平成最後の年、2019年がスタートを切った。今年は改元をはじめ、Windows7のサポート終了、さらには有給休暇5日間取得の義務化による就業管理システムや給与システムの見直しなど、システム関連のイベントが非常に多い。そして、10月からは消費増税も控えている。消費税が上がるということは、システム改修の必要性はもちろんだが、そのための経費に対する消費税も上がるということだ。つまり9月末までにシステムを改修し終えて納品しなければ、経費が2%余計に掛かってしまう。まだ決まっていないこともあるものの、のんびりしている暇はない。すぐに検討を開始する必要がある。

増税後は3種類の消費税が混在

株式会社ミロク情報サービス
営業本部 営業推進部 調査・教育グループ
課長
清水 直美

消費税率が10%に引き上げられる際、注意しなければならないのが軽減税率と経過措置だ。軽減税率は、「酒類・外食を除く飲食料品」と「定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞」に適用されるもので、8%に据え置きとなる。また、経過措置は、工事や製造、ソフトウエア開発などの請負契約や賃貸借契約、リース契約などに現在の消費税率が継続して適用されることで、9月末までに契約されたものは、契約終了まで現在の8%となる。

自社のビジネスに軽減税率や経過措置の対象取引がないので関係ないと思うかもしれない。しかし、それは大間違いだ。消費税は、販売側だけでなく購入側も管理する必要があるので、例えばお茶や弁当、手土産の食品などの購入が発生すれば軽減税率での処理が必要となる。つまり、ほぼすべての事業者が対応しなければならない。

しかも、同じ8%でも現在の消費税と10月以降の軽減税率は同じではない。現在の8%の内訳は国税6.3%、地方税1.7%だが、軽減税率の内訳は国税6.24%、地方税1.76%となる。株式会社ミロク情報サービス(MJS) 営業本部 営業推進部 調査・教育グループ 課長 清水直美氏は、「10月以降は10%の消費税と軽減税率の8%、さらに経過措置による8%の、3種類の消費税管理が必要となり、経理業務がますます複雑になります」と警鐘を鳴らす。

2023年のインボイス方式も視野に検討すべき

さらに、2023年にはインボイス方式という証票制度が導入されることが決まっている。これは、課税事業者が発行するインボイスに記載された税額のみが控除できる方式で、軽減税率対象品目がある場合は、請求書に軽減税率の対象品目であることをマークなどで分かるように表示することと、税率ごとに合計した対価の額を記載しなければならない。「2023年だからまだ先と思うかもしれませんが、消費税対応のためのシステム改修を行った後、あらためて対応するとなると費用も手間も倍かかってしまいます。できる限り消費増税と合わせて進めるべきです」と清水氏は語る。

問題は、システム改修にとどまらない。業務がますます複雑になるなか、新しい仕組みに柔軟に対応できない会計システムやERPを使っているとしたら、経理部門の負担がますます過重になってしまう。消費税の計算は細かいうえに間違いが許されないため、増税によって増えた業務を単純に積み増していくだけでは、パンクしかねない。

この課題にどのように対処すべきだろうか。

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