2020年2月、大規模物流施設の次世代のあり方を示すプロジェクトが起工した。日本GLPの「GLP ALFALINK相模原」だ。「創造連鎖する物流プラットフォーム」を掲げる。地元相模原市を拠点とする総合物流企業ギオンは、同施設に設けられる「3温度帯倉庫」への入居を決めた。同社の園義久会長に入居の狙いを聞くと共に、「GLP ALFALINK相模原」の先進性を探った。

「GLP ALFALINK相模原」の外観完成イメージ
全4棟からなる超巨大物流プラットフォームである「GLP ALFALINK相模原」の第1号物件。手前の建物が、「GLP ALFALINK 相模原Ⅰ」。「創造連鎖する物流プラットフォーム」を掲げ、これまでにない価値や事業をつくりだす、ビジネスを進化させる拠点に。右の写真は、「GLP ALFALINK相模原」の2020年7月現在の様子。

「創造連鎖」のコンセプトに賛同
冷凍・冷蔵・常温の3温度帯拠点として自社ネットワークの効率向上を狙う

「GLP ALFALINK相模原」は、圏央道「相模原愛川IC」から約4km、「相模原IC」から約7kmに位置している。関東エリアのゲートウェイであり、中部や関西方面にアクセスできる交通の要衝にある。

 プロジェクトでは約30万平方メートルの敷地に4棟の施設を建設する。その延べ床面積は約65万平方メートル(東京ドーム約14個分に相当)にもなる。2020年2月に着工して2021年8月に竣工予定の「GLP ALFALINK相模原Ⅰ」を皮切りに、最終的に2024年にかけてすべての施設を竣工させる計画だ。また敷地の中央エリアにはリング状にデザインされた共用施設棟を設け、レストランやコンビニ、カンファレンスルーム、託児所など施設で働く人たちに快適な環境を提供する。

 日本GLPは、2009年の設立以来、常に先進的なテーマを掲げて物流改革をリードする施設を開発してきた。汎用性の高いスペックの追求、免震構造の採用などBCP面の強化、アメニティ充実など就労環境の快適性向上に加え、自動化・省人化に向けたソフト・ハード両面からのソリューション提供にも取り組んできた。そしてこの度、効率化・最適化のさらにその先にある、今までにない価値を提供するために誕生したのが新ブランド「ALFALINK」である。「ALFALINK」では、一連の成果を踏まえた上で、「創造連鎖」をコンセプトとしている。「GLP ALFALINK相模原」は、その第1号物件になる。

 具体的には「Open Hub」「Integrated Chain」「Shared Solution」の3つのキーワードを掲げ、物流施設がコストセンターから、ビジネスの機会を創造するプロフィットセンターになることを目指している。

 この考え方に共鳴し、「GLP ALFALINK相模原Ⅰ」に設けられる3温度帯倉庫(約3万平方メートル)への入居を決めたのが、循環型総合物流企業のギオンだ。同社はコールドチェーン物流にも注力しており、冷凍・冷蔵・常温の3温度帯に対応した拠点として利用する計画でいる。

 入居を決めた理由についてギオンの園義久会長は、「まずALFALINKの考え方に共鳴しました。物流施設に関係業者や地元企業などが集え、新たな価値を創造できる機能を備えるとのプランへの協力は、ギオンを育ててくれた相模原の人たちへの恩返しにもなっていきます」と語る。

ギオン代表取締役会長の園義久氏

 ちなみに園会長は、近代史を学び、太平洋戦争における日本の敗戦が、「ロジスティクス戦略の欠如」にあったと確信して運輸業の起業を決意した。東京と関西を結ぶ要所である相模原での起業と競争力の確保、そして地元への貢献は、まさに一生を懸けた取り組みであり、「GLP ALFALINK相模原」への入居は、その思いをさらに強くするものにもなったという。

 もちろんギオンとしての事業強化に向けた狙いもある。同社は神奈川県下に20の物流拠点を有しているが、「これらのリソースを結ぶ核としてALFALINKを活用することで、さらなる物流の効率化や組織強化を通じて持続的な競争優位を確立したいと考えています」と語る。(園会長)

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