日経クロステック Special

アナログで未来を創る ─多彩なソリューションでエレクトロニクスを支える─  Vol.5 24GHzレーダー・モジュールの応用が拡大。周囲検知やバイタル・センシングで活用が進む

レーダー・アプリケーションの拡大を受けて、アナログ・デバイセズのアソシエイト・パートナーであるサクラテック(本社・横浜市)は、24GHzレーダー・モジュール「miRadar® 8」シリーズの拡充を進めている。1人乗り除雪グレーダの後方監視システムに採用されているほか、名刺サイズの第2世代モジュールは介護の見守りサービスで活用されている。
小野 氏
酒井 文則氏 (左)
サクラテック株式会社
代表取締役
博士(工学)
日野原 成輝氏 (右)
アナログ・デバイセズ株式会社
コミュニケーション ソリューション&テクノロジー
フィールド アプリケーション エンジニア

 ミリ波レーダーの応用が広がっている。自動車のAD/ADAS(自律運転/高度運転支援システム)における前方および周囲検知を筆頭に、車内の置き去り検知、高齢者の見守り、バイタル・センシング、ジェスチャー・インターフェース、SLAM(環境地図作成)、侵入検知、非破壊診断などが代表的なアプリケーションとして挙げられる。

 レーダーの周波数帯としては、24GHz、60GHz、77GHz、および79GHzの4つが主流だ。

 このうち準ミリ波とも呼ばれる24GHz帯レーダーは、産業・科学・医療分野に割り当てられたISMバンドを利用するレーダーで、使える帯域は200MHzである。4GHzもの帯域が使える79GHz帯に比べると帯域が狭く、物体の距離分解能は理論値で75cmと粗いが、バンパー素材などの透過性が高いほか、雨や雪にも強いなどの特徴があり、産業用途や車載用途で広く使われている。

 アナログ・デバイセズでは、24GHzレーダー・システムを実現するチップセットを2010年代半ばから市場に提供するとともに、アソシエイト・パートナーによるレーダー・ソリューションの開発を支援してきた。

 横浜市に本社を置くサクラテックもアソシエイト・パートナーの一社だ。「マイクロ波やミリ波を活用した電波イメージングに可能性を感じ、2008年に創業しました」と、代表取締役の酒井文則氏は説明する。

 アナログ・デバイセズのチップセットで構成した同社の24GHzレーダー・モジュール「miRadar® 8」シリーズは、後述するように、1人乗り除雪グレーダ(大型除雪車両)や介護用の見守りシステム(バイタル・センシング)などに採用されている。