デジタルプロフェッショナルが選ぶデバイス

-ハイパフォーマンスを追求するプロは、仕事道具をいかにカスタマイズするか-

高い技術が評判となり、全国各地から仕事の依頼が届く

SHIBAARTの創設は2001年。エアーブラシ独特の鮮やかなグラデーション、油彩の力強さを組み合わせていた作風を得意とし、最近は和風モチーフに力を注ぐ。2009年には、ペイントと金箔を組み合わせた独自の技法を考案。「触ってもらうとわかるのですが、金箔の上からペイントし、表面はフラットに仕上げています」というだけあり、質感、見た目ともに神々しさすら感じる仕上がりだ。

他に類のない、質の高い手仕事で多数の作品を世に送り出す柴田氏。「仕事では、他と同じようなものではなく、オリジナリティーを求めてくる方が多い。限定50個だけ製造するキャラクター人形、有名ブランド同士がコラボするインテリア家具など様々です。会社として特別な作品作りを打ち出しているわけではありませんが、結果として『なんとかならないか』という電話がかかってくるようになりました」

SHIBAART 代表の柴田 徹氏
インタビューに応じてくれた SHIBAART 代表の柴田 徹氏。

唯一無比の技術で日本人らしい丁寧な手仕事にこだわる

柴田氏から見るものづくりの現場は、慢性的なアイデアの枯渇状態にちかい。あらゆる業界で、考えうることをやり尽くし、もがくように、ビジネスを進展させる突破口を模索している。SHIBAARTは、そうした苦悩するものづくりの現場にインパクトを与える存在だった。いつしか、作品作りの駆け込み寺のような存在へと変わっていく。

柴田氏は仕事に対するこだわりを「一切、妥協はしません。見えないとこまで、極力きれいに仕上げています」と語る。まさに職人気質。なかなか真似できないことではあるが、進行中のプロダクトには、量産品に手作業でペイントを施して消費者に届ける企画もあるという。日本人らしいものづくりへのこだわりが、消費者の支持を呼ぶという時代ともとれる。活躍の場は国内にとどまらず、世界へと広がりつつある。

現在力を入れるのは、「オリンピックが近いこともあり、日本の和のモチーフです」と柴田氏。近年には、日本を代表する着物や織物の依頼もあった。「染物は紫外線に弱いため、屋外に置くと長く持たないと言われています。そこで染物と同じような質感で、ペイントを施して欲しいという依頼でした。ペイントですと、何年も良い状態で展示できます」

金箔を利用した和のモチーフのデザインとペインティング
金箔を利用した和のモチーフのデザインとペインティングに注力。まだ試作段階としながらも、「金箔を使った和食器の制作にも取り組んでいる」と明かしてくれた。
バイクのヘルメットや燃料タンクのペイント
バイクのヘルメットや燃料タンクのペイントなど車両関係のカスタムペインティングも得意分野。いまにも動き出しそうな燃え盛る炎“リアルフレイムス”は SHIBAART のオリジナルブランドの一つである。
エアーブラシ
エアーブラシは仕事に欠かせないツール。繊細な手先の動きがアートに変わっていく。

メーカー製から高性能 BTO パソコンへ乗り換えた理由

こうした仕事のツールには、ハイパフォーマンス PC が必須と柴田氏は話す。「企業とのやり取りでは、CADの大きなデータが届きます。それらをスムーズに動かしたり、デザインやペイントのオーダーを受けたときに完成見本のイメージを提案したりできなければなりません。今、パソコンの画面に映っている画像もそう。実は、版画の原本を高解像度でスキャンしたものです。パソコン上でホコリを消去したあと、色修正し、パーツ毎に切り分けてあります。一連の処理には、かなりのパワーが必要です。このようにパソコンで処理したものを改めて印刷し、さらにエアーブラシを使って味を加えて作品に仕上げています」

スキャンした版画のデータを指し示す柴田氏
スキャンした版画のデータを指し示す柴田氏。作品作りのあらゆる工程でハイパフォーマンス PC による作業が欠かせない。
コンパクトなパソコン
アトリエで異彩を放っていたのが、わずか幅78.5mm×高さ250mm×奥行き200cmというコンパクトなパソコン。「 CAD や 4K 動画などの大容量のデータを扱うことも多いのですが、その全ての作業をまかなっています」と柴田氏。

トップクリエイターが利用するパソコンには、どういった性能が求められるのか? 現在、柴田氏が愛用するのは日本Shuttleが販売する「XH1100G」。本体に組み込むCPUやメモリー、ストレージからグラフィックモードの増設まで、利用者の作業内容に見合ったパーツを選択できるコンパクトな BTO パソコンである。プロの機材というと大型で仰々しい形状を想像するが、それとは対極をいくものだけに驚きだ。

