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xTECH EXPO 2019レビュー

Azure×エッジでDXを強力に推進

日本マイクロソフト

クラウドとエッジの双方向から
企業のDX推進を強力に支援する

DX推進に向けたITインフラとして最有力の選択肢となるクラウド。しかし様々な事情で、その活用にかじを切れない企業も少なくない。マイクロソフトでは「Microsoft Azure」によるクラウドサービスのさらなる進化を目指す一方、ユーザー側のエッジ環境を強化するための技術、ソリューションの提供に向けた取り組みに注力している。

クラウド環境の進化を徹底追求し
手元のエッジ環境も強化

高添 修 氏
日本マイクロソフト株式会社
クラウド ソリューション アーキテクト
高添 修

 製造業におけるIndustry 4.0や、金融分野でのFintech、小売流通業におけるIntelligent Retailなど、各業界で新たなアプローチによるビジネス変革の動きが活性化している。そうした中、AIやIoT、ビッグデータ、ブロックチェーンといった最新のデジタル技術の活用が、企業の間で急速に浸透してきている状況にあり、そうした取り組みを支えるITインフラとして、企業にとって最有力の選択肢となるのが、いうまでもなくクラウドだ。

 「マイクロソフトの提供するクラウドサービス『Microsoft Azure』では、お客様のデジタルトランスフォーメーション(DX)で必要となる多種多様な機能を部品として取りそろえており、市場からも高い評価をいただいています」と日本マイクロソフトの高添修氏は語る。

 とはいえ、例えばビジネス上の制約や取り扱うデータの規模、ネットワーク接続環境など様々な事情によって、クラウド利用へとかじを切ることに障壁を抱える企業も決して少なくはない。「マイクロソフトは、『地球上のすべての個人と、すべての組織が、より多くのことを達成できるようにする』をミッションに掲げています。Azureによる『インテリジェントクラウド』の世界を徹底的に進化させるかたわら、企業の手元にある環境を『インテリジェントエッジ』として強化していくという、双方向からのアプローチでお客様のDX推進に貢献していこうとしています」と高添氏は強調する。

 こうしたハイブリッドな戦略に基づきマイクロソフトでは、例えば、AIやマシンラーニングの機能を提供する「Azure AI & Machine Learning」のエッジ版、サーバーレスコンピューティングを実現する「Azure Functions」、ハイブリッドな認証基盤である「Azure Active Directory」、そして統合的なセキュリティや管理基盤を提供する「Azure Security Center」や「Azure Management」ソリューションといった、Azureのクラウド環境とユーザーのエッジ側の両環境にわたる包括的な機能を提供し、運用支援を行うためのツール群も用意している。

Azureと同等のクラウド環境を
ユーザーのデータセンターに構築

 さらにマイクロソフトでは、エッジ側のシステムに関わる広範なニーズをにらんだソリューション群もラインアップ。様々な角度からITシステム活用のシナリオを提示している。例えば、「Azure Stack」もその1つだ。「端的にいうならこれは、ユーザー側のデータセンターにおいて、Azureと同様の機能を備えたプライベートクラウドを構築するための基盤を提供するものです」と高添氏は説明する。Azure Stack自体は、アプライアンス型のソリューションであり、マイクロソフトのパートナーであるハードウエアベンダー各社から供給されている。

 Azure Stackでは、新たに仮想マシンが必要になったというケースでも、仮想マシンを必要とするユーザーがポータル上からセルフサービスにより、IT管理者の手を借りずにリソースを払い出して、速やかに立ち上げを行えるようになっている。「このとき、ゲストOSとしてWindows ServerやLinuxなど、任意の環境が選択できるほか、その上で稼働させるSQL ServerといったデータベースやSharePoint Serverなどのアプリケーション、さらにはAzure Stack Marketplace上で提供されているサードパーティー製の任意のソリューションを組み込むかたちで、ものの数十分もあれば必要な仮想マシンを立ち上げることが可能です」と高添氏は紹介する。

Microsoft Azureのアプローチ
Azureのクラウドとエッジの両環境にわたる包括的なソリューションを提供している
図:Microsoft Azureのアプローチ
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AIやIoTなどの技術を組み込める
エッジコンピューティングデバイス

 また、Azureとの連携を前提にエッジ側の強化を図るソリューションとして注目されるのが「Azure Data Box Edge」である。こちらは、クラウドへのデータ転送機能を備えたエッジコンピューティングデバイスをサービス型のサブスクリプションモデルで提供するものだ。

 「Azureのポータル上で利用の申し込みをしていただくと、ストレージにNVMeのフラッシュメモリを搭載し、10コアのCPU 2つを積んだ1Uのサーバーがお客様の手元に届きます。それを月額料金でご利用いただくというのがAzure Data Box Edgeのスキームです」と高添氏は説明する。

 Azure Data Box Edgeは、ため込んだデータをゲートウエイ経由でAzure Storageに送信するためのデバイスだが、AIやマシンラーニング、IoTなどのモジュールを組み込めるようになっている。要するに、クラウドにデータを送信する前にAIなどの技術を使って一時処理を行えるため、レイテンシーなどクラウド利用時の課題を解決するとともに、大量のデータに加工やフィルタリングなどの処理をエッジ側で施すことで、必要なデータのみをクラウドに送信して格納するというアプローチが採れるわけだ。

 「具体的なユースケースを挙げるなら、工場で画像解析による品質検査を迅速に行いつつ、異常のあった製品の画像をクラウドの大量なリソースで分析して検査精度を上げる、交差点の監視カメラの映像データをAzure Data Box Edgeに常時取り込んで、事故の発生をAIによって検知した際に、事故発生の前後何分かだけを切り出してクラウドで保持するといった用途なども考えられるでしょう」と高添氏は言う。

 実際の適用事例としては、カメラ、小型録音機などの光学機器、電子機器のメーカーで、医療関連機器の提供でも知られるオリンパスのケースが挙げられる。同社では医療の現場の様子をカメラで撮影し続けて、医師やスタッフの動きや、患者の状態などを把握。医療現場の変革に寄与するソリューションの実現に取り組んでいる。そうしたシーンでもAzure Data Box Edgeが活躍しているのである。

 さらにマイクロソフトでは、IoTの活用において懸念されるセキュリティを担保するための技術として「Azure Sphere」を開発。その仕組みを、IoTデバイス用のチップを提供するハードウエアベンダーが製品に組み込んで、「Azure Sphere認定チップ」として供給していける仕組みを採っている。

 例えば、コーヒーチェーン店を世界中に展開するスターバックスでは、Azure Sphereを組み込んだMCU(Micro Controller Unit)をコーヒーメーカーに搭載。クラウドとセキュアに連携しながら、豆の状態や気候状況など様々な情報を把握し、条件に応じた最適なコーヒーを顧客に提供できる仕組みを実現している。

 「マイクロソフトでは、お客様のDX推進をますます強力に支援していけるよう、インテリジェントクラウド、インテリジェントエッジの両面で、技術、ソリューションの開発、サービス提供に関わる取り組みをさらに進化させていきます。ぜひ我々の『Azure & Edge』にご注目いただければと思います」と高添氏は力強く語った。

Azure Data Box Edgeのユースケース
大量のデータをエッジ側処理して必要なクラウドに送信・格納するという仕組みは広範な用途への適用が想定される
図:Azure Data Box Edgeのユースケース
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