DIGITAL INNOVATORS

■ 中堅・中小企業をターゲットに BtoB 向けマーケティングオートメーション市場でトップに立つ

―起業の経緯と成長に向けてターニングポイントとなったきっかけは?
富田人材業界の大手企業で IT 企業に対する企画営業やマーケティング、IT 関連メディアの立ち上げに取り組んできました。これまでの経験を活かし BtoB の営業支援に関わるビジネスで起業することにしました。2000年創業当時の2本柱はテレマーケティングとリスティング広告(検索連動型広告)でした。いずれもそれぞれの分野でシェア No.1 を取れるビジネスモデルではなく、事業の新しい柱をつくることが急務だったのです。
インターネットの普及とともに、米国を中心にマーケティングオートメーション(以下、MA)の一大市場が誕生したことがターニングポイントとなりました。インターネットを使って顧客が簡単に情報収集を行える時代になり、法人営業においてもテレアポや訪問営業など従来型の商談開拓手法からの脱却が求められています。業務に忙しい顧客の貴重な時間を使うことなく、インターネットを通じて顧客が必要とする情報を提供するとともに、優良な見込み顧客の発掘や営業のタイムリーなアクションを支援するのが MA です。日本ではまだまだこれからの分野であり、当社のこれまで蓄積してきた BtoB のノウハウを存分に活かすことができます。

株式会社イノベーション
代表取締役社長富田 直人 氏

―注目度の高い BtoB の MA 市場で成功するための戦略は?
富田2014年、Web サイト来訪企業がわかる自社開発のアクセス解析ツールを全面リニューアルし、MA ツール「リストファインダー」は誕生しました。当時、海外からの参入、国内ベンダーのサービス開始が相次いでおり、国内の MA 市場で No.1 となるために、リストファインダーのターゲットを競合がほぼ存在しない中堅・中小企業としました。人手不足が深刻化する中、中堅・中小企業が営業の人材を確保するのは大変です。Web を活用し有望商談を発掘する MA ツールへのニーズは中堅・中小企業にも大きなものがあります。
リストファインダーの導入実績は7年間で国内企業1,000アカウントを超えており、お客様から高い評価をいただいています。2015年度 BtoB 向けクラウド型製品において、中堅・中小企業のみならず大企業も含めた市場全体で導入数シェアNo.1となり、2016年度においても同シェア1位が見込まれています(※1)。また上場企業が利用しているウェブサービスランキング TOP100 の MA カテゴリで第1位を獲得したとの発表もありました(※2)。
  • ※1出典: 富士キメラ総研「月刊BT 2016年11月号」クラウド型マーケティングオートメーション製品市場に関する調査(2015年度クラウド型製品BtoB向け市場シェア・数量)
  • ※2出典: 株式会社DataSignが発表した「DataSign Report上場企業調査2017.09」
―リストファインダーが多くのお客様から選ばれている理由は?
富田初めて BtoB 向け MA ツールを導入し、マーケティング活動にチャレンジする中堅・中小企業にとって、安心して簡単に使っていただけるツールを目指し開発・提供している点をご評価いただいているのだと思います。月額39,800円から手軽に始めることができるため、まずは使ってみて効果を確かめながらマーケティング活動の幅を広げていくことが可能です。初めての方にもシンプルで使いやすく、専任コンサルタントのサポートにより安心してご導入いただけます。
リストファインダーを利用することで法人営業をどう変革できるのか。例えば、展示会やセミナーで何百枚と名刺交換をしても、そのうちの数十名しかフォローできず、ほとんどが休眠顧客となってしまいます。名刺をデジタル化してリストファインダーに入力し一度一括メール配信を行い、メール受信者がそのメールに記載の URL をクリックして当社のWebサイトにアクセスした時点でサイトに来訪した個人を特定することができます。そして、どのページを何秒閲覧したのか、メールマガジンのどの記事に関心を持ったのかなどの行動履歴を分析することで優先度の高い見込み顧客を把握することが可能です。行動履歴をもとに営業に直接メールやポップアップなどでタイムリーにアクションを促す情報も提供できます。

本文は以下に続く ↓

「リストファインダー」の画面はシンプルでわかりやすく、経営層から営業部門まで誰でも容易に扱える。

最大の特長は「いつ、どの企業の、どの担当者が、どのページを見に来たのか」、克明に判別できることだ。それらの情報を活かすことで、見込み度の高い顧客の絞り込みが可能になる。

