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学校施設で大事にしたい「木」の素材感

学校施設の長寿命化を図る改良工事に合わせて、コンクリートの柱や梁、それに壁面を地元産のスギ板で覆った。内装仕上げは、屋内木部用美装・保護剤「キシラデコールインテリアファイントップコート」。学校施設だからこそ、ホンモノの素材に安心して触れられるように、仕上げ塗料の選定では素材感を生かすことにこだわりを見せた。

教室は柱や梁などをスギで覆い、屋内木部用美装・保護剤「キシラデコールインテリアファイントップコート 半ツヤ」で仕上げた。左手の欄間下には庇。その反射で光を教室の奥に引き込む
階段の壁面にはスギ板の中でも赤みの強いものを集めて張り付けた。赤みの強い板材と白っぽい板材は使い分け、壁面がまだら模様になってしまうのを避けた
廊下沿いに1~3年生の教室や保健室が並ぶ。地域で保存活動に取り組む伝統芸能「みろくばやし」をモチーフに、テーマカラーを緑、黄、ピンクに設定。1階には緑を用いる(写真/小松 正樹)

 昇降口を入ると、フローリングの床だけでなく、柱や梁、建具、多くの壁が、地元茨城県産のスギですき間なく覆われている。この学校施設は、水戸市立下大野小学校。昨年8月に文部科学省の補助事業である長寿命化改良工事を終え、装いを一新し次の2学期を迎えた。

 改良工事では、築40年以上が経過した鉄筋コンクリート造の躯体を基に耐久性や機能性の向上を図る工事を施し、その物理的な寿命と社会的な寿命をともに延ばしていく。

有限会社
荻建築設計事務所
管理建築士
櫻井 充 氏
荻建築設計事務所は父親が創業した会社。5年前、東京都内の建築設計事務所から移り、統括責任者として設計チームを率いる。医療や商業など幅広い用途の建築物の設計を手掛ける

「木の学校づくり」の流れのなか
地元産材というホンモノを使う

 下大野小学校は、水戸市内でこの事業に採択された施設の第一号だ。改良工事の設計・監理を担当した荻建築設計事務所の櫻井充氏は「以前は、既存の施設をまず取り壊し、そこに新しい施設を建て替えるという考え方でした。これに対して改良事業は、既存ストックを活用することで寿命をもう30年延ばそうという考え方に立っています」と説く。

 内装の木材は、改良工事に併せて取り入れた。文科省が推進する「木の学校づくり」に賛同し、地元茨城県産のスギを利用しようという狙いだ。教育現場に木を持ち込む意義を櫻井氏はこう訴える。

 「ホンモノの素材が少ないなかで、子どもの手に触れる部分にはホンモノを使いたかった。空間の雰囲気が良くなり、調湿効果にも期待できます。内装材として使う分には劣化の心配もありません」

 ここで大事にしたかったのは、木の素材感。ただ、汚れを防ぎ、美しさを保つには、表面の仕上げは欠かせない。

試し塗りで仕上がりを比較検討
採用の決め手は、素材感の表現

 櫻井氏はそこで、屋内木部用美装・保護剤「キシラデコールインテリアファイントップコート」を採用した。木目を生かすクリヤーな仕上がりで、食品衛生法や学校環境衛生基準などに適合した安全性の高い塗料だ。

 シリーズを代表する屋外木部用高性能木材保護塗料「キシラデコール」には慣れ親しんでいたが、この屋内木部用美装・保護剤のことは初めて知った。複数の候補とともに現場で試し塗りし、仕上がり感を確認しながら採用を決めたという。

 決め手は、その仕上がり感。櫻井氏は「仕上がりが美しく、素材感をそのまま表現できます。塗っていることが分からないほど、自然に近い仕上がりです」と評価する。

 学校施設であることから、安全性にも気を配った。「溶剤の臭いが残るようなことは避けたい。また子どもが素手で木に触れたりすることも考えられるため、保護者や教員が安心できる塗料を選ぶ必要があります。各メーカーの説明を基に、その点も比較検討しました」(櫻井氏)。

 ツヤあり、半ツヤ、ツヤ消しという3つのタイプのうち、ここで使ったのは半ツヤ。「驚くほど美しく仕上げられました。『エントランスはホテルみたい』という声も、教員のなかから聞こえてくるほどです」。櫻井氏は評判の良さに満足げだ。

 キシラデコールのシリーズのなかに屋内木部用があるとは思わなかったという櫻井氏。並行して設計を進めていたスポーツ施設をはじめ、ほかの設計案件でも、屋内木部の仕上げに塗料として積極的に採用していきたい、と話している。

水戸市立下大野小学校
水戸市立下大野小学校
所在地/茨城県水戸市塩崎町666
敷地面積/1万7723m2
延べ面積/2455m2
構造・階数/鉄筋コンクリート造、地上3階建て
改修工事期間/2016年10月~17年8月
1966年に完成した校舎に職員室や理科室などを配置する校舎を90年に増築した。市内全域から通学できる小規模特認校で、タブレット端末を1人1台使用できる環境を整えている。児童数は83人(2018年度)
木材保護のトータルソリューションパートナー 大阪ガスケミカル株式会社

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