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春のIT展示会 レビュー

Watsonビジネス活用のための勘所

日本IBM
AIソリューションの構築に必要な
継続的な学習と段階的な拡張

IBMのAIプラットフォーム「Watson」が日本で提供を開始してから3年目を迎え、チャットボットなどを本番環境で活用する例も出始めた。だがビジネスで活用するには、精度を高めるための継続的な学習と、多様なチャネルを想定した段階的な拡張が欠かせない。Watsonの専門家がAIソリューション構築の勘所を解説した。

目的に応じて学習させるAIプラットフォーム

日本アイ・ビー・エム
ワトソンサービス
ソリューションアーキテクト
田中 孝氏

 「Watsonはプラットフォームであり、ビジネス利用のためのAIプラットフォームです」。こう話すのは企業のWatson導入を支援する日本IBMの田中孝氏だ。AIの関心が高まるなか、「Watsonを導入すればすぐにAIとして動いてくれる」と考える企業も少なくないという。だがWatsonは特定の用途で使うことを想定して作られたものではなく、何かをあらかじめ学習した状態で提供されるわけでもない。あくまでもAIのプラットフォームとして提供され、企業自身が目的に応じてWatsonに学習させる必要がある。Watsonは企業のビジネスを支援するAIソリューション(コグニティブソリューション)の位置づけになるという。

 Watson活用の代表的なソリューションには、チャットボット、自然言語による検索などの「人との自然な対話、質問応答」、医療診断、保険審査などの「専門的な知識に基づく高度な意思決定」、新素材研究、創薬などの「新たな発見や創造的活動」があり、また車の自動運転、産業用ロボットの制御などの「ロボットや機械の制御・自動化」、生産、物流などにおける「IoT/ビッグデータを活用した最適化判断」といった領域にも適用の範囲を広げつつある。

 「Watsonは様々な用途に活用できます。実際、日本でも社内検討や実証実験の段階から、すでに20業種以上が本番環境で活用する実績があります。ただし、本番で活用するには、きちんとトレーニングする必要があるのです」と田中氏は強調する。