マツダの次世代技術について

マツダの次世代技術について
クルマの誕生は人間の機動力を高め、人々の生活や社会に豊かさをもたらした。しかし、環境問題や渋滞、事故、交通弱者など負の側面もある。マツダの藤原清志氏は、技術は未来の社会ニーズを解決し将来を創り出すことであるとし、「技術者として改めて創造性を考える時期に来ている」と、自動車メーカーとして取り組むべき課題解決とモビリティー対応への意欲を語った。

技術と技術が連携し
さらに人とつながる未来

 2017年8月、マツダは「サステイナブル"Zoom-Zoom"宣言2030」を発表した。「美しい地球と心豊かな人・社会の実現を使命と捉え、クルマの持つ価値により、人の心を元気にすることを追究し続けます」という宣言だ。

 それを象徴する取り組みが「地球への対応」、具体的にはCO2削減に最適な動力源への対応である。「CO2削減は最大の課題です。CO2排出に歯止めをかけて美しい地球を残すのが自動車メーカーの使命。そこでは燃料採掘から車両走行までのWELL-TO-WHEELの視点が重要です」と藤原氏は語る。

 化石燃料による発電地域では優れた内燃機関の革新と電動化の追加が最適であり、クリーン発電でまかなえる地域はバッテリーEV(電気自動車)のような再生可能エネルギーの活用が適しており、同社は適材適所の発想で開発を進めてきた。こうした中で誕生したのが、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンのメリットを両立させた次世代ガソリンエンジン「SKYACTIV-X」であり、バッテリーEVでも走る歓びを追求した新世代車両運動制御技術「スカイアクティブ ビークル ダイナミクス」である。

 もう一つの取り組みは「社会への対応」だ。同社では交通事故による死傷者ゼロを目指し、ドライバーに万が一のことが起きても安全な状態を維持する自動運転技術を開発してきた。緊急時に仮想の副操縦士が操縦を肩代わりする“Mazda Co-Pilot Concept”の実現である。ドライバーが正常に運転できない状態と判断したとき、クルマが危険を回避し、安全な場所に移送し停車。高齢者でも安心して自動車を運転できるようになる。

 さらに同社では「人への対応」としての社会貢献にも積極的に取り組む。LPG(液化石油ガス)で発電してEVバッテリーに送電するための発電機関「レンジエクステンダー」を開発し、災害時でも家庭に電気を供給できる仕組みを提供する。このような新しい技術を使いながら、人と人の関係構築、そして人間味あふれる貢献、そんな機会をMobilityで創り出すことにより、心豊かな「生きる歓び」が実感できるようにしたいと語る。

 「地球を守り、社会を守り、人が助け合う世界。それこそが、マツダが目指すFuture Mobilityです」と藤原氏。技術と技術が連携し、さらに人とつながることで自動車の未来が大きく拓かれていく。