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xTECH EXPO 2019レビュー

表面的なDXでは求める恩恵にあずかれない

日本マイクロソフト

ITがもたらす恩恵の追求に向け
企業に求められるのは真のDX

デジタル技術の活用がもたらすビジネス価値を追求するには、表面的なIT化ではなく、IT基盤自体のモダナイゼーションが不可欠だ。日本マイクロソフトではクラウド基盤「Microsoft Azure」において、「自動化」「セキュリティー」「ガバナンス」という3つの要素を踏まえた各種サービスを提供し、真のデジタル化を強力に支援している。

デジタル化推進に不可欠な
ITインフラの本質的な変革

佐藤 壮一 氏
日本マイクロソフト株式会社
Azureビジネス本部
製品マーケティング&テクノロジ部
プロダクトマネージャー
佐藤 壮一

 今日の企業において生き残りのカギを握るデジタル化の推進。しかしその取り組みは表面的なものに終始していないだろうか? 「AIやIoTといったデジタル技術を導入することは最終目的ではなく、あくまでも手段です。企業がIT活用によって目指すものは、『生産性』『アジリティ(俊敏性)』の向上です」と、日本マイクロソフトの佐藤壮一氏は説明する。例えば、クラウド化はしたがオンプレミス時代の運用方法のままであるなど、IT技術を表面的に導入した結果、DX(デジタルトランスフォーメーション)が途中で立ち行かなくなり、結果的にコストと負荷が増えてしまうケースが、日本においては多いという。

 そこで企業に求められているのは、システムの足元、つまり基盤となるITインフラをしっかりと見直し、クラウド化をベースにモダナイゼーションを図っていくことである。その際に重要となるのが「自動化」「セキュリティー」「ガバナンス」という3つの要素だと、佐藤氏は強調する。

膨大な攻撃に裏打ちされた
セキュリティーのノウハウ

 1つ目は自動化だ。佐藤氏は「システムは価値と負荷でできています。負荷は小さく、価値は大きくというのが理想ですが、現実には負荷は大きいままです。今後さらに様々なデバイスの活用が進み、膨大な量のデータが生み出される中で、いかに無駄な運用をなくしていくかが企業にとって重要になります」と主張する。そこで、監視・通知、構成変更など様々な領域における運用の自動化が求められてくるのだ。

 自動化の実践には、かつては壁が存在した。デバイスの監視、監視ツール自体の運用、サーバーのバックアップシステムなど、自動化するためのソリューションを個々に準備しなければならなかったからだ。しかし今は状況が変わっていると佐藤氏は言う。

 「マイクロソフトが提供するクラウド基盤である『Microsoft Azure』では、こうしたインフラ運用の自動化に必要な機能をあらかじめ組み込んでいます。ユーザーは簡単な設定を行うだけで、必要な処理を即座に自動化することができるのです。例えば、仮想マシンのバックアップが取りたければ、Azureの管理画面上に用意されている[バックアップ]ボタンをクリックするだけで、バックアップ先のストレージやネットワーク帯域といったリソースの問題に心を砕くことなく、俊敏にバックアップの運用を始めることができます。環境が整った今こそ、自動化に取り組むべき時なのです」

 2つ目の要素はセキュリティーだ。これはいまだに企業がクラウドへの移行を逡巡する大きな理由として挙げられている。「マイクロソフトは米国国防総省に次いで、実は世界で2番目にサイバー攻撃を受けています。1日当たりの攻撃数は数兆にも上り、その対策のために年間で約1000億円を超える投資を行っています。Azureには、そうした中で得られた膨大な知見やノウハウが反映されており、強固なセキュリティーが構築されているのです」と佐藤氏は強調する。

 マイクロソフトのセキュリティー開発におけるキーワードは「ゼロトラスト」だ。物理的にネットワーク隔離された境界型モデルを前提とせず、あらゆるアクセスを疑い、その都度認証を行うという手法だ。そこではアクセス認証を行うために共通のID管理が重要になるが、それを担うのが「Azure Active Directory」だ。そしてトラッキング情報などを取り込んで統合的に管理・分析が行えるSIEM(Security Information and Event Management)ソリューションとして、「Azure Sentinel」を提供する。この柔軟性の高いセキュリティー手法により、他のSaaSサービスなどとも連携しやすくなり、効率性・生産性の向上につながると佐藤氏は説明する。

Azure Sentinelの全体像
各セキュリティーソリューションを生かしつつ、情報を収集して統一管理する
Azure Sentinelの全体像
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ガバナンスの強化に向けて
「今後」と「現在」をサポート

 3つ目の要素はガバナンス。デジタル化が進むことで管理すべき各種デバイスの数が劇的に増えていく中、それらをいかに適切に統制していくかという課題は切実だ。

 「従来のワークフローベースのアプローチでは、これからの状況に対応できません。そこで有効なのが、組み込み型のポリシー管理という手法です。どれだけデバイスが増えても、あらかじめ設定したポリシーを適用することで、統制を利かせていくことができるのです」と佐藤氏は語る。これを支援するのが「Azure Governance Services」だ。ポリシーをはじめ様々な設定を一元管理し、各所に横展開して適用する。

 一方、既存のIT資産のガバナンスが十分でないケースは意外に多いと佐藤氏は指摘する。管理上のチェック事項が多岐にわたり、かつ膨大で、そのアセスメントが容易ではないからだ。そこで有効なのが「Azure Migrate」という評価ツールだ。ユーザーが使用しているオンプレミスの環境がクラウドに移行できるのか、その際の問題点は何か、コストはどのくらいかかるかといった情報も示してくれるので、クラウド化を検討する足掛かりとしても最適だ。

 こうした各ソリューションを提供することで、マイクロソフトは自動化、セキュリティー、ガバナンスという重要な3つの要素を踏まえたインフラのモダナイゼーションを強力に支援している。

 また講演では、企業の拠点間ネットワークの構築・運用を支援する「Azure Virtual WAN」や、Azure上にVMwareベースのプライベートクラウドを提供する「Azure VMware Solutions」、Azure上のマネージド型VDI(仮想デスクトップ基盤)である「Windows Virtual Desktop」など、最新インフラとしてのAzureのソリューションも紹介された。

 「今後もマイクロソフトでは、ITインフラのモダナイゼーションを幅広い側面から支援し、生産性とアジリティー向上のため、お客様のデジタル化を強力に支援していきます」と佐藤氏は力強く語った。

俊敏性と両立するガバナンスのアプローチ
「Azure Governance Services」をツールとした、ポリシーによる管理を行う
俊敏性と両立するガバナンスのアプローチ
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