車載用二次電池の需要動向とCATLの紹介

車載用二次電池の需要動向とCATLの紹介
中国に本拠を置くCATLは車載電池市場の世界最大手。グローバルでの新エネルギー車市場の拡大を受けて、同社のビジネスは成長を続けている。世界の有力自動車メーカーにバッテリーを供給するCATLは、取引を広げる中で、顧客から多くを学んで製造プロセスを改善し、安全性や品質を高めてきた。今、日本の自動車メーカーとの関係づくりにも積極的に取り組んでいる。

有力メーカーに車載電池を提供
技術開発とグローバル展開を加速

 世界規模でEVやPHVなどの新エネルギー車市場が拡大している。様々な機関による予測では、2025年に1200万台程度を見込むという。こうした動きを受けて、バッテリー市場もハイペースで成長を続けている。その最大の市場が中国だ。

 そして、中国市場だけではなく、今や世界の車載電池最大手として知られるのがCATLである。CATLジャパンの多田直純氏は、3つの要因が新エネ車市場の成長を後押ししているという。

 「まず、社会的要因です。環境負荷の低減など目的は様々ですが、内燃機関からEVやPHVへのシフトを各国政府が政策的に誘導しています。次に技術的な要因。技術の進化で新エネ車の性能が高まっており、同時に製造コストも低減しつつあります。そして経済的要因です。量産効果によってバッテリーの製造コストは着実に下がりつつあります」

 中国・福建省に本拠を置くCATLは2011年に生まれた企業だ。もっとも、それ以前からモバイル端末用電池を提供するメーカーの一部門として車載用電池を手がけてきた。従って、車載分野では約15年の歴史を持っている。同社はここ5年ほどの間に急成長を遂げており。中国のEV向けだけではなく、現在では世界的な有力メーカーのパートナーとして電池供給を担っている。

 「当社は欧州のメジャー自動車メーカーとの間で戦略的なパートナーシップを結びました。安全性や品質を担保するプロセス構築などの面で、そこから多くのことを学んでいます。このほか、特に欧州のメジャーメーカーへの製品提供で強みがあります。CATLジャパンとしては、日本メーカーとの関係の強化に向けた取り組みに注力しているところです」と多田氏。

 例えば、日本メーカーの関係者に車載電池のラインを見せて、品質改善に向けたアドバイスを求めることもあるという。

 CATLには1万数千人の社員がおり、うち3000人がエンジニアだという。人材採用にも積極的で、マンパワーは今も増強の途上にある。技術開発のスピードはますます加速している。

 同時に、グローバル展開も急ピッチで進めている。中国国内での生産能力拡充だけでなく、ドイツでも大規模な工場を建設中だ。

 世界のバッテリー市場をけん引する同社の動向に、自動車業界の注目が集まっている。