■ 圧倒的なシェアを獲得するためにビジネスと技術の両面で Microsoft Azure を選択

―新しいビジネスモデルを提供するときにクラウドの果たす役割は?
遠藤中堅・中小企業向けのビジネスモデルですから、お客様がすぐに手軽に利用できるクラウドサービスでの提供が前提となります。またサービスを運用する観点からは、堅牢なセキュリティのもとユーザー数の増減に対して柔軟に対応できることも必要です。さらにスモールスタートで事業の成長に合わせてインフラの規模を拡大していくことができることもスタートアップにとって大きなメリットとなります。
国内 BtoB 分野の中堅・中小企業のうち、MA を導入しているのはごく一部で今後の市場拡大が期待できます。競合他社の参入により競争が激しくなる中で、圧倒的なシェア獲得を目指しステップアップするために、別なクラウドサービスから Microsoft Azure に切り替えることにしました。

株式会社イノベーション
セールスクラウド事業部
セールスクラウドユニット
セールスグループ
グループマネージャー遠藤 伸二 氏

―圧倒的なシェア獲得を目指すために Microsoft Azure を選択したポイントは?
富田リストファインダーは直販でお客様を獲得してきましたが、今後事業拡大を加速していくためにはパートナーチャネルの仕組みの整備が必要です。しかし一朝一夕にできることではありません。リストファインダーのビジネスの転換期に、マイクロソフトさんから協業について提案がありました。長年パートナーチャネルでビジネスの基盤を作っているマイクロソフトさんとの協業により、当社のパートナーチャネル構築の道筋が見えてきました。またこの協業の中で、3年で200アカウントの顧客増加目標をかかげ共同で拡販活動を行っています。イベント登壇などアピールする場も大きく増え始めています。BtoB の世界でビジネスを展開し、約1万社を超える企業とのパートナーネットワークを持つマイクロソフトさんと、当社とはシンクロする面も多く、今後協業シーンの拡大にも期待しています。
―技術面で Microsoft Azure を利用することでどのようなメリットがありますか?
矢ヶ崎Microsoft Azure への移行は、システムのアーキテクチャを全面刷新するよい機会になります。Microsoft Azure の先進のコンテナ技術を利用することで、これまで数分を要していたサーバーの増強がわずか数秒で可能となるため、サービスへのアクセスが急増した場合のボトルネックを解消できます。また PaaS( Platform as a Service )のフルマネージドサービスにより、運用に要していた時間と人材をサービスの開発に集中できるのも大きなメリットです。
サービス開発面では、Microsoft Azure の AI 活用が今後重要なポイントになります。本来、高額な IT インフラを用意しなければ試すことすらできなかった AI が、Microsoft Azure なら API で簡単に実装することが可能です。有望な顧客の可視化を図るスコア行動履歴のスコアリングの精度を高めるなど AI を活用した付加価値サービスは競争力を高めます。Microsoft Azure への移行を開始する今春を皮切りに、リストファインダーはデータを戦略的に活用し営業活動をさらに支援するべく、他サービスとの連携強化など大幅にリニューアルしていく予定なので、期待いただきたいですね。

株式会社イノベーション
執行役員
技術開発本部長矢ヶ崎 哲宏 氏

―起業や新規事業の開拓を考えている読者にメッセージをお願いします。
富田我々のような変化の激しいビジネスの世界では、どのような事業が成功するのか、そして続いていくのか、実際にやってみないとわかりません。創業当初のテレマーケティングやリスティング広告も今は行っていません。いろいろ試してきたことが BtoB 向け MAツールの事業につながっているのだと思います。クラウドやデジタル技術により、起業や新規事業の開拓にチャレンジしやすくなっています。失敗から得られる知見や成功体験は、チャレンジした人だけが手にすることができるのです。

常にチャレンジする姿勢でデジタル変革を進めることが必要、と語ってくれた富田氏。

「リストファインダー」についての資料請求・お問い合わせはhttps://promote.list-finder.jp/

日本マイクロソフト株式会社
マーケティング&オペレーション部門
コーポレート営業統括本部
クラウド事業開発室
ビジネスデベロップメントマネージャー

坂田 州 氏

日本マイクロソフト 担当営業から

「 マイクロソフトのパートナーチャネルや AI 技術の活用により事業拡大の加速を支援したい」

少子高齢化に伴い労働力人口が減少する中で、MA のニーズは今後大きくなると考えています。まだ社内で内製化できている企業は少なく、特に中堅・中小企業ではマーケティング担当もいないケースも多くあります。安価で使いやすく、効果を出すための必要な機能がそろっているリストファインダーは、BtoB 向け MA ツールとして導入シェアNo.1を獲得していることからも、その実力とポテンシャルの高さがわかります。
BtoB に特化したビジネスモデルはマイクロソフトともシナジーがあることから、協業のご提案をさせていただきました。マイクロソフトが長年培ったパートナーチャネルの活用とその構築ノウハウをイノベーションさんの事業拡大に役立ていただければと思います。リストファインダーの販売拡大が、イノベーションさん、パートナー、マイクロソフトの3社の WIN-WIN の関係を築くベースとなります。また AI を活用した付加価値の高いサービスの創造などマイクロソフトが支援するシーンも今後広がっていくと思います。