自動車業界団体やメーカーによる
ガイドラインに対応する
ICT本部 情報セキュリティ推進室
グループマネジャー
加澤 靖 氏
自動車、医療機器、家電といった身近なものから工作機械やロボット、風力発電といったあらゆる機器に用いられているベアリング。車軸やモーターの軸などを「スムーズに回転させる」ための部品であり、機器の円滑な動作や、効率の良い動きを支える重要な存在だ。
1916年に創業した日本精工は、ベアリングや精機製品などの開発・製造で100年以上の歴史を重ねてきた老舗であり、現在も国内外で事業を展開するグローバル企業である。
「30以上の国と地域に約200拠点を展開し、海外売上比率は60%を超えています。1世紀以上の歴史の中で培ったトライボロジー(摩擦・摩耗を潤滑や材料表面で制御する基盤技術)、材料技術、解析技術、メカトロ技術の4つのコアテクノロジーに加え、高品質な製品を安定供給する生産技術を兼ね備えることで、世界中のメーカーから高い信頼を頂いています」と語るのは、同社 ICT本部 情報セキュリティ推進室の加澤 靖氏である。
近年は製品作りの枠を超え、産業機械や製造ラインの故障診断・余寿命診断などを行うコンディション・モニタリング・システム(CMS)事業を開始するなど、サービス領域の事業も拡大している。「モノからコトへと提供価値を広げることで、新たな成長の礎を築いていく考えです」と加澤氏は説明する。
日本精工の事業の中でも、産業機械事業と並ぶ重要な柱となっているのが自動車事業である。1台の自動車には、車輪、変速機、エンジンやエアコンなど、100~150個のベアリングが使用されている。様々な大きさや形状、特性を持ったベアリングを提供できる同社は、世界中の自動車メーカーに製品を納入。サプライチェーンの重要な一角を担っている。
加澤氏は、「サプライヤーの使命としてお客様である自動車メーカーの生産ラインを止めることは許されません。そのため、サイバーセキュリティ対策にはとくに力を入れています。とくに昨今は、完成車メーカー本体よりもセキュリティ管理体制が脆弱だと思われているサプライヤーを狙った攻撃が増えているという報告もあるので、なおさら抜かりのない対策を講じなければなりません」と語る。
