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Android Enterpriseで先進のデバイスセキュリティ対策 営業職3万2千人のスマートフォン利用に自由と安心を

明治安田生命が選んだMDM製品の魅力

明治安田生命では、顧客とのコミュニケーション品質の向上などを目的に、全国の約3万2千人の営業職員に対して業務用スマートフォンを配付。懸念される情報漏洩などのセキュリティリスクへの対策として、同社ではデバイスを業務領域/個人領域に分割管理できるAndroid EnterpriseのCOMPモード(Corporate Owned Managed Profile モード)に対応したMDM製品「CLOMO MDM」を採用。今まではトレードオフの関係であったスマートフォンの利便性とセキュリティ上の安全性の両立を実現している。

明治安田生命保険相互会社

本社所在地
東京都千代田区丸の内2-1-1
創業
1881年(明治14年)7月9日
従業員数
43,676人(2020年3月末時点)

明治生命保険相互会社と安田生命保険相互会社が合併して発足。「確かな安心を、いつまでも」を経営理念とし、信頼を得て選ばれ続ける「人に一番やさしい生命保険会社」を企業ビジョンとする。国内生命保険事業を中心に、新たな事業領域にもチャレンジしている。

コミュニケーション品質を高めるため
営業職のスマートフォン活用を検討

伊藤 欣広 氏
明治安田生命保険相互会社
情報システム部
ネットワーク基盤G
主席スタッフ
伊藤 欣広

 前身は明治時代に創業という生命保険事業の老舗であり、Jリーグをはじめスポーツの支援にも積極的な明治安田生命保険(以下、明治安田生命)。そのビジネスを最前線で牽引しているのが、全国の支店で顧客へのインタフェースとして日々活動を続けている3万人を超える営業職員だ。「営業職員の業務生産性をいかに向上させ、顧客とのコミュニケーションにかかわる品質をいかに高めていくかは、当社にとって常に重要なビジネス上のテーマです」と明治安田生命の伊藤欣広氏は語る。

 そうしたテーマに対するICTの側面からの施策として、明治安田生命では従業員にタブレットを配付し、社内社外を問わず、顧客に向けた保険料の見積もりや料金シミュレーション、契約書類などの作成が行える環境を整えてきた。

 「タブレットは書類作成などの業務についての機動性を高めるうえで大いに役立つのですが、コミュニケーションの領域に関しては、せいぜいメールが使える程度で、有効なツールとは言えないのが実情でした」と伊藤氏は話す。そこで同社が検討の俎上に載せたのが、全営業職員へのスマートフォンの配付だった。

業務用/個人利用の分割が可能な
COMPモードへの対応がポイント

大内 章弘 氏
明治安田生命保険相互会社
情報システム部
ネットワーク基盤G
主任スタッフ
大内 章弘

 明治安田生命では、2017年9月から営業職員へのスマートフォン適用を念頭に置いたPoC(Proof of Concept=概念実証)に着手。取り組みを通して、必要な機能の洗い出しや有効性の検証を進めることにした。具体的には、支店3~4カ所を選定して、約1500人の営業職にスマートフォンを配付。日々の実業務で利用してもらった。

 その後、約半年間の検証を経た2018年3月の段階で、明治安田生命ではスマートフォンの導入を正式に決定。PoCを継続する一方で、ベンダー各社にRFPを送付した。

 「RFPには、PoCの中で浮上してきた課題、特にセキュリティ対策に万全を期したい旨を明記。それに対して返された各社の提案を吟味した結果、当社ではNTTドコモをスマートフォン導入に向けたパートナーに選定することにしました」と明治安田生命の大内章弘氏は語る。

 セキュリティ面での明治安田生命の高度な要求に応えるべく、NTTドコモの提案には、端末上に顧客情報を格納しないクラウドを利用した仕組みをベースに、顧客情報閲覧用アプリへの指紋認証によるログイン機能の実装、あるいはスクリーンショットの取得を制御する機能なども盛り込まれていた。

