日経ビジネス電子版Special

顧客開拓をアナログからデジタルに。即時対応の効果を実感、わずか2週間で大手企業の取引口座開設へ

泉州電業
名古屋支店
アグリ事業担当課長
北﨑 義春
泉州電業
営業本部付
マネージャー マーケティング担当
中元寺 博久

ロボットケーブル・各種電線の販売で国内トップシェアを誇る泉州電業。
農業用ヒーター線の開発をきっかけにメーカーとしても飛躍を目指す同社は、
MA(マーケティングオートメーション)による“営業活動のデジタル化”で、
新規顧客の拡大にも積極的に挑んでいる。

アナログによる営業に限界を感じる

 2019年11月18日に設立70周年を迎えた泉州電業は、製造や建設、電力供給、通信などに欠かせないロボットケーブル・各種電線を扱う専門商社だ。自社在庫として常時5万種以上ものロボットケーブル・各種電線を管理し、注文に応じてタイムリーに納入する“ジャスト・イン・タイム”の体制が高く評価され、納入実績は国内トップシェアを誇る。国内17拠点を展開するほか、中国・台湾・フィリピン・タイ・ベトナムにも現地法人を置き、グループ売上高は800億円を超える。

 得意先はもちろん、製品を仕入れるメーカーとも強固な関係を結び、特殊な注文に応じてオリジナルのロボットケーブル・各種電線を提供してきた。

 その蓄積の下、泉州電業はメーカーとしても飛躍を目指し、約4年前に自社製品の開発・製造を開始した。薄さわずか30~50㎛(1㎛=0.001㎜)のステンレス薄膜に特殊含浸処理を施した農業用ヒーター線「ABIL(アビル)ヒーター」だ。

 「寒冷地でハウス栽培を行う農家などのために開発した製品です。土に挿して野菜や果物を温めることで、冬場でも生育の促進や収量増などの効果が得られ、暖房コストも抑えられます」と語るのは、同社名古屋支店 アグリ事業担当課長の北﨑義春氏である。

 画期的な製品ではあるが、幅広い業種に様々な製品を提供してきた泉州電業にとっても農業向けは初めての領域であり、営業活動は苦労の連続であった。

 「製品の良さを知っていただくため、幕張メッセ(千葉市)で毎年開催される『農業Week』など、なるべく多くの展示会に出展してお客様と名刺交換をするという地道な営業活動を行ってきました。しかし、せっかく名刺をいただいたのに、きちんと整理せず、営業のマンパワーが不足していることもあって、十分なフォローアップができていないことに限界と悔しさを感じていました」と北﨑氏は語る。

出展イメージ
泉州電業は19年10月9日~11日に幕張メッセで開催された『農業Week』にも「ABILヒーター」を出展。農業関係者など多くの来場者から注目を集めた。
NEXT│アナログの営業活動に限界を感じた泉州電業が取り組んだ施策とは?

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