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Special Report 今こそ「クラウド」でコスト分を創出せよ 大改革!変わる金融システム

Special Report 今こそ「クラウド」でコスト分を創出せよ 大改革!変わる金融システム

脅威となる異業種の参入。金融大競争時代をいかに勝ち抜くか。

―異業種からの参入など大きな変化の只中にある金融機関。今後どのような変革を遂げるべきなのでしょうか?

株式会社FIXER 代表取締役社長 松岡 清一 氏

松岡 近年、金融業界への参入障壁は着実に下がりネット通販企業やSNS企業など圧倒的な顧客基盤とテクノロジーを有するグローバルIT企業が次々と参入。社会的に大きなインパクトを与えています。IT(情報技術)企業や流通企業など異業種からの相次ぐ銀行業への参入により、銀行はこれまで担っていた決済などの事業を奪われることになります。また国内の金融機関では資金運用の視点から金融とITを融合したFintechにフォーカスをあて、Fintechで何をするかの議論も深まってきています。消費者の観点では、金利とECサイトのポイントの比較など異なる領域まで比較検討ができる時代の到来です。

脅威となる異業種からの参入・Fintechの進展・消費者の意識変化など金融を取り巻く環境が大きく変化する中、金融機関には従来型のビジネスモデルからの脱却が求められています。金融機関の構造改革や新しいビジネスモデルの創造に欠かせないのが、AI(人工知能)やビッグデータ、クラウドなどデジタル技術の活用です。金融業界は他業界に先行してIT化に取り組んできました。しかしインターネットの普及などを背景に、他業界がITを活用し企業改革を進める一方で、金融機関はここ数十年間、新しいアーキテクチャーを取り入れる動きが活発ではありません。金融機関を介さずに消費者とサービス事業者が直結するサービスが増加しており、旧来のアーキテクチャーでは進化していくサービスの流れの中で取り残されてしまいます。

―構造改革や新しいビジネスモデルの創造において、多くの金融機関で課題となるのが「投資する原資がない」ということです。その解決策は?

松岡 「コスト創出」の鍵となるのが、IT投資の中で大きな割合を占める既存システムの運用コストの削減です。システムをクラウドに移行することで運用コストを削減し、削減したコストを使ってAIなどのデジタル技術を使って競争力を高め、攻勢をかけていく。クラウドの導入は、コストの削減とデジタル技術の活用の両面で大きなメリットがあります。現状を維持するためではなく、持続的成長のための未来への投資に向けて今こそクラウドを活用すべきなのです。

FIXERは創業当初からMicrosoft Azureを活用してお客様のビジネス革新を提案し推進してきました。日本のB to Bにおけるクラウドの普及を牽引してきた当社は、2015年頃から金融機関へのパブリッククラウドの導入・運用支援に取り組んでいます。その経験から、金融機関の変革ではパブリッククラウドの活用が分岐点になると実感しています。

ー金融機関がデジタル技術を活用した先進事例についてお聞かせください。

株式会社FIXER 営業推進部 ジェネラルマネージャー 中尾 公一 氏

中尾 北陸地域のリーディングバンクとして地域の発展を支えている北國銀行様は、Microsoft Azureを基盤としたインターネットバンキングサービス「北國クラウドバンキング」のサービスを近々開始する予定です。同サービスはMicrosoft Azureと勘定系システムとを連携し、セキュリティを担保しつつ、多様化するお客様のニーズを俊敏に反映する多彩なサービスを提供していきます。店舗数の最適化とともに従来の銀行業務における対面業務を効率化し、高付加価値の高いコンサルティングでお客様満足度の向上や収益性の高い商品のアップセールを実現していきます。マルチチャネルでの顧客接点の質・量を高めていくことが狙いです。

