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協和エクシオ舩橋哲也社長が語る 変化の時代にこそ求められるトップが先導するDX

「社会を繋ぐエンジニアリングをすべての未来へ~Engineering for Fusion~」を掲げ、通信キャリア、都市インフラ、システムソリューションの3つの領域で事業を展開する協和エクシオ。社会課題解決に貢献するためトップが先導するDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みについて、舩橋哲也代表取締役社長に、ServiceNow Japanの村瀬将思執行役員社長が聞いた。

都市開発とシステムソリューションを
新たな事業の柱に育てる

村瀬:本日はよろしくお願いします。舩橋社長とは長いお付き合いをさせていただいておりますが、改めていろいろと話をおうかがいできればと思っております。まずは、貴社の事業変革についてお尋ねしたいと思います。協和エクシオは、通信インフラ設備の構築・保守を主な事業とされてきましたが、2021年5月に発表された「2030ビジョン」と、その前半に当たる2021~2025年度の中期経営計画で、システムソリューションビジネスを拡大していく方針を掲げています。その狙いについてお聞かせください。

舩橋 氏
株式会社協和エクシオ
代表取締役社長
舩橋 哲也
1982年日本電信電話公社(現NTT)入社。2010年NTTコミュニケーションズ取締役カスタマサービス部長、14年同社副社長に就任。18年、協和エクシオ代表取締役副社長に就任。19年6月より現職。

舩橋:ありがとうございます。村瀬さんからご紹介いただいたように、協和エクシオは1954年の創業以来、固定電話網や光回線、モバイルネットワークといった通信インフラ設備の工事や建設を生業としてきました。

 その67年に及ぶ歴史の中で、通信建設事業に必要な周辺技術である土木、電気・電力、ソフトウェアなどのエンジニアリング力を培ってまいりました。これらの技術を活用しながら、今後どのように成長を遂げていくかという道筋を描いたのが「2030ビジョン」です。会社の将来を担う若手も含めた多数の社員が議論を重ね、「エクシオが2030年に目指す4つの社会(カーボンニュートラルな社会、健康で生き生き暮らせるスマート社会、グローバルで多様性を享受する社会、貧困・格差が解消される社会)」を中心に2年がかりでまとめ上げました。

 社会課題の解決に貢献するという使命の下、電気・土木などの技術を生かした「都市インフラ」、ソフトウェア開発のケーパビリティが発揮できる「システムソリューション」の事業を拡大し、2030年度には、通信キャリア、都市インフラ、システムソリューションの各事業の売上高比率をそれぞれ3分の1ずつにしたいと思っています。

村瀬:なるほど。システムソリューション事業における協和エクシオの強みは何でしょうか。

舩橋:長年にわたる通信建設の受注によって、膨大な工事現場のデータを持っていることです。これを生かして現場のリアルな空間をバーチャルに再現するデジタルツイン環境を構築し、AIなどの最新テクノロジーを駆使しながら事業を飛躍的に拡大させます。自社の技術だけでなく、ServiceNowなど外部で開発されたソリューションも積極的に取り入れ、オープンイノベーションによって社会課題解決への貢献というテーマを追求します。

村瀬:「2030ビジョン」の策定に若手社員の方々も参加されたというのは、非常に素晴らしいことですね。会社のビジョンを描くというのは、「こんな会社で働きたい」という若い社員たちの理想を自らの手で作り上げることでもあります。

 私は常々、ServiceNowの日本の社員に向けて「奇跡的なほどやりがいのある仕事をしよう」と呼び掛けています。人や社会に貢献する仕事ほど、やりがいのあるものはありません。協和エクシオは、まさにそんな仕事を、社員の皆さんが能動的に作り出そうとしている点が素晴らしいと思います。

協和エクシオが2030年に目指すポートフォリオ

協和エクシオが2030年に目指すポートフォリオ
協和エクシオは、社会課題の解決に貢献するという使命の下、2030年度までに「都市インフラ」「システムソリューション」の売上高比率を増やし、景気や社会情勢に左右されない強固な経営基盤を目指す