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デジタルレイバー活用で優秀人材を獲得する

企業の将来にとって、人材の採用は死活的な意味を持つ。ますます激化する人材獲得競争の中でいかに勝ち抜くか。組織や業務の見直しに加えて、RPA(Robotic Process Automation)などのデジタルレイバー(仮想知的労働者)の活用も重要なポイントだ。先進企業はすでに、デジタルレイバーを組み込んだ新しい組織や採用プロセスづくりに向けて動き始めている。業務の一部を自動化・効率化して時間を創出することで、人間が担う戦略づくりや面談の時間を増やし、意思決定の質を高めることができるだろう。

深刻化する人材不足をいかに克服するか?

 少子高齢化、労働力人口の減少などを背景に、日本企業の人材不足が深刻化している。人口動態を踏まえれば、人材難はこれからも続くことが予想される。また、優秀な人材をめぐり、企業間の獲得競争は激化しつつある。イノベーションやデジタルトランスフォーメーションを目指す企業にとっては、コア人材の質が新しい取り組みの成否を左右するからだ。

 しかも、人材獲得競争は国境を越えて海外にも広がっている。例えば、採用予定の優れた人材を、日本に拠点のない海外企業にさらわれる可能性もある。競争相手は国内だけではない。

 こうした厳しい環境の中で、いかに自社に適した人材を採用するか――。それは人事担当者のみならず、経営者や事業部門責任者にとっても切実な課題だ。採用サービスを提供するビズリーチの取締役 キャリアカンパニー カンパニー長を務める多田洋祐氏はこう指摘する。

 「これまで長い間、日本企業は“待ちの採用”を続けてきました。募集を告知し、集まってくれた人材を選考して採用する。以前であれば、大企業ならそうした手法で一定数の優秀な人材を採用することができましたが、今は有効性が薄れています。そこで、採用のあり方を抜本的に見直す企業が増えつつあります」

 図1に示したように、採用のルートは多様だ。しかし、自社HP(ホームページ)を見て応募する人材の中から選考する、人材紹介会社などに依頼するなど待ちの姿勢での採用のみを続けている企業が多いのが実態だろう。

(図1)採用のルートは多様に。これまでと同様の“待ちの採用” でいいのか?

 多田氏が言うように、以前はそれでもよかった。しかし、今求める人材を採用するためにはあらゆる手段を活用する必要がある。従来型の手法だけでなく、社員紹介やSNS(交流サイト)、外部データベースなどを駆使して、企業側から人材にアプローチする“攻めの採用”が求められる。そのため、企業自身がその手段を主体的に考え、能動的に実行する採用活動「ダイレクト・リクルーティング」に多くの企業が注目するようになった。

 とはいえ、人事部門からは「今の採用業務を回すだけで手いっぱい」という声も聞こえてくる。しかし、本当にそうだろうか。業務プロセスの変更や効率化などにより、人事部門のリソースを増やすことは可能だ。そのための有効な手段として注目されているのがRPAである。さらに踏み込んでAI(人工知能)を採用業務に活用する企業も現れている。

 次ページ以降では、テクノロジーを生かした採用業務変革の最前線と、テクノロジー導入の注意点などを見てみたい。

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日本IBMが構築するタレントプールとRPAの役割

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