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県内最大級の木造校舎を美術館として活用

昭和20年代に建設された木造校舎が2018年7月、「鳥海山 木のおもちゃ美術館」として生まれ変わった。この校舎建築は登録有形文化財。地元由利本荘市は将来の重要文化財指定をにらみ、復原を念頭に置きながら用途変更へ。秋田スギを用いた外壁はまず建物正面のみ、屋外木部用高性能木材保護塗料「キシラデコールフォレステージ」で再塗装を施した。

出入り口。文化財として復元を図る狙いからアルミサッシから木製建具に改めた。
出入り口。文化財として復元を図る狙いからアルミサッシから木製建具に改めた。
2歳以下の子どもと保護者専用の「ハイハイひろば」。床には秋田スギの板材が敷き詰められている。
2歳以下の子どもと保護者専用の「ハイハイひろば」。床には秋田スギの板材が敷き詰められている。
体育館内に県産材を用いて整備した「もりのあそびば」。正面に見える「ツリーハウス」のほか、壁際には耐震壁で仕切られた26室の「遊びのこべや」を設けた
体育館内に県産材を用いて整備した「もりのあそびば」。正面に見える「ツリーハウス」のほか、壁際には耐震壁で仕切られた26室の「遊びのこべや」を設けた
(写真左)外壁は秋田スギ。塗料は屋外木部用高性能木材保護塗料「キシラデコールフォレステージ(ジェットブラック)」。白い部分は屋外木部用高耐久性木材保護塗料「キシラデコールコンゾラン(ワイス)」を再塗装している (写真右)もともと黒系の塗装が施されていた。写真の箇所は塗り替え対象外だったため塗り替え前のまま。今後、塗り替え対象箇所と同じくボランティア塗装で対応していく
(写真左)外壁は秋田スギ。塗料は屋外木部用高性能木材保護塗料「キシラデコールフォレステージ(ジェットブラック)」。白い部分は屋外木部用高耐久性木材保護塗料「キシラデコールコンゾラン(ワイス)」を再塗装している
(写真右)もともと黒系の塗装が施されていた。写真の箇所は塗り替え対象外だったため塗り替え前のまま。今後、塗り替え対象箇所と同じくボランティア塗装で対応していく

 この木造校舎は旧鮎川小学校校舎。昭和20年代に当時は中学校校舎として建設されたもので、秋田県内に現存するなかでは最大級の木造校舎という。2004年、同小学校が移転統合され、廃校になっていた。国は12年2月、有形文化財(建造物)として登録している。

 廃校になっていた校舎を活用する構想が持ち上がったのは、14年度。そこに至る2つの流れがあった。

 一つは、木育だ。由利本荘市は市域の4分の3が森林。民有林が8割近くを占める。同市教育委員会の佐藤弘幸氏は「これを産業に生かそうと、取り組みを決めました」と話す。もう一つは、子育て支援だ。「当時、周辺自治体のように子どもが遊べる屋内施設が欲しいという要望が挙がっていました」(佐藤氏)。

由利本荘市塗装工業組合
組合長
山田 進 氏
組合長は3年目。公共施設を運営する市の担当者と毎年度協議し、ボランティア塗装の対象を決めている
秋田県由利本荘市 教育委員会 生涯学習課
鳥海山木のおもちゃ美術館統括担当 課長待遇
佐藤 弘幸 氏
5年前、総務課職員として木育に携わることになってから、「木のおもちゃ美術館」の整備・運営に携わる

「東京おもちゃ美術館」を視察
基本設計はその運営団体に委託

 これらの流れと並行して佐藤氏らは視察に出向く。認定NPO法人が東京・四谷で運営する「東京おもちゃ美術館」だ。16年度には基本構想・基本設計を同法人に委託し、施設整備に乗り出した。

 実施設計段階では地元の建築設計事務所も加わった。「老朽化している箇所を文化財としてどう修繕するか、美術館への用途変更を消防法上どう実現するか、建築面での対応が求められたため」(佐藤氏)だ。

 外壁は秋田スギ。木材保護塗料の再塗装が欠かせない。市は開館を前に地元塗装会社の業界団体に毎年度恒例のボランティア塗装を依頼し、まず建物正面のみ、屋外木部用高性能木材保護塗料「キシラデコールフォレステージ」で塗り替えた。

 この塗料は、「キシラデコール」の木材保護塗料としての性能を受け継ぎながら、低臭性と乾燥時間の短縮を実現したもの。「キシラデコール」と同じく有効成分が木材内部に浸透するため、風合いを損ねない。

 由利本荘市塗装工業組合組合長の山田進氏は「屋外木部用の木材保護塗料として『キシラデコール』に信頼を置くなか、組合員からシリーズ製品の『キシラデコールフォレステージ』を推薦されました」と、採用に至った経緯を明かす。

来館者数は想定の3倍近い勢い
デザインや廃校活用などを評価

 低臭性を打ち出した塗料だけに、「施工中、その臭いが気になることはありませんでした」と山田氏。仕上がりに関しては、「思いのほか色付きが良く、きれいに仕上げられたと思います」と満足そうだ。

 「鳥海山 木のおもちゃ美術館」はこうして18年7月に開館した。内装・家具・おもちゃに使用する木材は主に、地元産を地元の職人が加工・施工したもの。おもちゃを軸とした多世代交流をうたう。

 開館から約1年。来館者数は早くも10万2000人に達する。市の想定はもともと年間3万5000人というから、3倍近い勢いだ。

 「木のおもちゃや施設のデザインが好評です。廃校の活用という点も評判を呼んでいます」。佐藤氏は人気の理由を分析する。外壁の仕上がりは、「開館にふさわしいきれいな仕上がりに感謝しています」と、その見栄えを評価している。

鳥海山 木のおもちゃ美術館
鳥海山 木のおもちゃ美術館
所在地/秋田県由利本荘市 町村字鳴瀬台65-1
敷地面積/2万4504m2
延べ床面積/2438.76m2
構造・階数/木造・平屋建て
施工期間/2018年6月
由利本荘市が総事業費約2億4000万円を投じて整備。施設運営を目的に立ち上げられたNPO法人の由利本荘木育推進協会が指定管理者として運営する
木材保護のトータルソリューションパートナー 大阪ガスケミカル株式会社

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