戦略1
支出から利益を生み出す経営手法
〜なぜCoupaの導入で間接材コストを削減できるのか〜

―利益の観点から、日本企業における支出管理の課題についてお聞きかせください

小関 利益を増やすために、まず着手すべきは、売上や経営戦略に直接関わらない間接材のコスト削減であることは自明です。多くの日本企業も間接材のコスト削減に取り組んでいます。問題は、組織的な観点が抜け落ちている点です。間接材に含まれる資材は幅広く、オフィス用品なども該当するため、全体像の把握が難しく、いわゆる“ぞうきんを絞るように”節約するなど社員個人のがんばりに依存しているのが現状でしょう。

また、間接材の発注は部門ごとに行われるケースが多いことも、支出管理を複雑化します。さらに、発注プロセスがバラバラになることで、一括購入のメリットも享受できず、在庫管理の徹底も難しくなるため無駄なコストがかかりやすくなります。間接材コストの削減に向けて、基本となるのが可視化です。しかし、社員が購入するボールペン1本まで可視化するのは、人手では難しい。組織的観点に加え、テクノロジーの活用も必要です。

KPMGコンサルティング株式会社
執行役員 オペレーションストラテジー統轄パートナー/KPMG Japan Supply Chain Advisory Leadership(KPMG Japan SCALe)リードパートナー
坂田 英寛 氏

坂田 間接材コスト削減がもたらす経営へのインパクトは、非常に大きいということも再認識する必要があるでしょう。間接材は企業の総コストのうち10%程度を占めるといわれています。1兆円規模の企業であれば、1000億円が間接材コストとなり、その10%を削減できれば100億円の利益創出につながります。100億円の利益創出には、どれだけの売上拡大を必要とするのかを考えれば、その効果はとても大きいといえるのではないでしょうか。

確かに、これまではグローバルでの間接材コストの可視化は、実現が難しいテーマでした。日本企業に限らず、海外企業でも同様です。しかし、テクノロジーの進化は、できなかったことを可能にします。

Coupa株式会社
代表取締役社長
小関 貴志 氏

小関 クラウドベースBSM(Business Spend Management:ビジネス支出管理)プラットフォーム「Coupa」は、間接材コストの可視化を実現し、その導入効果として平均10%の間接材コスト削減の実績を有しています。Coupaは、メールのように全社員が利用することで、「いつ、どこで、何が、どこから、どれだけ買われているか」といった支出に関するあらゆる活動を可視化・管理できるプラットフォームです。導入企業にはP&G、ユニリーバなど著名な企業が名を連ねています。Fortune 100企業の70%がCoupaを導入、日本国内でも100社以上の企業がCoupaを導入しています。2018年4月にCoupaの日本法人も立ち上がり、日本企業の導入も進んでいます。

国内外で約400の拠点を持つある大手企業では、従来事務用品や工具などの間接材をグループ企業ごとに購入していました。Coupa導入により世界中で使用する間接材の一括購入を実現することで、紙ベースの作業が減少し事務作業を約4割削減、拠点によっては調達コストを数十%削減できました。

世界に目を向けると、CRM領域をリードするSalesforceは、Coupaによりグローバル調達プロセスを刷新し、マニュアル業務を自動化した結果、対応可能な支出合計の80%をプラットフォームで管理しています。米国の高齢者向けヘルスケアサービスを提供するAvalonは、Coupaにより購買・調達業務のペーパーレス化を図り数百万ドルを削減、工業用梱包資材分野の世界的リーダーである米国のGreifは97%の間接的な支出をCoupaで実行することで1年間に350万ドルを削減など、支出の可視化がいかに経営に貢献するかは、Coupaの導入効果からも見えてきます。

戦略2
間接材コスト削減は組織で取り組むべき
〜グローバルで設置が進むCPO(最高調達責任者)とは〜

―日本企業が間接材コスト削減に組織として取り組むためのポイントを教えてください

坂田 私は、KPMGコンサルティングでサプライチェーンや企業の購買・調達領域の担当パートナーとして活動しています。間接材に関して、日本企業と海外企業との大きな違いの1つは、購買・調達のすべてに責任を負うCPO(Chief Procurement Officer:最高調達責任者)設置の有無です。グローバルでは、多くの企業がCPOを設置しており、その役割も広く知られています。日本企業ではCPOに対する認識もまだこれからという状況です。大事なのは、CPOの設置ではなく、組織的に取り組む体制づくりです。日本企業において、各部門が間接材を発注している場合、間接材コストに対して誰が責任を持つのかが曖昧になります。間接材コスト削減では可視化とともに、間接材に関して全体を統括する責任者の存在は重要なポイントとなります。

小関 今のお話に関連するのですが、最近、お客様との会話の中で、間接材の購買部門における業務報告を行うレポートラインを変更したとお聞きしました。各国の間接材の購買部門担当者がそれぞれの上司にレポートしていたものを、日本本社に集中するプロセスに変えることで、グローバルで一元的な間接材管理に向けて一歩を踏み出したとのことでした。Coupaの真価を最大限に発揮させるためには、組織変更も合わせて行うことが必要です。特に、グローバルの間接材管理では、CPOを立ててヘッドクォーター、リージョナルヘッドクォーターのそれぞれで取り扱うべきものを整備しないといけません。Coupaは、KPMGをはじめ、パートナーとのアライアンスを大事にしています。単なる販売拡大ではなく、お客様を成功に導くプロフエッショナルサービスを重視しているからです。

