暮らしや社会を一変させたCOVID-19。経済だけでなく、企業活動にも大きな影響が及び、人の移動や接触を減らすためにもリモートワークが推奨され、情報や課題の共有、進捗管理、承認や決裁、社内会議などをオンライン上でも行えるように各企業は対応を迫られた。
それは自動車業界も例外ではない。ウィズコロナ時代のいわゆる“ニューノーマル”に、中小を含むサプライヤーはどのように対応し、困難を乗り越えるレジリエンス(復元力・回復力)をどのようにして高めていくべきだろうか。
こうした厳しい状況の中で提唱されている1つの方策が、DX推進による設計と生産を中心とするプロセスの改革である。
情報の構造化と流通、ナレッジやノウハウの蓄積と再利用化などを通じて、部門内外のコラボレーションを強化し、高度化する自動車の開発および生産に効率的に取り組める仕組みを構築することが、ニューノーマルの時代を勝ち抜くには不可欠との認識が広がり始めている。
そこで、国内外の自動車メーカーおよびサプライヤーがDXの基盤として導入しているのが、ダッソー・システムズの「3DEXPERIENCEプラットフォーム」だ(図1)。
次ページでは、多くの特長を備える「3DEXPERIENCEプラットフォーム」の中でも、製品設計、CAE、働き方改革、AI・IoT・VR活用、という4つの観点をピックアップ。併せて、TOYO TIRE、アルプスアルパイン、武蔵精密工業の事例も簡単に紹介していく。