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1つの成功の周知が組織全体の意識を変える 営業変革を成功に導いた マーケターが行った施策とは

社内にたくさんの名刺があるはずなのに、なかなか商談が増えない──。営業活動でありがちな課題だ。この理由の1つとして挙げられるのが、見込み顧客の一元管理をしていない、無作為なテレアポをしているなど、従来の属人的な営業手法に頼っていることである。マーケティングによって、従来の営業手法から脱却し、効率と成果を格段に向上させたディーエムソリューションズ マーケティング室 リーダーの徳井ちひろ氏に、解決策をアドバイスしてもらった。

効率の悪い営業手法に限界を感じる

 ディーエムソリューションズは、その名の通りDM(ダイレクトメール)の企画、デザイン、印刷や保管、発送などを代行する会社として2004年に設立。その後、Webサイト制作やSEO対策などのデジタルマーケティングに事業領域を広げ、創業からわずか13年で株式上場を果たした成長企業だ。

 成長著しい会社だが、それゆえに、事業規模に見合った体制や仕組み作りが追いつかず、非効率な営業の進め方が大きな課題となっていた。それを現場で痛感したのは、2014年にデジタルマーケティング部門の営業職として入社した徳井ちひろ氏である。

徳井氏
ディーエムソリューションズ株式会社
マーケティング室 リーダー
上級WEB解析士
徳井 ちひろ

 「当時の営業職の役割としては、新規アポイントの獲得から契約までであったため、入社直後は新規のお客様を獲得するテレアポ業務からスタートしました。過去の営業活動やイベントなどで入手した大量の名刺からアポイントを創出する業務だったのですが、どの営業担当者がどこでいただいた名刺なのか、どこまで関係が深まっているお客様なのか、といった情報が全く分からないままアポイントを取るしかない状況でした。これでは効率的に商談に結びつくとは思えませんでした」(徳井氏)

 こうした状況を見て徳井氏は、自分なりに名刺の優先順位付けなどの創意工夫を図り、商談に結びつくアポイントの件数を増やした。その結果、入社1年目に歴代の新卒営業担当者でナンバーワン、2年目には新規営業のトップセールスになるなど、華々しい成果を上げる。

 その実績を高く評価した会社は、徳井氏をマーケティング担当に任命。たった1人のチームから全社の“営業変革”を推し進めることになった。

 自らの成功体験を基に営業担当者たちの意識を変え、非効率な営業活動を、もっと実りあるものにすることを目指したのである。

NEXT/非効率な営業活動を改善すべく徳井氏が行った取り組みとは?

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