FIXERは、「北國クラウドバンキング」の設計・構築を担っています。銀行を利用するお客様の目線に立ってユーザーインターフェースから作り込み、使いやすさを徹底追求しました。北國銀行様が「北國クラウドバンキング」サービスの基盤に Microsoft Azureを採用した理由は、インフラコストの適正化やセキュリティの強化に加え、AIやビッグデータなどのデジタル技術を活用して競争力の強化を図ることで、持続的成長を目指すためです。

FIXERは、「北國クラウドバンキング」の安定運用はもとより、同サービスにより収集・蓄積されるビッグデータに基づく戦略的なマーケティング施策の支援など、同銀行のさらなる発展をサポートしていきます。

“預金者保護”という原則で考えるデジタル投資の最適解

―金融機関のパブリッククラウド導入で最大の懸案となるセキュリティ。Microsoft Azureが選ばれる理由は?

松岡 クラウドの黎明期に、「金融資産は金融機関に、情報資産はパブリッククラウドに預けるのが安全」というたとえ話をしていました。日々進化するサイバー攻撃に対し、自社で情報資産を守っていくのはますます困難となっています。また老朽化したシステムを使い続け、万が一情報漏えいが発生した場合には経営責任を問われる時代です。

金融機関も「情報資産はパブリッククラウドに預ける」という発想の転換が必要となります。マイクロソフトの世界最高水準の運用・保守レベルでのセキュリティを自社で実現できるのかと考えると、セキュリティにかけるコストや高度な専門人材確保の観点からも現実的には難しいのではないでしょうか。Microsoft Azure は常に最新の攻撃に対応したセキュリティをアップデートしており、2015年にはサイバーセキュリティに関わる情報発信や関係団体の連携強化を図るサイバークライムセンターの日本サテライトも開設しました。

オンプレミスからMicrosoft Azureにシステムを移行することにより、世界の悪意と35年以上戦い続けて顧客データを守ってきたマイクロソフトの技術やノウハウを活用して金融機関が保有する重要な情報資産を守ることができます。銀行にとって優先度の高い「預金者保護」という原則に立ったとき、Azureは最適な選択となるのです。

Microsoft Azureの高度なセキュリティレベルを活用したケースとして、伊勢志摩サミット三重県民会議公式サイトの導入事例があります。FIXERはサイトのリニューアルおよびクラウド移行、リニューアル後の運用・保守を担当しました。2016年5月に開催された伊勢志摩サミットの会期前後の期間限定で、アクセス増やサイバー攻撃対策のために同公式サイトをMicrosoft Azure 上に移行しました。サミット直前は従来の約10 倍のアクセスや複数のサイバー攻撃がありましたが、トラブルや被害は一切起きませんでした。

―Microsoft Azureの第三者機関の評価や、パブリッククラウドへの移行に際してのポイントは?

中尾 Microsoft Azure は情報セキュリティ管理のための様々な国際規格に準拠しており、日本国内でもクラウドサービスプロバイダー対象のセキュリティ基準「クラウドセキュリティ(CS)ゴールドマーク」を取得しています。また金融庁による検査対応など金融機関が求める細かな要請に対し契約レベルでコミットする金融機関向けの特別契約プログラムとなっています。さらにMicrosoft Azureは、国内の東西のリージョンで最新の情報がレプリケーション(複製)されるため災害時も極めて高いデータ保全性を保持しています。

移行に際して重要なポイントは、パブリッククラウドへの移行が目的ではないため全てのシステムを移行する必要はないということです。オンプレミスか、パブリッククラウドか、棲み分けも大切です。FIXERは、企業が所有するIT資産の棚卸・試算評価・マイグレーション計画など移行に向けた準備段階から実際の移行までをトータルでサポートします。

株式会社FIXER 営業推進部 ストラテジスト 竹中 悠馬 氏

―金融機関においてパブリッククラウド導入で課題となるFISC対応。どのように対処すべきでしょうか?

