日経ビジネス電子版 Special

NTTコミュニケーションズとServiceNowがDXで目指すもの 人・企業・社会の価値をつなぎなおすことで日本の競争力はさらに高まる

社会の変容とともに情報通信企業に求められる役割やサービスが変化する中、通信手段の担い手としてだけでなく、企業や社会のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援するパートナーとして存在感を高めているNTTコミュニケーションズ。「Re-connect X」(リ・コネクトX)という新たな事業ビジョンを掲げる同社の想いについて、菅原英宗代表取締役副社長にServiceNow Japanの村瀬将思社長が聞いた。

コロナ禍で通信量が急増
求められるネットワーク運用の効率化

村瀬

 コロナ禍で人々の働き方は大きく変わり、通信の重要性もますます高まっているのではないかと思います。実際、通信の利用状況はどのように推移しているのでしょうか。

菅原
菅原 氏
NTTコミュニケーションズ株式会社
代表取締役副社長
菅原 英宗
1987年日本電信電話株式会社入社。2016年NTTコミュニケーションズ株式会社取締役、2018年NTTコムソリューションズ株式会社代表取締役社長、2019年NTTコミュニケーションズ株式会社代表取締役常務取締役を経て、2020年6月より現職。

 ご想像の通り、コロナ前に比べると通信量は急激に増えています。当社が提供する「OCN」(インターネット接続サービス)の状況だけを見ても、新型コロナウイルスの感染拡大が本格化する2020年2月25日週を基準とした場合、最初の緊急事態宣言が発出された2020年4月13日週には、通信量が最大40%も増加しました。

 その後、増加、減少を繰り返しながらも右肩上がりで通信量は伸びており、2021年5月10日週には平均60%増となりました。ピーク時には80%を超えることもあります。

 注目したいのは、ビジネス利用が多い日中だけではなく、夜間の通信量も多くなっていることです。夜も家にいる時間が長くなり、動画やライブ配信の視聴、リモート学習などをする人が増えていることをうかがわせます。通信事業者としては、通信量が増えると、限られたネットワーク資源をどうやりくりするかが問題となります。

 この問題に対処するため、総務省は当社をはじめとする通信事業者やコンテンツ事業者を集めた議論の場を設けており、通信量を押し上げそうなイベント情報を事前に共有し、経路を分散させて通信の逼迫を回避するなど、社会全体で有限であるネットワーク資源を有効に分け合うといった動きが広がろうとしています。

村瀬
村瀬 氏
ServiceNow Japan 合同会社
執行役員社長
村瀬 将思
1993年TKC入社、2000年iGATE Global Solutions Limited入社、09年日本HPにHPSW、PS事業本部本部長として入社。12年itSMF Japan理事に就任。14年日本HPのHPSW事業統括執行役員に就任。16年1月より現職。

 非常に興味深い動きですね。ネットワークとコンテンツという異業種の立場であっても、最終的なサービスの提供先(エンドユーザー)は共通しているわけですから、共に手を携えて限られた資源を有効に分け合おうというのは建設的な取り組みだと思います。

 これからのデジタル世界は、異業種同士がサービスでつながり、エンドユーザーに対してサービスを提供し、エンドユーザー視点でサービス管理が行われていくと考えられます。

 私たちServiceNowは、Service Integration & Management(サービス統合管理、SIAM)という概念に基づき、「エンド・トゥ・エンドのバリューチェーン」をサービスとして管理するソリューションを提供していますが、この考え方は、業種をまたがるネットワーク資源のシェアリングや有効活用にも役立つはずです。

菅原

 そうですね。通信事業者同士による連携はもちろん、通信事業者とコンテンツ事業者といった異業種間での連携もこれからますます重要になってくると思います。また、増え続ける通信量にどう対処していくのかという問題があります。これまでもPCのセキュリティアップデートなどによって、一時的に通信量が急増するケースはありましたが、ライブ配信などの視聴数が増えると、通信量がますます急変動する恐れがあります。それをいかに早く察知し、十分な容量を確保して通信品質を安定させるかということは、これまで以上に重要な課題となってくるでしょう。

村瀬

 そのためには、ネットワークの状況を常に監視し、変化が起これば迅速に最適化できる運用基盤の高度化が不可欠ですね。ServiceNowなら監視から問題発見、リカバリーに至るまでの運用プロセスをエンド・トゥ・エンドで自動処理することができますので、この課題も解決できるのではないかと思います。

菅原

 まさにその通りですね。後ほどServiceNowを駆使した当社の活用事例もご紹介させていただきます。