以前は、他の OS を利用していたという柴田氏。だが当時のパソコンは、データを保存する前に止まってしまうことが多く、嫌気がさして10年ほど前に Windows に移行した。パソコンに一番求めることを尋ねると、「安定性と、大容量のデータや同時並行で多数のソフトを起動してもキビキビと動くことです」と即答する。

もっと移行当初は、メーカー製のパソコンでは作業内容に性能が追いつかず、ストレスを感じることも多かったという。パソコン選択でも試行錯誤する中、仕事の依頼を通じて出会ったのが日本Shuttleだった。一般的な業務用よりも、遙かにパワーを必要とした柴田氏のクリエイティブ環境。日本Shuttleへ相談を持ちかけると、「どのようなスペックが必要なのか。作業に内容を元に提案を受け、パソコンをカスタマイズしてもらいました。普段からパソコンは使っていますが、ハードに詳しいわけではありません。知らないことの方が多かった」と、ユーザー目線の細やかなサポートに感謝の言葉が返ってきた。

省スペース PC と Windows 10 で作業ストレスがゼロに

作品制作において、パソコンでの作業は3割程度。手仕事の行程に多くの時間をさくが、それでもデザイン見本を作ったり、アイデアを練ったりする工程ではパソコンが欠かせない。OS は最新の Windows 10 である。

「特に仮想デスクトップ機能が重宝しています。作業中はいろいろなソフトを立ち上げていますから、以前は多数のウィンドウが散乱した状態でした。今は、仮想デスクトップを切り替えることで使いたい環境を即座に選択できます」

仮想デスクトップを使うメリットは、デスクトップ毎にソフトを起動しておけることだ。デザイン用のソフトを動かすデスクトップ、ウェブで調べ物をするデスクトップなど、目的別に使い分けることで作業の効率化を図れる。ディスプレイが1台だけでも、複数並べて使うのと同じ感覚で作業ができる。

実際、広いとは言えない柴田氏のアトリエでは、作業場所の省スペース化も課題の一つだった。液晶ディスプレイの併用、大型ディスプレイの利用は難しく、逆にパソコン自体の小型化も求められた。現在使う XH1100G は、そうした課題をクリアしたパソコンだったのだ。

XH1100Gの本体ケースを空け見せてもらうと、内部のメイン基盤を覆うように巨大なグラフィックスボードの姿が
柴田氏の使うXH1100Gの本体ケースを空け見せてもらうと、内部のメイン基盤を覆うように巨大なグラフィックスボードの姿が。これが柴田氏の仕事の要。

もともと日本Shuttleは、小型のパソコン作りを得意とする。同社には、コストパフォーマンスではなく、“サイズ対パフォーマンス”という考え方がある。現場での運用を想定すると、サイズも注目すべき一つのパフォーマンスになるという認識だ。もちろん単に小さければいいというわけでもなく、性能が伴わなければ意味がない。だがこちらも、ここ数年間で状況が劇的に変わった。CPU の発熱量が小さくなり、熱がこもりやすかった小型パソコンでも大型並みのグラフィックスボードを搭載できるまでに。その進化は、ものづくりで第一線の現場にいる柴田氏に「何不自由なく、快適に使えている」と言わしめる。

ここ1年くらい前から、「自分の思考や操作にパソコンの処理が追いついてきた」と感じるという。パソコンの進化は、思考や手を止めることなく、アイデアを形作ることに大いに役立つものだ。そんな現状を肌で感じる柴田氏自身、「これからも日本人ならではのきめ細かさを持ち、常に最新のテクノロジーを吸収して、誰も真似のできないより良いものを作っていきます」と、新たな制作意欲を駆り立てられているようだった。

企業プロフィール

SHIBAART

SHIBAART

顧客の要望に合わせて様々なオーダーペイントを手がける。独自のツールを開発するなど、高い技術で他には真似のできないデザインと品質を提供し続ける。企業からはオフィシャルブランドの特別企画アートペイントなどのオファーも数多い。

SHIBAARTウェブサイト
https://www.fla-sh.org/

PC ベンダープロフィール

日本Shuttle株式会社

コンピューターおよび、コンピューター周辺機器の組み立てと製造、販売を手がける。台湾本社をはじめ、日本、アメリカ、ドイツ、中国の世界5カ国で事業を展開。商品ラインアップでは、長年、利用者から要望が多いという小型のデスクトップ(キューブモデルやスリムモデル、ファンレスモデル)などに力を注いできた。
BTO ならでの柔軟なカスタマイズにも定評がある。自社の認定工場で製造し、業務で長く安心して使えるように徹底した品質チェックの元、利用者の元に届けることモットーとする。

スリム型パソコン「XH1100G」の詳細はこちら
http://shuttle-japan.jp/xh1100g/

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