日経ビジネス電子版 Special

未来研究2025/アフターコロナの暮らしとインターネット テレワークの真価を引き出す企業ネットワークの条件とは

コロナ禍によって、ビジネスや暮らしのオンライン化が加速した。アフターコロナの世界でインターネットはどう進化するのか、3回シリーズで解き明かす。第1回は、多様化する働き方に対応する企業のネットワーク環境をテーマに、NECネクサソリューションズ 代表取締役 執行役員社長の木下孝彦氏と、アルテリア・ネットワークス 取締役 専務執行役員CCOの有田大助氏が語り合った。(文中敬称略)

テレワーク環境は
これからの企業の必須装備

有田氏
アルテリア・ネットワークス
取締役 専務執行役員CCO
有田 大助

有田 コロナ禍の影響により企業のテレワーク導入が進み、実際にテレワークのメリットを実感したことで、積極的に活用するようになりました。

 当社はインターネットの黎明期から企業のネットワークインフラを提供してきており、大容量ネットワークの構築と運用で培った技術をベースとした各種サービスで企業ニーズに応えていますが、テレワークの普及とともにお客様のニーズも増えていると実感しています。

木下 コロナ禍を契機に段階的に電子化を進める企業も多くみられました。アフターコロナに向けても、ネットワークの容量を増やしたり、家庭のラストワンマイルの回線品質、セキュリティの改善を進めている企業もあります。

木下氏
NECネクサソリューションズ
代表取締役 執行役員社長
木下 孝彦

 例えばコールセンターなど、社内のデータを社外から参照する業務では、しっかりしたセキュリティ対策が必要になります。そのためコロナ禍でも、一部の業務部門の社員は出勤をしなくてはいけない状況でした。これらの領域のテレワーク対応は社員個人に任せるのは難しく、企業として体制を整える必要があります。そのためなかなか整備が進まず、現在も作業途中という企業が少なくありません。

有田 テレワーク環境を整えるに当たり、企業が留意する点は大きく3つあります。まずはセキュリティです。情報漏洩等を含めて、セキュリティに関するトラブルが即発的に起きるリスクが生じています。

 次に利用者のストレス。ウェブ会議をはじめとしたオンラインコミュニケーションが普及しましたが、利用環境が整っていない企業では、ワーカーに与えるストレスが増加しています。テレワークが常態化する中で、お客様へ与えるストレスがビジネスを阻害するということもあり得るため、ストレスなく使えることが大切です。

 最後に人材の確保。これらのテレワーク環境が整っていない企業には、優秀な人材が集まらない事態になっています。つまりこれからの企業にとって、テレワークに対応したネットワーク環境は事業成長のためにも不可欠な装備ということです。