日経 xTECH Special
「誰でも使える」分析ツールで顧客に寄り添うカードビジネスを加速
「誰でも使える」分析ツールで顧客に寄り添うカードビジネスを加速
  • 株式会社クレディセゾン
    磯部 泰之
  • 株式会社データビークル
    西内 啓

「誰でも使える」分析ツールで
顧客に寄り添うカードビジネス加速
――クレディセゾンのデータ活用戦略

「新しい購買体験」を創出することで、消費者の豊かな人生に貢献することを目指すクレディセゾン。そのために不可欠な駆動力と捉えているのがデータ活用だ。同社は、データビークルのデータ分析ツール「dataDiver(データダイバー)」を活用し、社内のあらゆる人材が、データ活用に取り組める体制を構築している。その取り組み内容と成果はどのようなものなのか。クレディセゾンの磯部 泰之氏と、統計家でありデータビークルの創業者である西内 啓氏が語り合った。

50年にわたり使われる
カードのデータを基に
「新しい購買体験」を創出

株式会社クレディセゾン 執行役員 クレジット事業部 管掌(兼)クレジット事業部長(兼)カードファイナンス部、加盟店企画部 担当 磯部 泰之氏
株式会社クレディセゾン
執行役員 クレジット事業部 管掌(兼)クレジット事業部長(兼)カードファイナンス部、加盟店企画部 担当
Yasuyuki Isobe
1992年クレディセゾン入社後、営業企画部などカード事業推進業務に従事。その後、銀行、百貨店、コンビニなどへ出向。2008年から企画部(経営企画)、マーケティング部(広告宣伝)、2011年からネット事業部で新規事業開発を担当し、2020年から現職、(株)セゾン・ベンチャーズ取締役、(株)イープラス取締役を兼任。
西内
クレディセゾン様は、これまで様々なイノベーションを創出し、国内のクレジットカードビジネスを牽引してきました。例えば、1980年代には年会費無料や即時発行、1990年には西友食品売り場でのサインレス取引を業界に先駆けて実施されました。さらに2002年には、セゾンカードの代名詞ともいえる「永久不滅ポイント」を導入するなど、常にチャレンジングな施策を展開してきた企業という印象があります。折しも、現在はデジタルトランスフォーメーション(DX)が不可欠な時代となっていますが、この時代を生き抜く戦略について教えてください。
磯部
当社は、最新の中期経営計画において「お客様と50年間を共に歩むファイナンスカンパニーへ~お金に関する『安心』と『なるほど』を~」というミッションステートメントを掲げています。

 当社のビジネスの核となるクレジットカードは、18歳から保有できるため、50年以上にわたりお客様に利用いただくものという性質を持ちます。そこで、その間に起こる様々なライフイベントに寄り添いながら、お客様の豊かな暮らしをトータルに支援していく。これが我々の重要ミッションだと考えているのです。
統計家、株式会社データビークル 代表取締役 最高製品責任者 西内 啓氏
統計家、株式会社データビークル
代表取締役 最高製品責任者
Hiromu Nishiuchi
東京大学 大学病院医療情報ネットワーク研究センター副センター長、ダナファーバー/ハーバードがん研究センター客員研究員などを経て、2014年にデータビークルを創業。自身のノウハウを生かした分析ツール「dataDiver」などの開発・販売と、官民のデータ活用プロジェクト支援に従事する。著書に『統計学が最強の学問である』(ダイヤモンド社)など。
西内
そこでカギを握るのが、クレジットカード購買履歴などの「データ」というわけですね。例えば、自動車用品の購入履歴やETCカードの申し込み履歴が出てくれば、その人は車を購入した可能性がある。あるいは、ベビー向け店舗で購入した人には、子どもが生まれた可能性があるでしょう。これを追いかけていくことで、お客様の暮らしの変化を捉えることができそうです。
磯部
その通りです。お客様の暮らしの変化にあわせて、当社が保有するカード以外の保険商品や住宅ローン、投資信託といった様々な商品の中から最適なものをご提案したいと考えています。暮らしに常に寄り添いながら、「新しい購買体験」を通じて、お客様の人生に貢献していきたい。この思いのもと、当社は早い時期からデータの利活用に取り組んできました。私が把握している限りでも、既に90年代初頭には海外製のデータ分析ツールを活用していました。
西内
さすがに先進的ですね。最近は、どのような取り組みを展開されているのですか。

次ページ以降をお読みいただいた方については、日経BPが登録情報をとりまとめ、クリック後に表示される当該企業に第三者提供します。
表示される説明文をお読みいただき、ご同意の上ご利用ください。