桔梗原 サステナビリティにも積極的に取り組んでいますね。
小川 当社はビジネス戦略として「Future Firstサステナビリティ戦略」を掲げています。2015年にサステナビリティに関する年次報告書を発表しましたが、これはIT業界ではかなり早かったと思います。2021年にはデータセンターで初めて、SBT(Science Based Targets)といわれる数値目標を掲げ、2030年までに「クライメートニュートラル(気候中立)になる」と宣言しています。実際、データセンターは膨大なエネルギーを消費する施設です。業界をけん引するベンダーとして環境負荷低減に取り組むことは重要な使命だと考えています。
桔梗原 具体的にはどのようなことを行っているのですか。
小川 大きく4つの目標を掲げて進めています。1つ目は100%再生可能エネルギーでデータセンターを稼働させることです。現時点で95%まで来ているので、順調に目標に近づいていると考えています。2つ目はサーキュラーエコノミーの考え方を取り入れること。例えばフィンランドでは、現地のエネルギー会社と協業し、データセンターで発生した排熱を利用可能エネルギーに変換して地域の暖房設備などに提供しています。水資源も、家庭排水をデータセンターの冷却水として再利用しているほか、パリのデータセンターでは、貯めた雨水を屋上での温室栽培に使って、採れた野菜を地域住民に配布しています。
3つ目はソフトウエアによる自動化や最適化です。ソフトウエア会社と協力して独自の電力管理ソリューションを開発し活用しています。これにより、データセンター内の電力効率を30〜50%向上できると予測しています。そして4つ目は冷却の効率化です。ワシントンのCIF(コ・イノベーション施設)で液体冷却などの高密度冷却方式のテストをNVIDIA社と共同で実施したほか、ニューヨークのデータセンターでは、Equinix Metalとともにすでに導入が開始されました。また、シンガポールのデータセンターでは、エクイニクスが独自に開発した表面冷却技術である「Equinix Cooling Array」が導入されています。
桔梗原 日本でも、企業の稼ぐ力の持続性と社会の持続可能性を同期化させるSX(サステナビリティトランスフォーメーション)に対して関心が高まっています。
小川 むしろ、サステナビリティの視点抜きでビジネスを進めることはできないと私たちは考えています。グローバルのお客様の中にも、そのように考える企業は増えており、Global Tech Trends Surveyでは「サステナビリティを考えない企業・組織とはビジネスをしたくない」という回答が7割に達していました。
サステナビリティというとビジネスとは別に社会貢献の一環としての投資が必要と考える方が大半だと思いますが、お客様のビジネス課題を解決するために当社のプラットフォームをお使いいただくことで、実はお客様のサステナビリティ活動にも貢献できると考えています。当社では、「エクイニクスのデータセンターを使うことでどれだけサステナビリティに貢献しているか」の証明書も発行しています。お客様には、当社のデータセンターをご活用いただきながら、サステナビリティを達成しつつ、自社ビジネスの拡大、デジタルエコシステムの実現に注力していただきたいと思います。
代表取締役社長
サステナビリティへの貢献、
この2つを両立できるITインフラを提供します