魚谷 良雄 氏
株式会社NTTドコモ
法人ビジネス本部
ソリューションサービス部
統括SE・第二担当主査
魚谷 良雄

 「特にお客様からの特徴的な要件だったのが、スマートフォン内を機密性の高いアプリを置く業務用領域と、一般的なアプリを置く領域を画然と分割したいということでした」と語るのはNTTドコモの魚谷良雄氏だ。そうした要望を満たすべく、NTTドコモが明治安田生命に提案したのが、Android Enterpriseに対応したスマートフォンとアイキューブドシステムズの提供するクラウド型MDM製品「CLOMO(クロモ)MDM」だった。

 「Android Enterpriseには、業務用/個人利用の分割を可能にするCOMPモードが用意されましたが、MDM製品のベンダーの中でAndroid Enterprise Recommended(※)を取得し、その実装に向けて積極的に準備を進めていたのがアイキューブドシステムズのCLOMO MDMでした」(魚谷氏)。NTTドコモから相談を受けたアイキューブドシステムズは、明治安田生命の営業現場へのAndroid スマートフォン導入に間に合うようCLOMO MDMへのCOMPモード実装を進め、2019年5月には標準実装とした。

※Android Enterprise Recommendedとは
企業向けの厳しい要件を満たしてGoogleの認定を受けたAndroid搭載端末とサービス

セキュリティ上の安心をベースに
さらなる利便性を追求していく

 PoCを終えた明治安田生命では、2019年6月から営業現場に対するAndroidスマートフォンの配付を開始した。「一斉導入によるリスクを避けるため、当初は3つの支社の1500程度の営業職員に適用。一定期間状況を注視し、問題がないことを確認したのち、残りすべての営業職員に対しAndroidスマートフォンを配付しました」と大内氏は語る。

 以上のようなプロセスを経て、2019年10月には営業職員への配付が完了。2019年11月には本格運用が全面的に始まった。こうした全営業職員へのAndroidスマートフォン配付は、大手生命保険会社では初めてであり、各方面から大きな注目を集めている。すでに各営業員が配付されたAndroid スマートフォンを日々活用しており、特にLINE WORKSなどのメッセンジャーツールやSNSなどを活用した顧客とのコミュニケーションが、Androidスマートフォン導入前に比べて大いに活性化している。

Androidスマートフォン
Androidスマートフォン
明治安田生命の全営業職員へ配付されたAndroidスマートフォン

 もちろん、セキュリティ面も万全である。「MDM機能を使ったデバイス自体の安全性の担保に加え、CLOMO MDMによるCOMPモードの活用により、業務領域/個人領域双方でアプリのインストールや稼働を制御。もちろん領域をまたがるデータの移動も一切できないようになっています」と伊藤氏。Androidスマートフォンの業務活用について回る情報漏洩などのセキュリティリスクの懸念が払拭され、全営業職員が安心して端末を利用できる環境が整っていることを強調する。

 今後も明治安田生命では、CLOMOが提供する大きな安心感の上に、Androidスマートフォンを利用する営業職員の声に常に耳を傾けながら、その使い勝手や機能性の改善を継続的に図り、さらなるビジネス価値を追求していくつもりだ。

顧客の取り組みに合致した
先進のテクノロジーを実装

原口 琢磨 氏
株式会社アイキューブドシステムズ
製品開発運用本部 製品開発部
製品戦略チーム
原口 琢磨

CLOMO MDMは、世界でわずか9社・日本では専業MDM企業唯一のAndroid Enterprise Recommendedに認定されたMDMサービスです。明治安田生命様におけるスマートフォン活用の最大の特徴は、Android EnterpriseのCOMPモードを利用してデバイス上で公私の分離を徹底できることです。アイキューブドシステムズでは、他のMDMベンダーに先駆けて COMPモードの提供を検討していたところ、明治安田生命様のプロジェクトに関わる中において企業のスマートフォン活用にCOMPモードが極めて有効であると結論づけ、CLOMO MDMへの実装を進めました。

COMPモード以外にも、明治安田生命様のユースケースから潜在ニーズを掘り起こし、ロックタスクプロファイルのような業務の実情に即したきめ細かな機能を追加しました。また、顧客の規模にかかわらずサービスを快適にご利用いただけるように、堅牢性やスケーラビリティの向上も図りました。これらの取り組みは弊社の他のお客様の課題解決にも寄与することと確信しています。

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