調査で見えた、今選ぶべきサービスとは? 変わる「VPN」のイメージ 最新動向からニーズを読み解く

VPNはもう大企業だけが使うサービスではない

図1 VPN利用企業の業種

図1 VPN利用企業の業種

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初めに、どのような業種の企業がVPNを利用しているかを聞いた(図1)。回答としては「製造業」が最も多く18%となっており、それに続くのが「その他サービス業」の16%、「情報通信業」と「卸売・小売業」の10%であった。

特に製造業でVPN活用が進んでいる背景の1つとしては、本社と各生産拠点の間の密な情報連携が今日の製造業のビジネスにとって重要になっていることが挙げられる。取り交わされるデータも、「設計情報」「新製品情報」など、外部に漏れることが大きな損失となる機密性の高いものが多い。工場内のIT化が進むなか、それらのデータ量は増加傾向にあり、高速でセキュアな通信に対するニーズが高まっていることが想定される。

図2 VPN利用企業の従業員規模

図2 VPN利用企業の従業員規模

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次に、ユーザーの企業規模について質問した(図2)。ここでは「1,000人以上」という回答が全体の1/4を超える25.1%と最多。ただ一方で、2番目に多かったのは「20人〜99人」という回答で20.6%だった。

この結果から、現在は大企業はもちろん、比較的小規模なユーザー企業にも、広くVPNの利活用が浸透していることが明らかになった。


図3 拠点数別でのVPNの利用率

図3 拠点数別でのVPNの利用率

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また、これに関連して、調査では拠点数別でのVPNの利用率についても聞いている。それによると「20拠点以上」で80%、「9~19拠点」では79%、「4~8拠点」で72%が利用していると答える一方、「1拠点」企業においても、実に22%がVPNを利用していることが明らかになっている(図3)。

そもそもVPNは、拠点間接続の用途が前提と考えられてきたため、1拠点企業の22%という数字は意外といえば意外だ。ただ実態として、クラウドサービスへセキュアな閉域網で接続するため、1拠点でもVPNを必要とするケースはあるだろう。様々な規模のユーザー企業が活用し始めるにつれ、利活用の方法自体も多様化していることが推定できる。


「必要な品質を得るために投資をすべき」と考える企業が増加

図4 メインサービス選定理由

図4 メインサービス選定理由

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ここまでが現在のVPNユーザーの概要である。また本調査では、ユーザーが現在利用中のサービスを選んだ際の理由を尋ねることで、現在の企業がVPNに求める要件も明らかにしている(図4)。

一番多かったのが「サービスの性能(速度/帯域等)が高いから」という回答で19.8%。「サービスの品質(安定性や障害の少なさ)が高いから」が13.2%、「高いセキュリティを確保できるから」が10.8%で続いた。回線速度やサービスの可用性、セキュリティは、VPNが必要とされる一般的な理由とも合致する。そのためこの点は順当な結果といえるだろう。


図5 現在メイン利用中のサービス

図5 現在メイン利用中のサービス

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また、ユーザー企業が具体的にどのベンダーの、どんなサービスを採用しているかについても踏み込んで質問した(図5)。その結果、採用しているVPNサービスの提供ベンダーとして、最も多くの企業が挙げたのがNTT東日本であった。サービス別では、「フレッツ・VPN ワイド」(以下、ワイド)、およびその上位サービス「フレッツ・VPN プライオ」(以下、プライオ)を多くのユーザーが挙げている。

ワイドとプライオは、いずれもNTT東日本が運営する閉域網内で仮想的な専用ネットワークによる通信を行うIP-VPN方式のサービス。インターネット回線を利用する「インターネットVPN」に比べて、よりセキュアで低遅延なやり取りが可能な点がユーザーから評価されている。もちろん、NTT東日本ならではの安定性や可用性といった品質も高い。先に紹介した、ユーザーが挙げるサービスの選定要件を高レベルで満たすサービスといっていいだろう。

特にプライオは、最新のIPv6プロトコルの採用により、さらなる高速通信が実現されているほか、回線が混み合っている状況でも優先的に通信が行える「帯域優先機能」をオプションで備えるなど、ミッションクリティカルなデータのやり取りに適した性能を有している点が特長となる。

図6 興味・関心のあるNTT東日本のサービス

図6 興味・関心のあるNTT東日本のサービス

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加えて本調査では、注目するNTT東日本のサービスについても聞いた。そこで最も多く名前が挙がったのもプライオだった(図6)。ハイグレードサービスである以上、ワイドよりも利用価格は上振れする。しかし、現在の企業ではVPNに対する速度やセキュリティなどの要求レベルが高まっており、そのために適切な投資をすべきと考える傾向が強まっていることが、今回の結果からは読み取れた。

またNTT東日本では、VPNの運用を含むICT活用全般のアウトソーシングサービス「まるらくオフィスサービス」を新たに提供開始した。情報システム部門のリソースが逼迫しがちな中小企業にとって、これはうれしいサービスといえるだろう。こうしたサービスの登場も、中小企業のVPN活用ハードルを下げることに一役買っている。

以上、今日のビジネス環境におけるVPNの利用動向について紹介した。この情報を、ぜひ自社の成長につなげるネットワーク環境の整備・拡充に生かしてもらえれば幸いだ。


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