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第6回・ユニフォーム刷新は「採用活動」そのもの

~採用ブランディングを構築せよ~

ユニフォーム刷新でよくあるトラブル

 とはいえ、「よしっ、うちも早速ユニフォーム改革に取り掛かろう!」と、やみくもに突っ走ってはいけません。

 斬新なユニフォーム、ちょっと変わったユニフォームを採用すると、社内に大きな軋轢(あつれき)を生みかねません。

 まずは、ユニフォームの改革によって起こりうるトラブルや導入の妨げとなる障害には何があるかを知っておきましょう。

 例えば、年配社員の抵抗。これはどんな会社でも起こりうる問題です。

 格好よく見えるユニフォームは総じて細身のデザインであることが多いものです。

 それを見て、「こんな細身の服を着られるわけがない!」という声が聞こえてくるかもしれません。

 色もそうです。グレーやベージュといった「THE作業着」という印象の伝統的な色から、ちょっと明るい色に変えただけで、社内から次々と文句が出てくるかもしれません。

 でも、ここで優先すべきは、年配社員の声ではありません。

 彼らは、若手社員より先に会社を去る立場にある人たちです。

 その世代が引退しても、会社は続いていきます。そのとき人手が足りなかったら、会社は立ち行かなくなります。

 だからこそ、ここは若い世代が好感を持って集まるユニフォームにしないといけません。

 新卒や転職志望の若い世代が、「あの服を着て働きたい!」と思うものにする。そのためには、新しいユニフォームへの切り替えは会社の存続に関わる重要なことだと、年配社員にしっかり理解してもらうべきなのです。

 もう一つ知っておきたいポイントは、新しいユニフォームを導入する際に「社員みんなの意見を聞いてもまとまらない」という事実です。

 デザインや色を大胆に変更すると文句が出るかもしれないと懸念して、社員全員の声を聞きたがったり、多くの社員を導入に巻き込もうとしたりする経営者は多いでしょう。

 しかし、みんなの意見を聞いても、個性的で格好よく、若い人が着たいと感じるとがったユニフォームができた試しはありません。

 普段は服装に無頓着な社員でも「ユニフォーム刷新」となると、急に不満やクレームの声を上げることがあります。でも、取引先などから新しいユニフォームを褒める声が聞こえるようになると、10日もしないうちに不満の声は終息していきます。

 そもそも、こうしたときに出てくる不満自体、本気で言っている人はそれほど多くありません。ユニフォームに限らず、何事であれとにかく変化に抵抗しようとする人は少なからずいるものです。