日経クロステック Special

コロナ禍によるビジネスの変化に対応 チケッティングサービスのIT基盤をクラウドに転換した「ぴあ」の選択

コンサートや演劇のチケッティングから出版・デジタルメディアまで、幅広い事業を展開するエンタテインメント企業ぴあ。主力のチケッティングサービスをより柔軟なIT基盤で提供するため、オンプレミスからクラウドへの移行を進めている。その取り組みに迫った。

ミッションクリティカルなシステムの
クラウドシフトを進行中

 「感動のライフライン」が未来のエンタテインメントを変えていく――。そんなビジョンを描き、エンタテインメントに関連する様々なサービスを展開している、ぴあ。1972年に映画や演劇、コンサートなどの情報を満載した『月刊ぴあ』を創刊して以来、出版やデジタルメディアをはじめとする「メディア&プロモーションビジネス」、『チケットぴあ』で知られる「チケッティングビジネス」、イベント主催からチケット販売、出版、物販までを360度に展開する「コンテンツビジネス」、興行主やホール等の業務をトータルに支援する「ソリューションビジネス」と、エンタテインメントを軸に事業領域を拡大してきた。

ぴあ
システム局
野崎 匠剛

 2020年7月には、横浜のみなとみらいに1万人を収容するイベント会場「ぴあアリーナMM」をオープン。これにより、「ホール・劇場ビジネス」が新たな事業として加わった。

 同社は、この5つの主要事業によって形成される、ぴあならではの「バリューチェーン」の構築を目指している。

 「コロナ禍以降、エンタテインメントは“不要不急の産業”と言われることが多くなっていますが、水や空気がないと生きられないように、人々の暮らしや人生には感動が欠かせません。エンタテインメント産業の発展を支えることで、その感動を提供し続けるライフラインでありたいという想いを込めています」と語るのは、ぴあ システム局の野崎匠剛氏である。

 5つの主要事業の中で最も規模が大きく、ぴあの基幹事業と言えるのが「チケッティングビジネス」だ。同社は長年、そのサービスを提供するシステムのデータベースをオンプレミスで運用してきたが、現在、2023年1月の稼働を目指してクラウドへの移行を進めている。

 ぴあがクラウドシフトを決断した理由とは何か? 次のページから詳しく紹介する。