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「北川村温泉 ゆずの宿」を訪ねて

「北川村温泉 ゆずの宿」は、ゆずの産地として知られる高知県北川村に建つ温泉施設付きの宿泊施設だ。2018年6月にリニューアルオープン。鉄筋コンクリート造から、地元産スギのCLT(直交集成板)を用いた木造の建築物に生まれ変わった。屋内外の木部は全て、高性能木材保護塗料「キシラデコール」のシリーズ製品で仕上げた。

吹き抜けのロビーラウンジを見下ろす。CLT(直交集成板)の良さを生かそうと、3000×9705㎜のパネルを、写真左手のようにウオールガーダー(壁梁)として用いる。壁柱と組み合わせた門型フレームで全体を支える造り
吹き抜けのロビーラウンジを見下ろす。CLT(直交集成板)の良さを生かそうと、3000×9705㎜のパネルを、写真左手のようにウオールガーダー(壁梁)として用いる。壁柱と組み合わせた門型フレームで全体を支える造り
和洋室タイプの客室に併設された露天風呂。壁面など木部は屋外にあたるため高性能木材保護塗料「キシラデコールフォレステージ」カスタニで仕上げた。湿気が多く劣化しやすい環境だけに通常の屋外木部に比べ塗料の選定に留意
和洋室タイプの客室に併設された露天風呂。壁面など木部は屋外にあたるため高性能木材保護塗料「キシラデコールフォレステージ」カスタニで仕上げた。湿気が多く劣化しやすい環境だけに通常の屋外木部に比べ塗料の選定に留意
出入り口へのアプローチ沿いの格子。仕上げ塗料は、屋外木部用高性能木材保護塗料「キシラデコールフォレステージ」カスタニ
出入り口へのアプローチ沿いの格子。仕上げ塗料は、屋外木部用高性能木材保護塗料「キシラデコールフォレステージ」カスタニ
客室は14室。「ダブル」「ツイン」「和洋室」の3タイプに分かれる。写真は和洋室タイプの客室。壁面や建具などは屋内木部用ステイン「キシラデコールインテリアファイン」カスタニで仕上げた。このタイプの3室は露天風呂を併設

 CLT(直交集成板)を現しで使う――。「北川村温泉 ゆずの宿」はそれを前提に設計された村立の温泉施設付き宿泊施設である。

 ロビーラウンジに入ると、吹き抜けの空間。ウオールガーダー(壁梁)や壁柱に用いたCLTパネルの巨大な面が強調されている。

 設計を担当した倉橋建築計画事務所設計部主幹の池田尚史氏は「地元産のスギを用いたCLTパネルの見せ場です。広い面ですが、ムラなく、きれいに仕上げることができました」と、満足そうに話す。

 同事務所は国内で旅館の改修設計を中心に手掛ける。取締役企画設計部長の龍田章氏は「温泉地ではその特徴をひも解き、デザインに取り入れるように心掛けています」と、設計のポリシーを話す。

北川村産業課
課長補佐・兼ゆず振興室長
大坪 崇 氏
北川村温泉
ゆずの宿
支配人
皆谷 英明 氏
倉橋建築計画事務所
取締役
企画設計部長
龍田 章 氏
倉橋建築計画事務所
設計部
主幹
池田 尚史 氏

RC造で別棟に切り分け
CLTパネル現しを実現

 2018年6月にリニューアルオープンを果たしたこの施設は、2代目。村では初代の施設が老朽化したことから、地元産スギのCLTパネルを用いた建て替えに踏み切った。

 計画建築物は規模からすると、準耐火建築物。CLTパネルを現しで使うには、燃えしろ設計で対応しなければならない。

 「しかし構造上必要な厚さを足すと、パネルは厚さ330㎜。構造体としてはごつく、コストもかさむ。対応は困難と判断しました」(池田氏)。

 そこで、建築物の間に鉄筋コンクリート造を挟み、耐火でも準耐火でもない規模の小さな2棟に分けた。これなら、CLTパネルを現しで使うことができる。

 木部の仕上げには屋内外とも、設計者として信頼を置く屋内木部用高性能木材保護塗料「キシラデコール」のシリーズ製品を用いた。屋外はキシラデコールと同じ性能のままに低臭性を実現した「キシラデコールフォレステージ」で、屋内は外部と同じ色でそろえられる「キシラデコールインテリアファイン」である。色は内外ともに、「カスタニ」で統一した。

「フォレステージ」の低臭性
開設直後の宿泊で再認識

 池田氏にとっては、再認識の機会もあった。「フォレステージ」の低臭性である。「オープン直後に宿泊してみましたが、露天風呂でも塗料の臭いは気になりません」。今後は仕様書の中で指定していきたい、と低臭性の高さを評価する。

 屋内木部はステイン系の塗料で仕上げるのがセオリーという。池田氏は「宿泊施設では開設当初から、ある程度使い込まれたような雰囲気を出そうと塗装します。『インテリアファイン』は、過去にも何度か使用してきました」と話す。

 発注者の村や運営にあたる指定管理者側の評判も上々だ。

 北川村産業課課長補佐の大坪崇氏は「仕上がりは上出来です。もともと好きな木の風合いを、CLTパネル現しで予想以上に感じ取れる点も、良いですね」と評価する。

 支配人の皆谷英明氏は「宿泊施設としての魅力は温泉と料理ですが、建物も山奥ながら斬新と評価されています。CLTの利用も一つの魅力です」と打ち明ける。

北川村温泉 ゆずの宿
北川村温泉 ゆずの宿
所在地/高知県安芸郡北川村小島121
敷地面積/3134.15m2
延べ床面積/1475.74m2
構造・階数/木造(CLTパネル工法)、
一部RC造、地下1階・地上2階
発注者/北川村
設計者/倉橋建築計画事務所
施工者/田邊建設
施工期間/2017年5月〜18年5月
北川村が林業従事者の保養施設として1975年に開設。村民の交流拠点という性格を持つ。建て替え事業の総事業費は約10億円
木材保護のトータルソリューションパートナー 大阪ガスケミカル株式会社

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