2018年7月23日(月)
東京・武蔵境自動車教習所の髙橋明希社長が、経営者としての腕をさらに磨くため、キーパーソンから「人材採用・育成」「働きがい」などについて学んでいくシリーズ。第6回目は家事代行サービスの老舗、ミニメイド・サービス(東京・渋谷)の山田長司社長がゲスト。共働き世帯の増加で活気づく家事サービス業界だが、それだけに低価格を武器にした新興勢力などライバルも多く、競争は激しい。差異化のポイントは、やはり人だ。
髙橋:御社は家事代行サービスでは草分け的な存在です。創業時から一貫して富裕層を対象にしています。上質なサービスを求める顧客を確保し続けるのは簡単ではないですよね。
山田長司社長(以下、山田):期待値が高いですからね。どうしたら期待を上回れるかを常に考えています。最近は特に「単なる家事代行ではなく、家全体を管理するハウスマネジャーのような役割を果たすこと」「働く女性のストレスをゼロにすること」を念頭に置いています。
例えば、宅配便が来たらただ受け取るだけではなく、開梱して、中身を冷蔵庫に入れる。使用済みの段ボール箱はガムテープをはがし、折りたたんで束ねて指定の場所に出すところまでを行う。片付けるときに楽ですよね。お客様のご要望にもよりますが、うちの場合はそこまでやります。
お子さんを塾へ送り出したり、迎えに行ったり。お客様の旅行中、鍵を預かってペットにエサをあげたり、植木の水やりをしたりすることもあります。
1983年に事業をスタートさせた、家事代行サービス業界の草分け的存在。売上高は7億1000万円(2017年9月期、フランチャイズ店の売り上げは含まず)、従業員2000人(FC含む)。18年8月末、人材サービスのフルキャスト ホールディングスに全株式を売却し、同社の子会社になる予定。