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xTECH EXPO 2018レビュー

今、注目の“デジタル遺品”問題を解決!

アーバンフューネスコーポレーション
ブロックチェーン技術を生かして
デジタル遺品問題の解決策を提示

最近、デジタル遺品の問題が関心を集めている。故人のスマートフォンなどで管理する情報に遺族がアクセスできない。それにより、トラブルが生まれることもある。この課題を解決するため、アーバンフューネスコーポレーションは「TASUKI(タスキ)」を開発。2019年春にも提供を開始する予定だ。

中川 貴之 氏
株式会社アーバンフューネスコーポレーション
代表取締役社長
中川 貴之

 中小零細事業者が大半を占める葬儀業界。アーバンフューネスコーポレーションは2002年に設立され、現在では年間2000件以上の葬儀を扱う大手に成長した。大きな転機はテレビで紹介されたこと。同社社長の中川貴之氏はこう説明する。

 「亡くなった方やご遺族のためにいい葬儀をしたいという思いは、創業当初から変わりません。当初は試行錯誤の連続でしたが、ニュース番組の中で取り上げられたときの反響が大きく、情報の重要性に気付かされました。そこで、Webでの集客にシフトしたのです」

 このような取り組みが奏功し、葬儀のための顧客情報管理システムを自社開発するなどIT化を推進。葬儀社向けの業務支援システム「MUSUBYS(ムスビス)」を開発し、同業他社にも広く販売している。

アプリ「TASUKI」をリリース

 同社のIT戦略はさらに加速している。代表的な取り組みが、2019年春のリリースが予定されているライフサポートアプリ「TASUKI(タスキ)」。葬儀社向けではなく、広く一般の人たちを対象にしたアプリである。

 「終活の相談などに対応する中で、私たちは様々な困りごとを聞いてきました。例えば、故人が使っていたIDやパスワードが分からず、重要な情報にアクセスできない。ネット銀行やネット証券などの情報も把握できません。また、故人のブログやSNSの乗っ取り、なりすましを心配する声もあります」と中川氏は話す。

 こうしたデジタル遺品の問題を解決するために企画されたのが「TASUKI」である。本人が生前に「引き継ぐべき情報」、「消去すべき情報」を指定し、誰に残すのかを決めておく。本人が死亡すると、その指定に基づいて、遺族へ情報にアクセスする権限が付与されるという仕組みだ。スマートコントラクトと呼ばれる契約の管理にはブロックチェーンの技術を活用する。また、TASUKIは家族間SNSなどの機能も搭載しており、家族のコミュニケーションにも役立てることができる。

 「ある家で、50代の奥様が亡くなったときのことです。その葬儀に、故人の友人を招くことはできませんでした。交友関係の情報がスマホの中にあり、それを見ることができなかったからです」と中川氏はいう。

 今や、個人のあらゆる情報がスマホで管理される時代。その情報をいかに引き継ぐか、消去するかは1人ひとりにとって大きな問題だ。近々リリースされる「TASUKI」への期待は高まっている。

図 ライフサポートアプリ「TASUKI」
今後重要となる「心のサポート」をIT活用で実現する
図 ライフサポートアプリ「TASUKI」
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  • 株式会社アーバンフューネスコーポレーション

    TEL:03-5144-0671(代表番号)

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