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春のIT展示会九州 レビュー

“デジタル変革”の最前線を体感

デジタルテクノロジーが実現する
技術×ビジネスの最前線

デジタルテクノロジーによってビジネスや社会が大きく変化する中、最新ITのトレンドを分野別に分かりやすく紹介する日経BP社の展示会が九州、名古屋、札幌で開催された。
各地の展示会場を訪れた多数のビジネスパーソンやエンジニアは、最新のテクノロジーや活用事例を紹介する基調講演やセミナー、製品・サービスを紹介する出展社ブースでの説明に、最新ITが実現するビジネスの最前線を体感した。
  • 九州会場(福岡国際会議場):2018年5月24日・25日
  • 名古屋会場(吹上ホール):2018年6月13日・14日
  • 札幌会場(札幌コンベンションセンター):2018年6月26日・27日

基調講演 | 九州会場

銀行もデジタル化で変革

河﨑 幸徳 氏
株式会社ふくおか
フィナンシャルグループ
デジタル戦略部
部長
河﨑 幸徳

 ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)は福岡銀行、熊本銀行、親和銀行の持ち株会社として、グループ共通の経営インフラを3行に提供する。「ネットバンキングなど顧客接点の変化やFinTechの進展など、銀行を取り巻く環境の変化を好機と捉え、デジタル変革に取り組んでいます」とFFGのデジタル戦略部部長の河﨑幸徳氏は話す。

 取り組みの例として、スマホ決済などの金融サービスや、AIを活用した与信モデルの構築、金融アプリの開発などで営業改革を進める。また、PC業務を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やペーパーレスなどプロセスのデジタル化でコスト改革を進める。「環境や顧客ニーズの変化に対し、柔軟かつ迅速に対応できる戦略的なシステム環境を整備します」(河﨑氏)。

 河﨑氏は、地域の消費者と商店街などの新たな決済インフラとして利用が広がるスマホアプリ「YOKA!Pay」や、行員の人手をかけていた新規融資の照会情報の確認などで利用されるRPAの導入、新たな商品・サービスを迅速に開発するDev Ops開発環境の整備など、FFGのデジタル戦略を説明した。

基調講演 | 名古屋会場

AIを活用した新交通システム

松原 仁 氏
公立はこだて未来大学
副理事長
株式会社 未来シェア
代表取締役社長
松原 仁

 はこだて未来大学副理事長の松原仁氏は、新しい交通システムとして名古屋などで実証実験を進める「SAVS(Smart Access Vehicle Service)」の取り組みを紹介した。地方の公共交通は利用者が減り、運営に多額の税金が注入されていることや、高齢者の買い物や通院の足をいかに確保するかが課題になっている。こうした課題に対応するのがSAVSだ。「タクシー(デマンド型交通)と路線バス(乗合型交通)の“ いいとこ取り” をしたシステムです」と松原氏は話す。

 ルートを固定せずに需要に応じて乗合車両を走行させる。具体的には、利用者が移動したいときにスマホの乗客用アプリで乗車位置、降車位置を入力して配車をリクエストすると、クラウド上のAIがリアルタイムに乗合車両の最適な走行ルートを決定する。同じ方向に移動したい人のリクエストがあれば、配車ルートを再計算して途中からも乗車できる。タクシーのようにオンデマンドに応じつつ、乗合バスのように複数の人が乗車することで料金を安くできるという。

 各地で実証実験を進めており、「ドア・ツー・ドアの乗合交通、観光地や商業施設、病院の送迎、高齢者の生活の足としての活用など、様々なシーンで利用できます」と松原氏は説明する。

※本企画に掲載の製品名、社名、その他は各社の商標または登録商標です。