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【サテライトオフィスガイド 特別インタビュー】総務省 箕浦龍一氏に聞く 出社か在宅勤務かを迫る誤った働き方改革では新しい時代に対応できない

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大による社会変化は、災害対策を中心にBCP(事業継続計画)を策定してきた企業の姿勢を問い直すものとなり、働き方改革の観点から注目されていたリモートワークへの視線も改まっている。働き方の大きな変革期とも言える今、企業はどのようにして次の一手を打つべきか。オフィス改革を中心とする働き方改革を実践し、数々の成果を上げてきた総務省の箕浦龍一氏に聞いた。

これまでの働き方改革は
本質を見失っていた

箕浦 氏
総務省
行政評価局総務課長
箕浦 龍一
1991年総理府(現内閣府)入府。ワークプレイス改革やワークスタイル変革を推進。オフィス改革中心の働き方改革の取り組みが、人事院総裁賞を受賞。中央省庁初となる自治体との短期交換留学の実践など、次世代の人材育成にも積極的に取り組む。

 2019年4月に「働き方改革関連法」が施行されたことを受け、多くの企業が勤務時間の短縮や生産性の向上を図ってきた。しかし、そうした取り組みは働き方改革の本質ではないと、総務省の箕浦龍一氏は指摘する。

 「本来の働き方改革が目指しているのは、経営面の問題解決です。具体的には、従業員が自分自身の価値を向上させること、そして、企業が仕事や業務、組織の価値を向上させることです。このまま勤務時間の短縮だけを進めても、従業員からは働く機会が奪われ、企業は競争力を失い、誰も幸せになれません」

 価値の向上とは、これまでオフィス改革を中心とした総務省の働き方改革の推進を担ってきた箕浦氏が、活動の中で巡り合ったキーワードだという。

 「働く人の価値と働き方改革の価値、その両者が一致していないと、組織はうまくいきません。裏を返せば、目線がそろっていれば、その改革はうまくいくということです」

 そうした価値よりも時短や生産性が注目される中で起きたのが、COVID-19の感染拡大だった。

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