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xTECH EXPO 2019レビュー

コスト、性能、拡張性で他を圧倒するHCI

日本マイクロソフト

ハイブリッド化を見据えたHCIで
ITインフラ環境の価値最大化へ

保有するオンプレミス環境のITインフラをアップデートし、価値の向上を目指す企業において、HCI(ハイパーコンバージドインフラストラクチャー)の採用が進んでいる。マイクロソフトが提供する「Azure Stack HCI」は、クラウドとのスムーズな連携を実現する様々な機能と、その圧倒的なコストパフォーマンスと性能、統合化されたセキュリティーで、ITインフラ環境の価値最大化を実現する。

クラウド連携に必要な機能を
あらかじめビルトインして提供

Jeff Woolsey 氏
Microsoft
Windows Server プロダクトグループ
プリンシパル PMマネージャー
Jeff Woolsey

 今日、ビジネスにおいてデジタル技術の活用が進む中、システムのニーズに合わせて、クラウドとオンプレミスの両ITインフラを適材適所に利用する、ハイブリッドな運用を目指す企業が増えている。そうした中、注目が高まっているのがHCIだ。

 HCIとは、従来型のネットワーク、コンピューティング、ストレージからなる”三層構造”を仮想化技術によりシンプル化。さらにハードウエアメーカーの動作検証済機器を導入するだけで、すぐに利用開始できるソリューションであり、システムのスピーディーな導入や柔軟な拡張を可能にし、運用管理の負荷やコストの軽減も実現するものとして、企業の間で急速に採用が進んでいる。マイクロソフトでもHCIのソリューションとして「Azure Stack HCI」を提供しているが、やはりこうした世の中の状況は実感しているようだ。

 「Azure Stack HCIを導入いただくお客様の数は急増しています。2019年5月現在、テレメトリーが取れるサーバーだけで、全世界で約2万5000クラスターが稼働しており、2018年3月から2019年3月にかけて150%もの伸び率を見せています。劇的なペースで増加しているのです」とマイクロソフトのJeff Woolsey氏は語る。それほどまでの伸びを見せるAzure Stack HCIの魅力は何か。Woolsey 氏はクラウドとの連携の容易性をはじめ、圧倒的なコストメリットと性能、統合された豊富なセキュリティー機能を挙げる。

 Azure Stack HCIでは、ハイブリッドクラウドに必要な機能があらかじめビルトインされた形で提供されているため、オンプレミス環境のまま様々なクラウドサービスを使うことができる。「お客様は必要に応じて、Azure Stack HCIをクラウドと連携させ、Azure Backupを利用してオンプレミスのデータをクラウド上にバックアップしたり、Azure Monitorを使ってクラウド経由でオンプレミスのシステムの監視を行ったり、Azure Security Centerでオンプレミスに対するマルウエアなどの脅威をモニタリングしたりといったことが、簡単に行えます」とWoolsey 氏は紹介する。

Azure Stack HCIで活用できるクラウドサービス
ハイブリッド環境なので、オンプレミスのまま様々なクラウドサービスを使用可能だ
Azure Stack HCIで活用できるクラウドサービス
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稼働状況を直感的に把握・管理
Windows Admin Center

 Azure Stack HCIはコストパフォーマンスの優位性があるという。「Azure Stack HCI はWindows Server 2019 の標準機能として提供されるため、追加ライセンスやソフトウエアなどの購入が不要。HCIと仮想化ライセンスが Windows Server Datacenterエディションのライセンスに含まれているため、Windows Server 2019 導入企業は、追加コストなく利用することが可能です。こうした点は追加料金が必要になる他の製品と違い、コスト面での特筆すべきメリットです」とWoolsey氏は強調する。

 一方、ITコストとは金額だけではない。運用管理の作業負荷をいかに減らせるかも重要だ。これに対してマイクロソフトでは、WebブラウザでAzure Stack HCIの管理を行えるツールとして「Windows Admin Center」を用意。システムの状況を画面上で可視化して管理するツールだ。「例えばストレージについて言えば、アクセス速度(IOPS)やレイテンシー、スループットなどの性能情報を、グラフィカルなインターフェースで直感的に把握できます。また、例えば徐々にレイテンシーが低下しているドライブがあれば、そこから障害発生の予兆をすることもできます」とWoolsey氏は説明する。もちろんストレージに限らない。Azure Stack HCI上の仮想化マシンの状況や、メモリーなどの利用状況などもつぶさに確認でき、仮想ネットワークを1クリックで構成できるなど機能は多彩だ。

 またディスクの重複排除の機能のような高度な機能もWindows Admin Centerに管理が統合されている。Woolsey氏によれば、文書や写真のデータで約30%、汎用ファイルサーバーで約60%、さらにVMなら最大90%のストレージ容量が削減できる Windows Server の重複排除機能を、Windows Admin Center であればボタンクリック1つで有効化できるという。Windows Admin Centerは、まさにそれ1つで各リソースを統合管理し、管理負荷の軽減を実現するツールなのだ。

Windows Admin Centerの管理画面
IOPS、レイテンシー、スループットなど、インフラ環境の状況分かりやすく可視化できる
Windows Admin Centerの管理画面
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優れた性能の提供ではなく
「最高の性能」を提供

 Azure Stack HCIは、性能でも他の追従を許さない。2016年9月には、HCIのストレージ性能における世界記録を樹立している。Windows Server 2016が稼働するマシン16台の環境において、約670万IOPSを達成。この記録は検証実施の3年後、本講演の行われた2019年10月10日時点に至ってもいまだに他社の製品に破られていない。

 しかしマイクロソフトはこの結果にさえも満足しない。その後の2018年9月には、米インテルの協力のもと同社の永続性メモリー製品であるOPTANE DC PERSISTENT MEMORYを搭載したWindows Server 2019が稼働する、Azure Stack HCIのマシン12台を使って、同様のテストを実施。その結果、サーバー台数が25%少ない環境であるにもかかわらず、前回の2倍を超える約1380万IOPSという新記録を打ち立てている。これについてWoolsey氏は「マイクロソフトでは、優れた性能ではなく、『最高の性能』をお客様に提供したいと考えているのです」と力強く語った。

 そのことを証明する第三者サイトがある。「StorageReview.com」だ。ここでAzure Stack HCIとVMware vSANを同じ条件でテストし、比較している。その結果、ランダムスループットでは約4.2倍、SQLサーバーのデータベースにおけるスループットは約6.1倍、Azure Stack HCIの方が早いという結果になった。

 オンプレミス環境のインフラにおける柔軟性、拡張性、そして性能をいかに高め、それをいかに低コストで運用していくかという課題に頭を悩ませる企業も多いはずだ。Azure Stack HCIは、まさにそうした課題のトータルな解消を実現する最適なソリューションと言えるだろう。

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