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いつでも、どこでも働ける環境は「10年前」に実現 時代の先を行くネットワンシステムズ

インターネットの黎明期から、ネットワークシステムの構築や高付加価値サービスの提供を行ってきたネットワンシステムズ(以下、ネットワン)。2010年には「いつでも、どこでも働ける環境」を整備するなど、社内業務のデジタル化においても世の中の動きを10年先取りしてきた。その経験を基に、さらなるDX(デジタルトランスフォーメーション)に挑もうとしているネットワンの想いについて、同社の杉山雄一郎氏に、ServiceNow Japanの山下一将氏が聞いた。
※2021年3月22日時点の取材内容および肩書になります。

10年前から始めたDXを
さらに進化させていく

山下:ネットワンは、インターネットの商用サービスが始まる以前からネットワークシステムの構築に携わってこられました。この分野においては、日本の先駆者と言えるのではないでしょうか。

杉山 氏
ネットワンシステムズ株式会社
管理本部 理事 副本部長 兼
管理本部 情報企画室長
杉山 雄一郎
1992年ネットワンシステムズに入社。通信事業者セグメントにて営業本部長を務め、2013年より経営企画グループ参事に就任し、14年から経営企画本部経営企画室長を兼務する。19年に管理本部 理事 副本部長兼管理本部情報企画室長、最高情報責任者(CIO)に就任し現在に至る。

杉山:ありがとうございます。ネットワンは1988年に設立され、インターネットの黎明期には大学や研究機関といった学術系機関のネットワーク構築をサポートしました。商用のインターネットサービスが開始されてからは、通信事業者、民間企業、公共機関など、数多くのお客様のネットワークを構築し、日本のインターネット普及を陰ながら支えてきました。おかげさまで、現在も幅広い分野、業種のお客様のデジタル化やシステム化を支援させていただいております。

山下:最近ではDXの推進や、コロナ禍による“働き方改革”の加速など、世の中におけるデジタル化の動きは一段と活発化していますが、ネットワンに寄せられる相談や提供するソリューションの内容にも変化は表れていますか。

杉山:当社はもともとネットワークシステムの構築に強みを持っていますが、10年ほど前からサーバーやストレージといったハードウェアにも提供する製品の幅を広げ、ここ5~6年はクラウドにも対応しています。業務やサービスの特徴に合わせてシステムを柔軟に構築したいというお客様の要望に応え、ネットワークを軸とするITインフラ全般に守備範囲を広げています。

山下 氏
ServiceNow Japan合同会社
執行役員 第一営業本部 統括本部長
山下 一将
日系ITベンダーを経て、2009年に日本ヒューレット・パッカードに入社し、ソフトウェア事業部にて営業本部長を経験。16年3月にServiceNow Japanに入社し営業部隊のリードに従事し、18年1月より執行役員に就任。日本市場での「働き方改革」や「デジタルイノベーション」を推進。

山下:なるほど。ITインフラだけでなく、それを円滑に運用するためのアプリケーションまでカバーしているのもネットワンの特徴ですね。

 ところで、昨今のようにDXが叫ばれる10年も前から、ネットワンはいち早く働き方改革に取り組んでこられたとうかがっています。どんな目的で始めたのでしょうか。

杉山:当社が強みとするネットワーク技術を駆使すれば、「いつでも、どこでも働ける」環境が整えられるのではないか、と考えたのがそもそものきっかけです。今では当たり前の技術になっていますが、当時としては画期的だったVDI(仮想化デスクトップインフラ)を取り入れ、どこにいても社内のパソコンで仕事をするのと同じ環境がセキュアに再現できる仕組みを整えました。

 この時点では在宅勤務は念頭になく、出社できないときや、外出中でも、会社にいるのと同じように働けることを目指したのですが、この仕組みが整っていたことで、新型コロナウイルス感染症拡大後の在宅勤務にもスムーズに移行できたと思っています。

山下:それから10年の経験を踏まえて、ネットワンはDXをより進化させようとしているそうですね。今や、働く場所はオフィスだけではなく、在宅勤務やリモートワークが当たり前となりました。その結果、出退勤の打刻管理に頭を悩ます企業が多いようですが、ネットワンではどんな取り組みをしているのか、詳しく教えてください。