転換期を迎えた企業の人財育成
学びの“ニューノーマル”を展望する

動画コンテンツと
LMSの活用で自律的な学びを促す

──一方的な詰め込み学習や画一的な教育になりがちというイメージのあったオンライン研修ですが、そうならないような様々な創意工夫が始まっているのですね。今後さらに、受講者や企業の学びのニーズを的確に捉え、成果を上げて いくための取り組みについて教えてください。

LMS(教育管理システム)

土橋 個人の学びを可視化し、組織がその進捗や成果を管理するものとして、LMS(Learning Management System=教育管理システム)があります。当社では今回新しいLMSを構築し、KDDIをはじめ、グループ企業に順次展開しているところです。大きく変わったのは、動画コンテンツを扱えるようになった点と学習履歴を一元的に管理できるようになった点です。コンテンツライブラリーとして、サイコム・ブレインズさんの「ビジネスマスターズ®(Business Masters)」を採用し、バーチャル研修の事前学習や関心分野の学習などに活用してもらっています。誰が何を学んだかといったデータは随時LMSに上がってくるので、今後はそれをもとに各個人に適切な学習コンテンツを提供できるよう整備を進めています。

仕事力を磨くための動画見放題サービス「ビジネスマスターズ®」を動画で紹介

西田 今回KDDIラーニング様に導入していただいた「ビジネスマスターズ®」は、当社が今年の4月にリリースした動画のサブスクリプションサービスです。ビジネスに必須の知識・スキルから、ビジネスの最新ニュースやトレンドまで、人気講師によるレクチャーやドラマで楽しみながら学べる動画を1800本以上ラインナップしています。動画の形式も様々で、企業研修で評価の高い講師陣や各界の有識者による講義動画の他に、1テーマあたり約5分で完結する、いわゆるマイクロラーニング型の動画も数多くあり、忙しいビジネスパーソンでも手軽に学べるのが特長です。実際、テキストよりも動画の方が見る側も作る側も効率がいいんですよね。短時間で作れるし見られるわけですから、テーマや対象を絞ったコンテンツも作成しやすいし、効率的に組み合わせて学ぶことも自在。動画で学ぶというのは、今の時代に合った学習方法だと思います。

土橋 KDDIグループ社内でも、若手はもちろん、中堅・ベテラン社員にも動画は好意的に受け入れられていますね。動画によるマイクロラーニングなら空いた時間を有意義に使えるうえ、理解のスピードも速い。自律的な学びを深めていくには非常に有効なツールだと実感しています。

西田 これも、ただクオリティの高い動画を並べればいいというものではなく、社員が学びやすいようにモジュール化していく必要があります。そのためにはやはりLMSを活用することが望ましい。人財育成上の課題や目標に合わせて学習スケジュールを立てたり、その進捗状況をモニターして次のステップを提案したりといった使い方ができるのは、やはりLMSの強み。LMSをうまく活用して、企業のイニシアティブと個人の自律性をバランスよく調整できれば、研修そのものが社員のモチベーションアップに、ひいては企業利益にもつながるはずです。

オンライン+集合研修の
ブレンデッドラーニングが主流に

──バーチャル研修や動画による学習、LMSの活用などオンラインでできることは増えてきましたが、今後もこの流れは続いていくのでしょうか。

宿泊研修施設「LINK FOREST(リンクフォレスト)」を動画で紹介

土橋 オンライン研修の有効性、利便性はかなり浸透してきているので、コロナ終息後もその流れは止まらないだろうと見ています。ただし、オンラインだけではやはり限界があります。受講者同士がお互いにコミュニケーションをとりながら切磋琢磨しあうような環境は、リアルでこそ生まれるもの。五感を使った研修や交流が行えるのが、集合研修の魅力だと思うのです。

ハイブリッド型研修の例(営業社員対象)

西田 知識をインプットするような研修はオンラインで、交流の刺激を求める場は集合研修で、というブレンデッドラーニングが今後は主流になっていくでしょうね。当社ではこれを「ハイブリッド型研修」と呼んでいます。オンライン研修はたしかに便利ですが、本来の研修はもっとインタラクティブなもの。みんなでアイディアを出し合い、ときには体を動かすようなことも必要なんです。それも1日だけじゃなく、2~3日合宿して食事や宴を一緒に楽しむという集合研修の中でこそ、出会いや気づき、連帯感や高揚感が生まれる。そうした“リアルに集まる”ことの価値が、今改めて見直されてきているのだと思います。その意味で、KDDIラーニングさんの「LINK FOREST」の役割は非常に大きい。

──「LINK FOREST」は、現在どのように活用されているのですか。

土橋 今は、オンライン研修のスタジオとして使用しています。オンライン環境でも質の高い研修をご提供できるよう、機材やテクニカルスタッフを備え、チャットでの質問回答などを行うアシスタントも同席して、講師をサポートするのが主な役割ですね。また、もうひとつの活用としては、企業さんへの施設貸し出しも行っています。実際に「LINK FOREST」を利用されたお客様からは、「緑豊かで落ち着いて学べる環境」「いろいろなコンセプトのコミュニケーションスペースが多く社員同士の絆を深めるのに最適」といったお褒めの言葉をいただいております。こうしたお声に応えるためにも、「LINK FOREST」の魅力をもっと高めていくとともに、研修についてはオンラインとオフラインのそれぞれの良いところを活かすようなブレンド型の研修メニューを今後提供していく予定です。

西田 「LINK FOREST」は私も何度か訪れていますが、都心から少し離れただけで非日常モードに入っていける環境がすばらしい。理想の学びの場だと感じました。オンライン研修やリモートワークが当たり前になった今、“リアルに集まる”機会は貴重なものとなりつつあります。その限られた場をどう活用し、そこにどんな意義を見いだせるかが、今後の人財育成や組織開発の鍵となっていくのではないでしょうか。

以下の動画ではバーチャル研修、オンライン・オフラインを組み合わせたハイブリッド型研修について、自社で実施する際のプログラムの作り方、効果を高めるための実践的なノウハウなどを動画で伝授。本対談で登場した「ビジネスマスターズ®」「LINK FOREST」についても詳しく解説する。

5分でわかる!教育研修のデジタル化

コロナ禍で加速する新しい学びのスタイル。バーチャル研修や動画ライブラリーを採り入れることで、企業研修はどう変わるのか。それぞれのメリットと組み合わせのコツを紹介!

オンラインでここまでできる!バーチャル研修実践ノウハウ公開

グループ演習やロープレなどをオンラインで行えるバーチャル研修。研修の効果を高めるためには準備が必要だ。そのポイントを5つに分けて実践的にアドバイスする

オンライン・オフラインのハイブリッド型研修プログラムの作り方

より効率的・効果的な社員教育を実現できるハイブリッド型研修。ここでは「営業社員のコミュニケーションスキル強化」を例に、実践的なプログラムの設計方法を公開!

五感を刺激する学びの場 LINK FOREST

集合研修は、どこで学ぶかが重要。都心からほど近く、日常の喧騒から離れて学びに集中できる「LINK FOREST」は、日帰り研修にも宿泊研修にも理想の学習環境を提供する

人材育成を変革する マイクロラーニングの活用法

ジョブ型雇用や社員教育の個別化に対応する学習手法として注目されるマイクロラーニング。その有効性と活用法、教材設計のポイントについて詳しく解説する

自律学習を促進する見放題動画サービス ビジネスマスターズ®

約2000本のビジネス動画を定額視聴できる「ビジネスマスターズ®」。多彩な動画ライブラリーと充実の学習支援機能で、社員の自律的な学びをサポートする

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