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タイでのIoTプロジェクトの課題は?

日本屈指の製造業である新日鉄住金を母体とする大手システムインテグレーターの新日鉄住金ソリューションズでは2005年からタイに進出し、現在は140名体制で事業を展開している。本講演ではタイ新日鉄住金ソリューションズの浦山泰英氏が、同社が提供するIoT向けのソリューションとタイでのIoTプロジェクトの進め方や課題について紹介した。

タイ新日鉄住金ソリューションズ
ソリューションコンサルティング
&エンジニアリング
部長
浦山 泰英

 もともと鉄鋼業向けITソリューションを提供してきた新日鉄住金ソリューションズ。最近では、マシンや製品にセンサーを付加するIoTに加えて、身につけられるデバイスを駆使して、安全性の確保、品質の向上、コストの改善といった視点からIoTソリューションを提供している。その一つが、作業者の安全な活動を支援する“作業者見守りソリューション”だ。浦山氏は「スマホやスマートウォッチを使って、作業員の位置や心拍数、ストレス度を計測し、物理面、心理面の両方から安全を確保することができます」と特徴を語る。

 また、“現場作業改善ソリューション”は、これまで人手がかかっていた現場の状況調査をUWBタグやスマートウォッチなどのセンサーに置き換えることで、場所や動作状況を知ることができるソリューションだ。現場で発生しているムリ・ムダを発見できる。

 こうしたヒューマン系のIoTソリューションの狙いは、デジタルツインモデルによって現場の改善につなげることだ。実際に多くの日本企業が導入し、効果を上げつつある

タイでのプロジェクトのためにソリューションと体制を整備

 タイでの取り組みについて浦山氏は「まずデジタライズによってデータを集め、可視化し分析するというところから始めればよいのでは」と話す。

 バーコードやRFIDなど各種のタグによって現場の物の動きを把握し、トレーサビリティーを評価したり、製品の品質を評価したり、設備の稼働状況を把握したりする。こうしたデジタライズの先には工場自体のオートメーション化が見えてくる。

 可視化のための「MotionBoard」は、センサーやスマホ、車両などから集めたデータを使って、リアルタイムで変化を見えるようにしたり、プッシュ型で通知したりしてくれるBI ツールだ。マシントラブルや不良品の発生などの状況に対応したテンプレートが用意されている。

 「DataRobot」は分析のためのマシンラーニングを支援する。データサイエンティストには統計とITとビジネスの三つの知識が必要だが、そうした人材はまれだし、簡単には育たない。しかし、統計とITをDataRobotがサポートすることで、ビジネスに集中してAIを活用できる。

 最後に浦山氏は、タイでの製品活用、国柄の違いによる人的な難しさ、日本からのロールアウトの要求の厳しさ、ベンダー支援の打ち切りなど、タイのITプロジェクトの課題を挙げ、「豊富な経験を持つ当社が、日本人とタイ人がタッグを組んで、ワンストップで支援します」と支援体制が整っていることを紹介した。

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