竹中 FISC安全対策基準は、方針や視点が書かれているだけです。それを金融機関様が独自にオペレーションやプロセスに落とし込むためには、大きな投資が必要となります。FISCの項目への理解とMicrosoft Azure の技術への理解、その両方が必要となることから、クラウド導入にあたってFISC対応を自力で行うのは大変です。

FIXERは、金融機関様にMicrosoft Azure を基盤として提供するノウハウと、北國銀行様をはじめ金融業界への導入実績に基づく業務面への理解の両面を有しています。2018年6月リリース予定の「金融機関向けcloud.config(仮称)」 はFISC安全対策基準に適合したフルマネージドサービスです。FISC対応の支援から24時間365日の運用・監視までトータルソリューションを提供します。同サービスを利用することで、お客様は運用負荷をかけることなく金融機関のクラウドプラットフォームとしてのITガバナンスを実現することができます。

金融機関向けcloud.config(仮称)の概要図

―最後に、読者へのメッセージをお願いします。

松岡 今やクラウドを利用するリスクよりも、利用しないことのリスクが大きいといえます。セキュリティ面だけでなく、新しい価値創造における競争力強化の面でもMicrosoft Azure の導入は非常に有利です。例えば、Microsoft AzureのAIサービスは入門編からプロフェッショナル用途までメニューが充実しており、AIを活用した付加価値の高いサービスを創造しスピーディに展開できます。AI は、FIXERが強みとする技術分野です。2016年にはMicrosoft MVP AwardのAIの分野においてグローバルで9名受賞したうちの2名がFIXERの社員でした。

最新のAI活用事例としては、商談シーンへの適用があります。当社が開発したMicrosoft Azure上でセキュアにオンライン会議を実現するサービスCVC(Cloud Video Conference)には、機械学習により会議中の発言をリアルタイムに自動でテキスト化する機能があります。

創業明治6年、老舗の証券会社である高木証券様には、オンラインでの投資相談などにCVCを採用頂きました。さらにその後の開発により、CVCを活用すると勧誘時にコンプライアンス違反をしていないかを、テキスト化された単語や文脈から確認するとともに、上手くいった商談では「どのような単語が使われていたか」などの分析を行うことができます。消費者と直接コミュニケーションを図るダイレクトマーケティングの充実を実現する有効なツールとして、他の金融機関様にもCVCに興味をもって頂いています。

大手金融機関はもとより、地域の金融機関でもパブリッククラウドを活用しビジネスモデルの変革に取り組む動きが出てきています。いち早くデジタル技術を活用し変革に取り組むことが、金融大競争時代を勝ち抜く鍵となります。Microsoft Azureの導入・運用を支援するFIXERはクラウドの力をお客様の競争力に変え、持続的成長に貢献していきます。

マイクロソフトのクラウドトップパートナーとして豊富な実績と
高い技術力を有するFIXER

FIXERのコーポレートステートメント「Technology to FIX your challenges.」には、技術力でお客様のさらなる成長に貢献していくという強い決意が込められている。マイクロソフトのクラウドトップパートナーとして、パブリッククラウドの導入・設計から24時間365日の運用、監視・保守までを一貫してサポートするフルマネージドサービス「cloud.config」をはじめ、お客様の課題を解決する様々なクラウドソリューションを提供。その実績と技術力はマイクロソフトからの評価も高い。

受賞歴

  • ・2017年、米国Microsoft社が選出する「Microsoft Worldwide Partner Award」において、世界115カ国2,800 件のエントリーの中から「Microsoft Country Partner of the Year」を受賞。
  • ・2015年、米国Microsoft社のパートナープログラム「Cloud Solution Provider Program」の開始に先立ち認定パートナーとして発表された世界26社の中の1社として選出。Azureに対応したサービスを提供する企業として日本第1号となる認定を受ける。
  • ・2014年、日本マイクロソフトが選出する「Microsoft Japan Partner of the Year」において「Microsoft Azureパートナーアワード(Cloud Service Vendor)」最優秀賞を受賞
  • ・2013年、日本マイクロソフトが選出する「Microsoft Japan Partner of the Year」において「Windows Azureパートナーアワード(Cloud Service Vendor)」最優秀賞を受賞。