医療費の増大は日本を含む世界的な社会課題の一つだ。高齢化が進む日本における医療費は約48兆円に達し、4年連続で過去最高を更新した(2024年度、厚生労働省)。
米国では慢性疾患が大きな問題となっており、中でも糖尿病患者は3800万人以上、予備軍は9800万人に達していると言われている(米CDC)。さらに医療サービスを提供する医療従事者の労働力人口も減少しており、2030年までにグローバルで1100万人が不足するとの試算もある(WHO)。
医療にまつわるこうした課題に対処しながら、人々の健康寿命を延ばす鍵として注目されるのが、エレクトロニクス技術やIT技術を活用した「デジタル・ヘルスケア」だ。
例えば、バイタルや血糖値の連続的なモニタリング、AIによる診断支援や読影支援、手術ロボットの導入を含む治療の高度化などの取り組みを通じて、予防、診断、治療、疾患マネジメントのそれぞれの効率や精度を高める上で、欠かせない革新となっていくだろう。