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海外ビジネスの成長を支える情報基盤 グローバルで最適化されたIT投資を目指す みずほ銀行の選択

多彩な金融ビジネスを、国内のみならず、グローバルに展開するみずほ銀行。各地域のビジネスを支えるITシステムを、いかに効率よく、全体最適化された形で構築するかということも、グローバルビジネスの成長に大きく影響する。そこでみずほ銀行は、マニュアルで管理していた従来の手法を刷新し、IT投資管理のための最先端プラットフォームを導入した。

コスト構造改革の一環として
IT投資の全体最適化に取り組む

 みずほフィナンシャルグループの中核として、リテール(個人向け)、コーポレート(法人向け)をはじめとする、高度で多彩な金融サービスを提供するみずほ銀行。サービス領域が広範囲にわたるだけでなく、それを提供するエリアもグローバルに広がっている。

 海外における法人向けビジネスを担当するのは、グローバルコーポレート部門である。同部門の管理部署であるグローバルコーポレート業務部 予算管理チーム 調査役の江城将史氏は、「米州、欧州、東アジア、アジア・オセアニアの4つの地域に地域本部を置き、現地に進出する日系企業や、現地企業、その他のグローバル企業などに、様々な金融サービスを提供しています。国・地域ごとに設けた拠点は、駐在員事務所なども含めると86拠点に上ります」と説明する。

 グローバルコーポレート業務部の役割は、各海外拠点による法人向けビジネスの成長戦略を立案・推進し、海外事業の成長およびみずほ全体の成長につなげることにある。

江城 氏
株式会社みずほ銀行
グローバルコーポレート業務部
予算管理チーム
調査役
江城将史
2010年、みずほ銀行入行。国内外の支店勤務を経て、15年より現職。海外基盤システム刷新のプロジェクトマネジメントを経験したのち、現在はグローバルコーポレート部門の事業戦略に基づく投資戦略・計画の策定、投資・経費管理業務に従事。

 「みずほフィナンシャルグループは、2019年度から新たな5カ年経営計画を進めており、その中で、みずほ銀行のグローバルコーポレート部門は、『現行事業の強化』『新たな成長領域の拡大』『コスト構造改革』などの重点戦略を掲げています。私が所属する予算管理チームはコスト構造改革を主に担っており、各海外拠点における収益や経費の他、ITシステムの開発・導入を含む投資の管理も行っています」と江城氏は語る。

 コスト構造改革に取り組むに当たって、予算管理チームは経費や投資の管理の仕組みの抜本的な見直しを行ってきた。従来の管理の仕方では、作業効率が悪いだけでなく、リアルタイムな状況の変化や全体像が見えにくいというのが、その理由であった。

 「従来の管理方法は、各海外拠点がエクセルで作成した経費・投資などの報告をメールで受け取り、まとめるというものでした。しかし、これでは時間や手間がかかりますし、情報がリアルタイムに更新されないので、現況とのずれが生じやすくなります」(江城氏)

 そして何より、拠点ごとの状況は個別に把握できても、グローバル全体としての状況が俯瞰しにくいことが大きな課題であった。