社員同士や社外のステークホルダーとの時間や空間を超えた柔軟でスピーディーなコミュニケーション、コラボレーションの強化は欠かせない。コラボレーションを支えるICT技術は大きく進化し、電話を含むコミュニケーションツールをクラウド上で統合的に利用できる時代となった。もはや、使わない手はないだろう。サイロ化したコミュニケーション基盤を統合して働き方の可視化・分析をできるようにすると同時に、コスト削減に踏み切るときがきている。

大企業での試算で実例として判明した
「電話」コスト削減効果

統一された(ユニファイド)コミュニケーション基盤を低コストで構築したい企業に向けて、マイクロソフトではOffice365の1機能としてSkype for Business (チャットやオンライン会議などの統合コミュニケ―ションサービス)及び、クラウドPBX(社内にGW等を設置することで利用できるSkype for Business に統合されたクラウドサービス型の電話)を提供している。さらに、今後は、社内のGW設置などを不要とするPSTN通話の提供も予定している。Skype for Business に電話を統合していく動きは加速しており、従業員約数万人の大手企業ではいち早く試算を実施。従来型のPBXを維持しつづけた場合と比較して、5年間で27%、27億円のコスト削減効果がみられたという。特に削減効果が大きかったのは外線通話のコスト。試算では既存のPBXを使う場合に比べて、38%、約27億円も削減できた。

聖域「電話」にメスを入れるならば、まず、実例試算結果の詳細調査レポートをみてみよう。

Tips

日本マイクロソフトでは、2017年5月24日、経営層向けに働き方改革セミナーを実施。「電話のクラウド統合によるコスト最適化の可能性」についても紹介を行った。

セミナーレポート

日本マイクロソフトは2017年 5月24日、東京・品川本社でエグゼクティブ向けセミナー「経営課題としての働き方改革セミナー」を開催した。このセミナーではPwCコンサルティングの若狭 康志マネージャが登壇、「電話もクラウドで。~コミュニケーション基盤のコスト最適化による新たな可能性~」と題して講演した。講演中、若狭氏は、数万人規模の大手企業を対象に実施した、試算結果の詳細を紹介した。

「国内上場企業の協力を得て、オンプレミス型PBXからクラウド型PBXへ移行する場合のコスト削減効果について調査を実施しました。 現状の音声通話環境を維持するために年間約20億円を投じていたある企業の場合、クラウド型PBX環境への移行により、5年総額で約27%のコストが削減できるという試算結果となりました」(若狭氏)。
調査結果は、「クラウド型PBXサービスによるコスト削減効果について」と題したレポートにまとめているという。