間接材に関して、組織的に加え、戦略的もキーワードとなります。日本企業も戦略的購買を行っていますが、戦略的な業務に携わっているスタッフのパーセンテージが低いのです。テクノロジーの活用によりオペレーションの効率化を図ることで、購買条件を規定し取引先の選択や交渉を行う戦略的ソーシングに集中できる時間を創出できます。

戦略3
調達戦略で企業価値向上
〜購買・調達部門が企業ブランドを左右する〜

―購買・調達部門の役割は今後どのように変化していくのでしょうか

坂田 購買・調達部門の役割は広がっており、購買・調達は企業のブランド価値に直結する活動の1つになっています。安定的かつ効率的に調達するだけでなく、持続可能性、多様性、リスク、コンプライアンスなど、従来と異なる観点が求められています。それを認識した上でさまざまな部門と連携しながら、アクションをすることが求められており、CPOが担う役割は重要と言えます。

小関 おっしゃる通りです。近年の直接材調達は、設計部門、生産部門はもとより法務部門やCSR部門、情報システム部門など様々な部門が関わっており、会社全体で行う業務の側面が強くなっています。また、購買・調達部門が設計や生産部門と対等なパートナーとなることが、企業の命運を握るといっても過言ではないでしょう。さらにサプライヤーの重要性は、安定調達のみならず、ブランド価値向上、あるいはブランド価値を毀損するリスク要因といった観点からも考慮すべきです。Coupaは2500社以上の顧客企業に加え、800万社のサプライヤーが利用するプラットフォームです。サプライヤーのサステナビリティパフォーマンスを評価するエコバディス社とも連携し、サプライヤーの客観的評価ニーズにも応えます。

Coupa導入いただく場合、その取引先もCoupaを利用していれば、支払い完了までの取引状況を随時ポータル上で確認が可能です。Coupaはサプライヤー手数料不要、複数の接続オプションを用意しています。

Coupaは、2500社以上の顧客企業に加え、800万社のサプライヤーが利用するプラットフォームだ

戦略4
サプライヤーとの共創で競争力強化
〜800万社のサプライヤーの情報を活用せよ〜

―先の見えない時代に、サプライヤーとの新しい関係をどう構築すべきでしょうか

坂田 半導体不足、資源不足、コンテナ不足など、購入したくてもモノを購入できない事態が頻発しています。安定調達に向けて、発注元である企業はサプライヤーとの間で真のパートナーシップを築くことが重要です。また、付加価値のある製品づくりのためにはサプライヤーとの共創も必要となります。安定調達やSDGs対応のために、サプライヤーをゼロから探すのは大変です。特に日本企業が海外のサプライヤーを探す場合に、サプライヤーのことをどこまで調査して新規開拓できるか、それも直接の取引関係になるサプライヤーだけでなく、その先まで責任を持った対応が求められる現在、新規サプライヤーの開拓の難易度は非常に上がっていると感じます。

小関 顧客企業とサプライヤーで構成されるCoupaのコミュニティは、貴重な情報源の1つとなります。また、コミュニティの中で共同購入、共同調達も行われています。コミュニティの存在が、CoupaとERPとの決定的な違いだと思います。Coupaは企業の基幹システムではなく、購買・調達業務のプラットフォームなのです。取引先だけでなく、様々なサプライヤーとの連携によりイノベーションを創造する道を拓きます。Coupaというプラットフォーム上では、3.3兆ドルの取引データが取り扱われています。それらのデータを匿名化した上で、蓄積・分析した結果からお客様に役立つ情報を提供しています。例えば、改善プロセスの進捗、改善ポイント、商材コストダウンの可能性などのデータに加え、今取り引きをしているサプライヤーにはリスクがあるといった、コミュニティからの報告や情報を参考にすることで、プロアクティブな対策も実施できます。

購買・調達プロセス改革を進めるCoupa導入には、3つのステップがあります。1つめのステップは、支出の可視化です。取り組みやすい国や部門から可視化を行い、横展開を広げていきます。2つめのステップは、可視化したデータをもとに改善を行うとともに、経費精算やサプライチェーンまで可視化の領域を拡大します。3つめのステップは、コミュニティの知見を活用して更なる改善を実現することです。

プラットフォームやアプリケーションを提供するだけでなく、
コミュニティからアドバイスを受けられるのもCoupaならではのメリットだ

購買・調達DXは、効果が数字に表れやすく、利益を生み出します。先の見えない時代を進む企業にとって、Coupaは利益拡大、リスク回避、付加価値創造に向けた道標となります。「定量的な価値」をお客様にご提供することで、購買・調達DXの推進をご支援してまいります。本日はありがとうございました。

関連リンク

Coupa株式会社

https://coupa.co.jp/